梅雨とかび
梅雨には、長いあいだ雨が続くので、子どもたちにとっては外で遊べないのが、いちばん困ることです。
また、湿っぽいうえに、温度がかなり高いので、かびが生えやすくなります。
食物にかびが生えると、中毒を起こしやすく着物を汚れたままにしておくと、かびが生えて、傷みやすくなります。
梅雨と大水
梅雨のあいだは、よく大雨が降って、大水や山くずれが起こります。
1953年の6月末には、九州で非常な大雨が降りました。
このとき、筑後川の上流では、雨量が1000ミリぐらいになったところがあります。
そのため、筑後川の流域は大洪水になり、田畑が水浸しになったりたくさんの家が流され、また7000人以上もの人が死にました。
この大雨では、熊本を流れている白川が反乱して、熊本の町が泥でいっぱいになったり関門トンネルに水が入って列車が不通になるなど、いろいろな被害がでました。
1967年7月のはじめには、西日本一帯が豪雨に見舞われ佐世保・呉・神戸などで、雨量が300ミリを越えました。
そのため、各地で山くずれや堤防の決壊などが起こり、家が流され350人もの人が死にました。
梅雨と農作物
梅雨が長引くと、夏の日照時聞が短くなるので、農作物のできが悪くなります。
とくに、北日本では稲のできが悪くなって、たいへん困ります。
最近では、北海道で、1964年・1965年・1966年と3年も続いて、米が不作でした。
このように、梅雨は、いろいろな災害を起こすこともありますが日本にとっては、なくてはならない、大切な雨の期間なのです。
農家の人たちは、梅雨の雨を頼りにして田植えをします。
もし、空梅雨で、この時期に雨が少ないと、田植えに困るばかりでなく夏になってからは、田の水が少なくて困ることになります。
また、梅雨の雨が少ないと、水力発電のための水が足りなくなるし水道用水も足りなくなってしまいます。
1959年の梅雨のときは、非常に雨が少なくて、田植えにも、飲み水にも困りました。