細胞と組織とは? 器官と器官系とは? わかりやすく解説!

細胞

生物の体は、すべて細胞からできています。
細胞の大きさは、ふつう0.01~0.03ミリぐらいで、顕微鏡でなければ見ることができません。

1つ1つの細胞は、原形質というねばりけのある物質からできていてその中に核という、球のような形をしたかたまりがあります。

この核は、細胞が生きていくために、なくてはならない大切なものなのです。
私たもの体も、やはり細胞が集まってできています。

しかし、この細胞はでたらめに集まっているわけではありません。

またふつう、隣り合っている細胞と細胞の間には、細胞間物質というものが詰まっています。


組織

細胞には、いろいろな種類があって、それぞれ形や性質が違っています。
そして、同じ形や性質の細胞が集まったものを組織といいます。

この組織は、ふつう、つぎの4つに分けられています。

上皮組織

皮膚のように、体の表面を保護する役目のものと腸の内側の細胞のように、栄養分を吸収したり消化液を分泌したりするものとがあります。

これらの細胞は上皮細胞といわれ、細胞間物質がほとんどなく、細胞と細胞は、直に隣り合っているのが特徴です。

支持組織

体の支持に役立つ組織のことで、骨の組織、軟骨の組織、結合組織などから成り立っています。

この組織は、とくに細胞間物質の多いことが特徴です。

骨の組織がかたいのは、細胞間物質の中にカルシウム分などがふくまれているためで細胞そのものは、やわらかです。

筋組織

細長くて、伸び縮みのしやすい筋細胞の集まりです。
骨といっしょにはたらいて体を動かす横紋筋腸や血管などをつくっている平滑筋、心臓をつくっている心筋の3種類があります。

神経組織

体のある部分に受けた刺激を、ほかの部分に伝えるはたらきをする神経細胞とそれから伸びでた神経繊維とからできています。

たとえば、目に入った光の刺激を大脳に伝えてはじめてものが見えるという感じを起こさせたり大脳からの命令を筋肉に伝えて運動を起こさせたりするのです。



器官

いろいろな組織が組み合わさって特別のはたらきをするようにまとまったものを器官といいます。

心臓は、主に心筋組織でできていますがそのほか、上皮組織・結合組織・神経組織が組み合わさっている1つの器官です。

そして、血液を全身にまわすポンプの役目をしているのです。

力こぶをつくる上腕二頭筋という筋肉も1つの器官です。
大腿骨という1本の骨もまた、1つの器官なのです。

器官系

同じようなはたらきをする器官が集まり互いに助け合うようにまとまったものを器官系といいます。

200個あまりの骨と、これらを互いにつないでいる関節や靭帯と400個あまりの筋肉を、まとめて運動器系といいます。

口・喉頭・食道・胃・小腸・大腸などの消化管と肝臓・すい臓などそれぞれ食べ物の消化や吸収に大切な器官の集まりを消化器系といいます。

鼻・喉頭・気管・肺など、私たちの呼吸に大切な器官の集まりを呼吸器系といいます。

血液やリンパを循環させるはたらきをする。
心臓・動脈・静脈・リンパ管などは、まとめて循環器系とよばれます。

脳・脊髄・脳神経・脊髄神経などの器官を神経系といいます。

このように私たちの体には、いくつかの器官系があります。
そして、これらの器官系が互いに、うまく助け合いながらはたらいているので私たちは、元気に暮らしていくことができるのです。




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