消化と吸収とは? 歯のはたらきとは? わかりやすく解説!

消化と吸収

私たちがとる食べ物は、体をつくる材料になったり、体を動かす燃料になったりします。

食べ物が、このはたらきをするためにはまず、体の中にとりこまれなければなりません。
食べ物が、腸の壁から体の中に取り込まれることを吸収といいます。

また、食べ物は、そのままでは吸収されません。
ですから、吸収されやすいものにこなしてやらなければならないのです。
食べ物を、吸収されやすいものにこなすことを、消化といいます。

消化によって、たんぱく質・炭水化物・脂肪は、吸収されやすいものに分解されます。

これらのはたらきをするものは、酵素(消化酵素)とよばれます。

酵素は、口・胃・腸などの消化腺から出される消化液にふくまれています。
食べ物を、歯で噛み砕いたり、腸のうごめき運動や分節運動などでよく混ぜ合わせると、酵素がはたらきやすくなります。


口の中は、口腔ともよばれています。
ここには、歯と舌があり、だ液腺がつばきを出しています。

口の主な役目は、食べ物を取り入れ細かく砕いて、つばきとよく混ぜ合わせることです。
こうして、食べ物は食道におくられます。

歯のはたらき

歯の主な役目は、食べ物を細かく噛み砕くことです。
食べ物は、細かくなるほど、つばき・胃液・たん液・すい液・腸液などとよく混ざりそれらのはたらきを受けやすくなります。

歯のしくみ

歯は、歯かんと歯根にわけられます。
歯かんは、歯ぐきよりも外に出ていて白く見えるところです。

歯かんの表面はエナメル質で覆われています。
エナメル質は、体の中でも、いちばん硬いところで歯の内部の、いくぶんやわらかい象牙質を守っています。

歯根は、歯ぐきに埋まっているところですが外側は、セメント質でおおわれています。

歯を形作っている大事なところは象牙質です。
この象牙質の中には歯髄があって、神経と血管とがきています。
血管は、歯に栄養を運び、神経は、歯の感覚をつかさどります。

虫歯が痛むのは、この神経が刺激されるからです。



歯のいろいろ

歯は、つぎのように、4つの種類にわけられます。
それぞれ種類によって、形やはたらきが違います。

切歯

切歯は、真ん中にはえている上下4本ずつの歯のことで、ふつう前歯とよばれます。
切歯は、歯の先が刃のような形になっていて食べ物を噛み切るのに、都合よくなっています。

犬歯

犬歯は、切歯の外側、左右上下あわせて4本あって、ふつう糸切り歯とよばれます。
歯の先が、槍のようにとがっています。

犬は、この歯がよく発達しています。そのために、犬歯となづけられています。

小臼歯

犬歯の奥に、うすのような形の歯が、2本ずつ並んでいます。
これが小臼歯で、上下左右あわせて8本あります。

うすのような形をしていますから食べ物を細かくすりつぶすのに、都合がよいのです。

大臼歯

大人では、小臼歯の奥にそれと同じ形をした歯が、左右上下に3本ずつ並んでいます。これが大臼歯です。

大臼歯は、小臼歯と同じように、食べ物を細かくすりつぶすはたらきがあります。大臼歯は永久歯だけにあって、乳歯にはありません。

ふつう、私たちが奥歯といっているのは、大臼歯と小臼歯とをさしているのです。

歯のはえかわり

歯は、うまれてから6、7か月経ったたころに、はえはじめます。これを乳歯といいます。

乳歯がはえそろうのは、だいたい2才半くらいのころです。

乳歯には大臼歯がなく、歯の数は、全部で20本あります。

6才くらいになると、今までそろっていた歯が、つぎつぎとはえかわります。
乳歯のあとに、はえかわってできた歯は永久歯とよばれてはえかわることはありません。

大臼歯のように、はえかわらない歯も永久歯とよばれます。

永久歯は、4才半から6才半のころにあらわれはじめます。
はじめは、小臼歯のすぐ奥の大臼歯からです。
6才から15才までの間に、切歯・犬歯・小臼歯が、ゆっくりはえかわります。

2番目の大臼歯は、13才から16才ごろにはえてきます。
いちばん奥の大臼歯は、18才から25才ごろにはえてきます。
この歯は、はえ方が遅く、「親知らず歯」ともいわれます。

永久歯は、全部で31本になります。




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