心臓・血管・血液の病気とは? わかりやすく解説!

心臓と血管の病気

先天性心臓病

お母さんのお腹の中にいるときからの、うまれつき持っている心臓病です。
心臓ができあがる段階でなんらかの故障がおきそのままできあがった、いわばかたわの心臓です。

心臓弁膜症と同じような症状をしめすものや大動脈と肺動脈がつながっているのや心房や心室の左右を区別する膜がなかったり、穴が開いていたりするものもあります。


心臓弁膜症

心臓の弁膜が、うまく閉じたり開いたりできなくなる病気でよくリューマチのあとで起こります。

弁膜の入り口がせまくなったり、うまく閉じなかったりするので血液が通りにくくなかったり、あるいは逆に流れたりします。
このため心臓は、ふつうの人より余計にはたらかなければならないので早く疲れたり弱ったりします。

心臓内膜炎

リューマチ・肺炎・敗血症などの病原体が心臓の内膜につくと、内膜がはれたり壊れたりします。
たいてい、弁膜が壊されるので、あとで弁膜症になります。

狭心症

心臓に栄養を運ぶ血管(冠状動脈)がせまくなったりけいれんを起こしたりして、血液の通りが悪くなるために心臓の筋肉に、酸素や養分が足りなくなって起こります。胸が激しく痛みます。

動脈硬化のために起こることが多く、年寄りに多い病気です。
年をとった人は、ときには心電図をとって狭心症の予防をしたほうがよいのです。

高血圧

年をとると動脈が硬くなって、よく伸び縮みしなくなり血圧が高くなります。
こうなると、のぼせ・動悸・肩こり・耳なり・目まいなどする人が多くなります。

このゆおなときには、血管が破れやすく脳出血を起こしやすくなります。
それで、ときには血圧をはかって注意しなければなりません。

脳卒中

脳の血管が破れて、脳の中に出血するのが脳出血で脳の血管の中で血液がかたまって詰まるのが脳血栓(または脳軟化症)でこの両方を脳卒中といいます。

どちらも、動脈硬化がもとで起こります。

出血したり、血管の詰まった部分の脳の神経がおかされてはたらかなくなります。
そのためよく、体の右、あるいは左半分が麻痺し、動かせなくなります。

また、口をきいたり、ものを飲み込んだりすることが、うまくできなくなります。



血液の病気

血液は、酸素や養分を運ぶ大切な役目をしているため血液が足りなくなると体にいろいろと具合の悪いことが起こります。

血液は、たんぱく質や鉄をたくさんふくんでいるので血液を増やして元気になるには偏食がしないようにしなければなりません。

とくに、ホウレンソウ、動物の肝臓、果物などは血液のもとになるので、よく食べるようにしましょう。

貧血

赤血球が足りなくなる病気です。
たいていは、ほかの病気・怪我・寄生虫・栄養不足で起こります。

また、血液をつくる骨髄のはたらきが衰えて血液のできかたが少なくなるために起こることもあります。
顔が青白かったり、つめの色がうすかったりするので、すぐわかります。

紫斑病

体のところどころの皮下に出血しますが、血友病よりもかるい病気です。
血小板が少ないために起こることが多いといわれています。

そのほか、血液の中にマラリアなどの病原体が入って血液がおかされることがあります。




心臓の動きとしくみとは? わかりやすく解説!

循環器


心臓

左の乳のちょっと下のところへ、指先をあててみると何かがぴくりぴくりと規則正しく動いているのがわかります。

これは、心臓が動いているためです。
ぴくりぴくりしているのを感じるところは心臓の下のはしで心臓全体は、もっと大きく握りこぶしぐらいあります。

心臓は、左右の肺のあいだにはさまれていてろっ骨と胸骨で、しっかり囲まれています。
生きている人の心臓が動いているのは、体の外からはよくわかりませんがX線をかけてみるとよくわかります。

心臓の動き

心臓は、筋肉でできた袋です。
しかし、手や足の筋肉と違い、ひとりでに、縮んだり膨らんだりして血液を押し出したり、吸い込んだりしています。

そして、うまれてから死ぬまで、寝ているときも起きているときもはたらき続けているのです。

心臓が縮むたびに、下のはしのちょっととがった部分が胸の皮膚の内側にぶつかって乳の下のところで、ぴくりぴくりと触れるのです。

心臓が伸び縮みすることを、心臓がうつというのはこのためです。

嬉しいことや心配なことがあると、胸がどきどきします。
これは、脳のはたらきかけで、心臓が速くうつためです。

また、病気になって熱が出ると、やはり心臓が速くうちます。
眠っているときは、心臓がゆっくりうちます。
このように、心臓のうつ速さは、場合によって違うのです。

心電図

生きている組織、たとえば、筋繊維や神経繊維がはたらくときわずかですが、電流が起こります。
そして、はたらいているところと、はたらかないところとの間に電位の違いがあります。

それで、この2つの場所を導線で結んでみると、電流が流れます。
このような電流を活動電流といいます。
この電流を、精密な方法で捕えると、グラフに書くことができます。

心電図は、心臓の活動電流のグラフです。
心臓に故障があると、このグラフがかわってきます。

ですから、この心電図は心臓の病気を診断したりするのに、たいへん必要なものなのです。



心臓のしくみ

心臓の役目は、血液を体中に送り出すことです。
そして、そのしくみは、ポンプによく似ています。

上の図は、心臓を縦に切った断面図です。
これでわかるように、心臓の中は1つの袋ではなく真ん中に仕切りがあって、右と左に分かれています。

また、その左右の袋が、どちらも上下に分かれています。
この上のほうの、筋肉の薄い部屋を心房といい下のほうの、筋肉の厚い部屋を心室といいます。

つまり心臓には、右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋があるわけです。

心房と心室の間には、弁があります。
この弁によって、血液は、心房から心室へは流れますが逆に、心室から心房へは流れないようになっています。

また、心室の出口にも弁があり、心室から外へ血液が流れることはできますが
逆の方向には流れないようになっています。

つまり心臓は、ポンプが左右に2つ並んだような仕掛けになっているといえます。

ポンプでは、ピストンを上げ下げして、水を吸い上げたり、押し出したりします。

心臓も同じで、心室がふくらむときに血液が心房から流れこみ、心室が縮むと血液は出口から動脈のほうに勢いよくでるのです。

心臓の部屋のうちで、力を込めて血液を押し出すのは、心室の役目です。
このため、心室の壁は、心房にくらべて、ずっと厚い筋肉の層でできています。




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