天気図から見る梅雨の特徴とは? わかりやすく解説!

梅雨のころの天気図には、どんな特徴があるでしょう。

まずはじめに気がつくことは、本州の南の海上に、東西にのびる前線があり前線の上に、低気圧があることです。

前線にそって、細長い範囲に雨が降っています。
ところどころに強い雨も降っています。


前線の北と南に、それぞれ高気圧があります。
北海道の東のほうにあるのは、オホーツク海高気圧で、日本海まではりだしています。

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露の天気図には、いつもこの高気圧があらわれています。
また、日本の南のほうには、小笠原高気圧があります。

この天気図では、その中心が、小笠原諸島の東のほうにありますが、もっと西のほうにきていることもあります。

上の天気図では、前線の上に低気圧が2つもあらわれています。

低気圧は、前線の上にできることが多いのですが、露のときにはこの図のように前線の上に、いくつもの低気圧ができることがよくあります。

オホーツク海の高気圧は、温度が低くて、湿り気の多い空気でできています。
太平洋の高気圧のほうは、温度が高くて、湿り気の多い空気でできています。

梅雨前線

この冷たい空気と温かい空気は、日本の海の海上でぶつかりあって、前線をつくっています。

これが梅雨前線です。

前線の近くでは、温かい空気が、冷たい空気の上にはいあがっていくので冷たい空気の上に雲ができて雨を降らせます。

前線の北と南では、温度が6、7度違っています。
また前線の南側では、南風がかなり強く吹いています。

太平洋の温かい空気が、冷たい空気の上に押し上がってていく有様がこの天気図からよくわかります。



梅雨と低気圧

前線の上には、ふつう弱い低気圧が発生していることが多いようです。
そして、低気圧は、前線にそって、西から東へうつっていきます。
したがって天気も低気圧の動きに伴って、かわっていきます。

低気圧が遠ざかると、くもりか弱い雨が降っていますが、近づくと強い雨となります。
上の天気図でも、低気圧が遠ざかっている東京ではくもりとなっていますが、低気圧が近づく四国や近畿地方では雨が降っています。

このようにして、梅雨のころには、低気圧が近づくと雨が強くなり遠ざかると雨が弱くなるということが、何度も繰り返されます。

上の図のような気圧配置は、なかなかかわらないので長いあいだ、くもりや雨の天気が続きます。

梅雨明け

本川の疳岸の前線は、少しずつ、北や南に動きながらだんだん日本の北のほうまでのぼっていきます。

そうなると梅雨が終わるわけです。

日本の北のほうへいくと、前線がはっきりしなくなるので北海道あたりでは、本州ほど、はっきりした梅雨はありません。

空梅雨

梅雨は、ほとんど毎年あります。

しかし、年によっては、前線の動きがはやく、数日雨を降らせるだけでさっさと北のほうに、逃げてしまうことがあります。

また、毎年、オホーツク海にがんばっている高気圧がさっさと東のほうへ通り過ぎていってしまうため、梅雨型の気圧配置にならないこともあります。
このような梅雨を「からつゆ」といいます。

空梅雨の起こるのはオホーツク海の高気圧の勢いが弱いかまたは太平洋の高気圧が強すぎるときです。

しかし、ときにはオホーツク海の高気圧が強く前線が南に下がったままで、梅雨が明けてしまう年もあります。

梅雨には、近頃では、まえに書いたようにオホーツク海高気圧や小笠原高気圧と関係があるだけではなくもっと広い範囲の気象状態とも、関係があることがわかってきました。




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