気象レーダー・ラジオゾンデ・気象観測機とは? わかりやすく解説!

気象レーダー

これは、雨雲の様子を調べるためのレーターです。

ある決まった短い波長の電波を出して、その電波が雨雲にぶつかって跳ね返ってくるのを受信してテレビと同じようなブラウン管にうつしだすのです。

このようにして、雨雲がどこに分布しているかどの方向に動いて、どれくらいの強さで雨が降っているかを知ることができます。


台風や梅雨前線、雷雲を観測するのに大切な器械です。

気象レーダーの使う電波の波長は、3センチ、5.6センチ、10センチなどのものがあり観測できる範囲は遠いところは400キロくらいまでにもおよびます。

前ページの写真のレーダーは、室戸岬測候所のものでこのパラボラアンテナの直径は4メートルもあります。
これはとくに台風観測のためにつくられたものです。

このほかに、乱象レーダーを備えつけてあるところは、全国十数か所あります。
とくに、富士山頂にあるレーダーは日本でいちばん広い範囲を受信することができるので台風観測に大いに役に立っています。

気象レーダーによって、台風のうつりかわりが手にとるように観測することができるので、これは台風の予報にはなくてはならない器械です。

気象観測機にも気象レーダーがつけてあります。
また、最近は人部分の旅客機にも気象レーダーがつけてあります。

ラジオゾンデ

電波を利用して、空の高いところの気象を観測する器械です。
直径2メートルもあるゴム風船に水素ガスを詰めこれに観測器械と無線の発信器をつけて空に飛ばします。

このゾンデは、1分間にだいたい350メー卜ルの速さで2万メートルから3万メートルまでの高さにあがっていきます。

観測は毎日2回、定期的におこなわれ高い空の気温・湿度・気圧・雲などを観測します。
ラジオゾンデから送ってくる測定値はモールス符号で発信されこれを地上で受信します。

また、ラジオゾンデから発信される電波の方向をはかって風船が風に流されていくありさまから、上空の風向と風述をはかります。

ラジオゾンデの観測は、ふつう、夜・昼の2回おこないます。
気象台では、各地のラジオゾンデ観測の結果を集めいろいろの高さについて高層天気図をつくります。

高層天気図は、毎日の・天気予報にとって役立つことはもちろんですが高い空を飛ぶ飛行機には、とくに大切なものです。

ラジオゾンデのほかに、小型のゴム気球を飛ばしそれが風に流されていく方向をはかり、上空の風向と風速だけを観測するものもあります。

これをレーウィンといいます。



気象観測機

これは、台風の観測に活躍する、特別の装置をもった飛行機です。
気象観測の器械や気象用レーダーをもっていて台風についてのいろいろな観測をします。

この観測機は暴風の範囲を調べたり、ドロップゾンデといって、ラジオゾンデの器械をパラシュートにつけたものを飛行機から落とし台風の中心の気圧や気温を観測します。

また、海面の波の様子から中心付近の風速の観測をします。

そして、ときには、危険を冒して台風の中に飛び込んで中心の様子を調べることもあります。
こうして、台風の中心の位置をとらえ、台風の大きさ強さ、移動する方向などを調べます。

こうして観測した結果は飛行を続けながら無線で報告します。

いま、日本付近の台風の観測は、アメリカ空軍の気象観測校がこの任務についています。
そして、観測した結果は、気象庁に知らされます。

気象庁では、この結果をもとにして予報当番がつぎつぎにかわっていく台風の様子や、その動きを知ることができます。

台風のように大きな災害を起こすものには世界各国の気象台が力を合わせて、予報や警報を出しています。

そして、私たちの体や財産を台風から守るようにしているのです。




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