台風とは? 台風の生まれ方と発達のしかたとは?

気象

台風

夏の終わりごろになると、毎年のように、台風が日本を襲います。
台風というのは、南洋の海の上や南シナ海でできて、暴風雨を起こす低気圧のことです。

このうち日本にくるものは、たいてい南洋で生まれたものです。

台風は一種の低気圧ですが、いろいろの点でふつうの低気圧(温帯低気圧とも言う)とは、性質が違っています。


その主なてんは、次のようです。

① 台風の等圧線は、だいたい円形をしています。

② 中心に近づくにつれて、急に気圧が低くなっています。
風速は中心の近くで、急に大きくなります。

③ 中心のごく近くでは、風が弱く、雲がきれて、青空が見え、夜ならば星が見えます。これを台風の目といいます。

④ ふつうの低気圧の中心からは温暖前線と寒冷前線がでていますが台風が熱帯地方にあるあいだは、前線がありません。

⑤ 台風の中心のまわりでの雨の降りかたには、特徴があります。

それは、中心にむかって集まる螺旋状の雲のところです。
そして、雨は同じように降らないで、ある間隔をおいて、強く降ります。

台風の生まれかた

台風が日本にくるのは、夏か秋です。
しかし、台風が南洋の海の上で生まれるのは夏や秋だけとはかぎりません。

台風が生まれるのは、夏と秋に多く、冬には少ないことがわかります。
また1年中には、だいたい27個の台風ができていることになります。

台風が生まれる場所は、広い南洋の海の上と南シナ海です。
下の図は、15年間に台風が発生した場所です。
○印は、そこで台風が1つ発生したことを、あらわしています。

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大きいまるは強い台風です。
この図をみると、台風の生まれる場所は、赤道より少し北(北緯5度)から日本の南の海上(北緯30度)までの、東西に長い区域です。

この区域の東のはしは、だいたい東経170度でそれよりも東野ほうでは、台風のできる数が、非常に少なくなります。

強い台風が生まれる場所は、マリアナ諸島・カロリン諸島マーシャル諸島・硫黄島の付近となっています。

また台風は、春予秋の終わりには、赤道に近いところでできやすくま夏と秋のはじめには、それよりも北によったところでできやすいものです。

台風が生まれる場所は、熱帯地方の海の上でしかも、海面の温度が高い(26度以上)ところです。

熱帯地方の海面は、強い太陽の光を受けてあたためられ海面からさかんに、水蒸気が蒸発しています。

そのため、海面上の空気は湿り気が多くなります。

このように温度が高く、湿り気の多い空気はなにかの原因で、いちど上昇しはじめると、だんだん強い上昇気流を起こす性質があります。

そして、この強い上昇気流のあるところに、台風の渦巻きができるようになるのです。



台風と熱帯低気圧

台風は、生まれたばかりのときは、あまり大きなものではなく中心の気圧もそれほど低くはありませんが、しばらく経つと中心の気圧が低くなります。

そして風速が毎秒17メートル以上になったものを台風としいます。
このほかに、中心の気圧があまり低くなく風速もそれほど大きくならないこともあります。

これを熱帯低気圧といいます。

台風の発達

台風が発達する場合には生まれてから数日後に急に気圧が低くなって、風速も大きくなります。

中心の気圧が下がりきってしまうと、それからのちは台風の範囲(中心のまわりの、まるい等圧線で囲まれている区域)が広くなってきます。

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つぎに、中心の気圧が、少しずつ、上がってきます。
上の図は台風の中心気圧の下がりかたと台風の範囲の広がりかたをあらわしたものです。




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