振動と波とは?振動数・振幅と波長とは? わかりやすく解説!

振動

つるまきばねに重りをぶらさげて重りを少し下に引っ張って離すと重りに上下に往復運動します。
このような規則正しい往復運動を振動と言います。

振動は、私たちの周囲でひんぱんに起こっています。
私たちの体もふくめて、物体が動くときは必ずといっていいほど、振動が起こっています。


振動が起こるための条件

振動には中心の位置があり、これを振動の中心といいます。
振動していないときは、物体は、振動の中心に止まっています。

振動しているときは、常に振動の中心に向かう力が物体にはたらいています。
このような力がはたらいていることが振動を起こすために、必要な条件になります。

振動数と振幅

振動には、速い振動と遅い振動とがあります。その区別は、振動数であらわされます。

振動数とは、一定時間内での往復回数のことです。
ふつうは、1秒間の往復回数を使います。

たとえば、1秒間に100往復なら振動数は100ヘルツ(サイクル毎秒)でふるといいます。
また、振動には振動距離の長いものと、短いものとがあります。
その区別は、振幅であらわされます。

振幅とは、物体が振動の中心からもっとも遠ざかる距離のことです。
振動は、これらの振動数と振幅の2つの量であらわされます。
 

長さの等しいつるまきばねに、重りをつけたふりこをいくつか1列にならべてつるしたとき、1つのふりこを振動させると他のふりこが、つぎつぎと同じ振動をはじめます。

これとまったく同じ現象が、水の表面で見られます。
水に小石をおとすと、小石が落ちたところを中心として振動状態が同心円状に伝わっていきます。

これが、水面に起こった波です。
このように一点に起こった振動がつぎつぎに周囲に伝わっていく現象を、波といいます。



横波と縦波

ひもを張ってそのいっぽうのはしを上下にゆり動かすとうねりができて、ひもを伝わっていきます。

これが、ひもに生じた波です。
この波では、ひもはどこでも波の進む方向と直角に振動しています。
このような波を、横波といいます。

横波では、うねりの高いところを山、低いところを谷と言います。
山や、谷の動く速さが、横波の進む速さです。

また長いつるまきばねを床の上において、そのいっぽうのはしをばねと水平にひっぱると、ばねが押し縮められたところとひき伸ばされたところができて、それらが動いていきます。

すなわち、ばねに波が生じたのです。

この波では、ばねはどこでも波の進む力向に振動しています。
そこで、このような波を、縦波といいます。

縦波では、波を伝えるものが圧縮されているところを密の部分膨張しているところを疎の部分といいます。

密の部分や疎の部分が動く速さが縦波の速さになります。

縦波はこのように密や疎の部分からできているので、疎密波とも言います。

波の振動数・振幅・波長

波が伝わっていくとき、波といっしょに波を伝えるものまで動いていくように感じられますが、波をつたえるものは、ただ、振動しているだけです。
この振動の数とゆれる幅が、その波の振動数と振幅です。

また、1つの波では、隣りあっている山から山までの距離、あるいは、隣りあっている密から密までの距離は一定です。

この距離を波長と言います。

実験

つるまきばねを床の上において、いっぽうのはしを動かないようにしておきます。
他のはしを持って、ばねと水平な方向と直角に振ってみます。
すると、横波ができます。

ばねに、紙きれを目印につけると波は進んでいきますがばねは振動しているだけであることがわかります。

また、ばねを1回振ると山と谷が1組みできて進んでいきます。
1回振動すると、波は、一波長だけ進みます。

ばねのはしを、ばねと水平にひっぱると縦波が生じます。
縦波でも、横波と同じようなことが見られます。




保温の工夫、魔法瓶とは?衣服のはたらきとは?

冬と夏の衣服

冬の衣服と夏の衣服とでは衣服を着る目的がたいへん違います。
冬に衣服を着るのは、寒さをふせぐため、つまり保温のためです。

冬には、体のまわりのあたためられた空気を逃がさないようにすることが、まず第一の目的です。
そのために、衣服が熱の良導体ですと、伝導で体温が冷めてしまいますから綿布とか毛織物などの、熱の伝導率が小さい繊維でできた厚い衣服を着ます。

熱の伝導率は、綿布や毛織物より、空気のほうが小さいので、体のまわりにあたためられた空気がたくさんあって、逃げないようにするのが保温にはもっともよいのです。

空気をよくふくんだ衣服を、何枚か重ねて着るとあたたかいのはきれときれとのあいだにも空気がたまるからです。

夏には太陽の放射熱をふせぐため、白い衣服などを着ます。
また、汗を発散させるため、対流がさかんになるように風通しのよいうすい衣服を選びます。


保温の利用

私たちの身のまわりには、魔法瓶などのように保温のために使うものがいろいろあります。

魔法瓶

魔法瓶は、その名の通り、不思議な瓶です。
厚い湯を入れておけば、長いあいだ冷めにくくまた、冷たいものをいれておけば、長いあいだ冷たいままです。

これは、魔法瓶の中にある熱は外へ逃げず外からの熱も入ってこないようになっているからです。
このためには、熱が伝導・対流・放射で伝わるのをさまたげなくてはなりません。

魔法瓶は、二重になったガラスからできています。
そして、ガラスとガラスのあいだの空気をぬいて、真空にしてあります。

また、二重ガラスの内側には、鏡のように銀めっきがしてあります。

ガラスの瓶と、コルクなどの栓は熱の不良導体で伝導によって熱が逃げるのをふせいでいます。

また、ガラスとガラスとのあいだは、空ですから、熱の対流・伝導はありません。
さらに、銀めっきがしてあるので、熱が放射によって逃げだすこともありません。

魔法瓶は、低温のことを研究していたイギリスのジュワーという人が1893年に発明したものです。

そのため魔法瓶のことを、ジュワー瓶ということもあります。




熱の放射とは?放射熱のすすみ方とは? わかりやすく解説!

熱の放射

太陽の光にあたると、あたたかく感じます。
これは、太陽から出た熱が、なにもないところを通って、私たちの体にくるからなのです。

太陽と地球とのあいだには、熱を伝える物はなにもありません。
それで、この熱の伝わり方は、伝導でも、対流でもありません。

太陽の光には、熱線という、目に見えない光があって、これが地球まで届いています。
そして、この光にあたったものは、みな熱くなります。

このように、熱が、ある物からほかの物へうつるとき2つの物のあいだにある物質の働きを借りないでうつることを、熱の放射といいます。

たき火や、ストーブから出た熱も、放射によって、私たちの体に運ばれてきます。
放射によって伝わる熱を、放射熱と言います。

電球には、中を真空にしたものがありますが、電球のガラスは、とても熱くなります。
ガラスは熱の不良導体なので、電球のフィラメントから熱が伝導してきて
熱くなったのではありません。

フィラメントからの熱の放射によって、熱くなったのです。


放射熱のすすみ方

太陽の光にあたると、熱く日陰に入ると、涼しくなります。

ですから、太陽からきている放射熱は光と同じように、まっすぐにすすむことがわかります。
日陰では、すすんできた放射熱がさまたげられるので、すずしくなるのです。

また、放射熱は、反射させることができます。
500ワッ卜くらいの竃球を用意しておき、電球の面から15センチほどはなして二硫化炭素を染み込ませた石綿をおきます。

電球をつけても、このままでは、二硫化炭素は燃えませんが金属でできた球面の反射鏡を、鏡の焦点が、ちょうど石綿にあたる位置において熱を一か所に集めると、二硫化炭素が燃えだします。

このように、放射熱は、光と同じようなすすみ方をします。

熱せられた物からは、光線のような放射熱(つまり放射線)がでています。
その放射熱をほかの物が吸収すると、その物の温度が上がり熱していた物が放射熱を出してしまうと、その物の温度は下がってしまいます。

白い物と黒い物の熱の吸収と放射

物が放射熱をうけたとき、その表面の様子によって、熱の吸収のしかたが違います。
ふつう、物の表面が黒いと熱をよく吸収し、反対に、表面が白かったりよく磨いた金属だと、あまり熱を吸収しないで、反射してしまいます。

新聞紙の上に、レンズで日光を集めると黒いところはすぐこげますが、白いところはなかなかこげません。

また、なべやかまの底を見ると、黒くぬってありますがこれらは、表面が黒いと、熱をよく吸収するからです。



実験1

2本の水銀温度計を用意し1本の温度計の管球は、黒くぬっておきます。
2本の温度計を、同時に、日光にあてます。
すると、黒くぬった温度計のほうが高い温変になるでしょう。

また、黒くした面(熱をよく吸収する面)は、熱をよく放射します。

実験2

小さなフラスコを2つ用意して、黒くぬっておきます。
このフラスコにガラス管をコの字形にまげ、中央に水滴を入れて空気がもれないようにっなぎます。

つぎに、銅板かアルミ板をコの字形にまげていっぽうは、外側を黒くねり、いっぽうは磨いておきます。

この板を1つのフラスコの真ん中におき、ガスの炎で、同じように強く熱します。

少しすると、水滴は黒くぬったほうから、磨いたほうに動きます。

これは、黒くぬったほうから熱がたくさん放射されフラスコ内の空気が膨張して水滴をおしたのです。




熱の対流とは?部屋のあたため方のコツとは?

熱の対流

熱が物の中を伝導するのではなく、水や空気のあたたまり方のようにあたたまった液体や気体がうつっていくことによって熱が温度の高いところから低いところにうつることを、熱の対流といいます。

煙突は、空気の対流をさかんにして、かまにたくさんの空気を吸い込み燃料をよく燃やすしくみです。

煙突があると、あたためられた空気やガスの通り道があるので外側の空気と混じらず、あたたかいままなのでよくのぼっていきますから、対流がさかんになるのです。

自然におこなわれる対流にまかせておいたのでは水や空気があたたまるのに時間がかかったりあたたまり方が平均しないので、困ることがあります。

そのようなときには、手で水をかきまぜたり、扇風機で空気をかきまぜたりして人工的に対流を起こすと、都合のよいことがあります。

水を使って温度を調べる実験で、水をよくかきまぜるのも人工的に対流を起こしているのです。


強制対流と自然対流

このように、人工的に起こした対流を、強制対流と言います。
これにたいして、自然におこなわれる対流を、自然対流といいます。

冷蔵庫

冷蔵庫の氷をおく場所や冷却部は、冷蔵庫の上のほうにつくってあります。

これは、冷やされた冷たい空気が重くなって下にさがり下の空気が浮き上がって氷のところにいって冷やされるようになっています。

これをくりかえして、冷蔵庫内の空気が、全部冷たくなるようにしてあります。
冷蔵庫も、対流を利用しているのです。

対流式ストーブ

対流を利用して、部屋全体をあたためるためのストーブを、対流式ストーブと言います。

ストーブにはこのほか、人のいるところなどだけに熱がいくようにした反射式ストーブがあります。

対流を利用するのにも、自然対流を利用する場合と扇風機とくみあわせて強制対流で、あたたかい空気を部屋全体に送る温風ストーブがあります。

ストーブの熱によって部屋の中に起こる自然対流はガラス箱の中の線香の煙りの対流と、ほとんど同じようにおこなわれます。

ストーブで熱せられた空気は、上に上がって天井にあたり天井に沿って広がり、壁にそっておりてきます。

おりてくるとき、天井や壁やその付近の空気で冷やされてだいたい、床にそってストーブのところにもどってきます。



部屋のあたため方

ストーブで、自然のままの対流で部屋をあたためる場合天井近くの温度は高くなり、床の温度は低くなります。

自然の対流では、なかなか、部屋全体の温度は同じになりません。
天井と床との温度差が、10度以上になることは、めずらしくありません。

ふつうの住宅などのように、天井の低いところは床との空気の温度差は、5度以下にするのがよいのです。

そうしないと、頭と足のところの空気の温度差が大きくなりこの温度差が3度以上になると、気もちが悪くなります。

部屋をあたためるには、まず、隙間風をなくすこと、天井や壁には熱を伝えにくい物を使い、ガラス窓から、熱が逃げないようにすることなどが大切です。

また、床下から風が入ったりしないようにしたり、熱が逃げないようにすることも大切です。

壁から熱が伝導で逃げやすかったり、隙間風の多い家ではストーブをつけても、なかなか、部屋中同じようにあたたまりません。

壁が厚くて、材料もよく、熱が逃げにくく隙間風も少ない部屋は、部屋の中が同じようにあたたまります。

ストーブをおく場所は、窓際がよいでしょう。
窓から入る冷たい空気が、直接体にあたらず、室内の温度を同じようにすることにもなるからです。

朝鮮には、オンドルというものがありこれは床の下にあたたかい煙りの通り道をつくって、床の下から部屋をあたためます。

また、ソ連にあるペチカというものは、壁の中に煙りを通して、部屋をあたためます。




水や空気のあたたまり方の性質と特徴とは? わかりやすく解説!

水のあたたまり方

試験管に水を半分ほど入れて、底のほうを手で持ち、写莫のように上のほうを熱すると上のほうの水は、沸騰しますが、手で持っている底のほうは、冷たいままです。

これは、水が熱を伝導しにくい物だからで熱の伝導で入れ物の中の水をあたためることは、なかなかできません。

しかし、水をやかんにいれて、下から熱すると、やがて全体があたたまります。
下から水をあたためると、熱は、全体の水にうつるのです。

水を下から熱すると、その部分は膨張して軽くなり、上にあがります。
そのあとへ、まわりの冷たい水が入りこみ、またあたためられます。
そして、また軽くなって、上にあがります。

このようなことが繰り返されて、熱が水全体に行き渡り、水の温度が上がっていくのです。

おけの横のほうにかまがついている風呂では、水の表面のほうが早く熱くなりますが、底のほうは冷たいままです。
10℃の水を入れ、表面の温度が34℃にあたたまったときでも底の温度に16℃ぐらいです。

このようなときには、ときどき混ぜた方が、早くあたたまります。


実験

フラスコに水を入れ、水の中に赤い色をつけるのに使う
酸化されたアニリンを1滴底に落としておきます。

このフラスコを下から熱すると、やがて、図のようにアニリンが水に溶けて
赤いすじがのぼっていき、上のほうの水が、だんだん赤くなっていきます。

赤くなった水は、しばらくのあいだは、上のほうに漂っていますがやがて雲が広がるように、下のほうに広がっていくでしょう。

ビーカーの水の中におがくずを入れて下から熱すると同じように、ふれた水の動きがわかるでしょう。

空気のあたまり方

空気も水などと同じように、熱の不良導体です。
それで、熱の伝導によって、部屋の中などの空気があたたまることは少なく水と同じように、あたためられた空気が浮き上がり冷たい空気が下がってきて、あたためられていきます。

実験

ガラス製の四角な金魚鉢にふたをしたものか人形などを入れておく飾り箱の底に、線香のかけらに火をつけて入れます。

すると、煙りが、一直線にのぼり続けます。
これは、線香が燃えてできたガスとあたためられた空気がのぼっていくのです。
上に上がった煙りは、天井に沿って広がり、まわりの壁に沿って下がっていきます。

底につくまえに、内側に入っていくものも、なかには、見受けられます。




熱の伝導とは?熱の伝導率とは?熱の伝導の利用とは?

熱の伝導

アルミニウムの水のみに、熱い湯を入れると、すぐ熱くなります。
また、コンロにかけておいたやかんやなべなどのとってがとても熱くなって持てなくなることがあります。

熱は、温度の高いところから低いところへ、物を伝わって移っていく性質があります。

熱が、物を伝わっていくことを、熱の伝導といいます。


実験

少し太い鉄の針金を、30センチほど用意します。
いっぽうのはしを、10センチほどあけ、そこから3センチおきぐらいにろうをたらしてつけておきます。

針金を図のように支え、いっぽうのはしを、ガスかアルコールランプの炎で熱します。
すると、少し経ってから、炎に近いほうから、順番にろうが溶けていきます。

炎の熱が針金をあたため、はしから順に伝わっていき、ろうを溶かしていったのです。

熱の良導体

熱の伝わり方の速さは、物によって違います。

伝導の速さは違いますが、鉄や銅などの金属は、たいてい熱をよく伝えます。熱をよく伝える物を、熱の良導体と言います。

なべ・かま・アイロン・こてなどのように、熱を伝えなければならない物にはアルミニウムや鉄などの、熱の良導体が作われています。

熱の不良導体

木材・ゴム・ぬのきれ空気などは、熱を伝えにくい物です。このように、熱を伝えにくい物を、熱の良導体と言います。

アイロンやなべの手でつかむところは熱が伝わらないように熱の不良導体が使ってあります。

熱の不良導体といっても、まったく熱を伝えないのではありません。
熱を伝えるのが非常に遅く、熱を伝えにくいのです。

実験

できるだけ同じ太さの鉄と真鍮の棒(火ばしなど)を用意してろうそくのろうを、1センチおきくらいにたらしてつけておきます。

棒の先を、アルコールランプかガスの炎で熱すると、ろうがつぎつぎに溶けていきます。
真鍮の棒についているろうのほうが、早く溶けていくのがわかるでしょう。

つぎにガラスの棒にろうをつけて、同じ実験をしてみます。
すると、炎のすぐそばのろうは溶けますが少し離れたところのろうは溶けないことがわかるでしょう。

熱の伝導率

金属は熱の良導体で、なかでも、銀がいちばんよく熱を伝えつぎは、銅・金・アルミニウム・真鍮・鉄などの順です。

磁器・木材・ガラス・岩石などは、熱の不良導体です。また、液体や気体も、不良導体です。

だいたい熱の良導体は、電気をよく通す電気の良導体ですし熱の不良導体は、電気の不良導体です。



熱伝導率

棒の長さ1センチのあいだの温度が1度違うとき、棒の断面積1平方センチメートルあたり、1秒間に流れる熱の量(カロリー)を、熱伝導率と言います。

熱の伝導の利用

熱の伝導を利用したものに、電気はんだごてやアイロンがあります。
電気はんだごては、銅の棒のいっぽうのはしを電熱で熱すると、銅は熱をよく伝えるので、もういっぽうのはしも温度が高くなるようになっています。

アイロンも、厚い鉄板の裏側を熱し、それを表側に伝えています。

また、空冷エンジンのシリンダには、ひだ(冷却ひれ)がたくさんついています。
これは、空気に接する面を多くして、エンジンで出来た熱がこのひだに伝わり、冷えやすいようになっています。

安全灯

めの細かい、真鍮の金網を2枚重ねて、ガスの炎の上にかざすと炎は、金網の上にはでません。
これは、金網が熱を伝えてしまい、網を通った炎の温度が下がって、燃えないからです。

安全灯は、このことを利用したものです。
炭鉱の中で、直にランプに火をつけると、石炭の粉やメタンガスなどに火がついて爆発することがあります。

ランプの炎のまわりを金網で覆っておくと、燃える物があっても、外に火が広がらないですみます。




三態と体積の変化とは?物質の三態と熱量の関係とは?

三態と体積の変化

液体が気体になるときには、体積が非常に大きくなります。
液体が凝固して、固体になるときには、ナフタリンやパラフィンのようにふつう体積か小さくなります。

多くの金属は、凝固するときに体積が減りますが鋳物をつくる鋳鉄が凝固するとき、黒鉛を生じると、体積は増えます。
そのほか、ビスマスやアンチモンなどの金属も凝固するときにわずかですが体積が増えます。

水もまた、凍るときには体積が増えます。
印刷に使う活字をつくる合金は鉛が主成分でこれにアンチモン・すずをまぜあわせてつくったものです。

この合金は、凝固するときに、ほとんど体積が変化しません。


実験

ナフタリンの粉を試験管に入れ、これを、熱い湯につけて溶かします。
試験管をとりだし、まっすぐに立てて液の表面のところを糸でまいて印をしておきます。

この試験管を。空気中におくと、溶けたナフタリンは、だんだん凝固してきます。
全部かたまってから、表面を見ると、中央のところがとてもへこんでいるのがわかるでしょう。

パラフィンを、小さなビーカーに少し入れて溶かし、空気中で静かに冷やすとナフタリンと同じように、溶けているときには平らだった表面が、へこんでかたまります。

物質の三態と熱量の関係

物質が状態をかえるときには、熱が大きなはたらきをします。
水が氷になったり、氷が水になったりするときには、それに必要な熱の出入りがあります。

一気圧のとき、0℃の氷を溶かして、0℃の水にするためには氷1グラムにつき80カロリーの熱量(融解熱)をあたえてやらなければなりません。

また、0℃1グラムの水を0℃の氷にするには水から80カロリーの熱量をうばわなければなりません。

水をどんどん熱していくと、やがて沸騰しはじめます。
水が沸騰する温度(沸点)は、一気圧のとき100℃です。

水が沸騰すると、水は気化して水蒸気になります。

水を気化するのに必要な熱量(気化熱)は、100℃、一気圧で539カロリーです。

実験

零下三での氷50グラムをビーカーの中に入れこれが全部気化するまでどんどん熱していきます。
このとき、氷が水になり、さらに気化していくまでの温度の変化の様子を調べてみましょう。

まず、零下3℃から氷が溶けはじめる0℃までは温度が上がりますが氷が溶け終わるまでは、温度が0℃のままであることがわかります。

氷が全部溶け終わると、水の温度はどんどん上がり、やがて沸騰しはじめます。このときの温度は100℃です。

しかし、沸騰しはじめるといくら熱をくわえても水の温度は上がりません。
氷が溶けるときや、水が気化するときには、熱は融解熱や気化熱として使われるため温度は変化しません。




気化と昇華とは?気化熱とは? わかりやすく解説!

気化

液体が気体にかわることを、気化と言います。
液体の表面から気化することを蒸発、内部からも気化することを沸騰と言います。

揮発油やエーテルはとても気化しやすい液体です。

気化をさかんにするには、温度を上げること、沸騰させること、風をあてることなどや霧にふいたり、液体の中に泡をつくったり、きれなどに染みこませて裏面を広げることなどがあります。

海水から塩をつくるのに、海水を塩田に入れて太陽熱で水分を蒸発させるよりも流下式塩田といって、塩水をそだにふりかけて蒸発をさかんにするとずっと早く塩がとれます。

また、牛乳から粉ミルをつくるときも、牛乳を霧にしてふきだしそこに熱を億って、水分を蒸発させています。


いろいろな物の気化熱

水を手の弓につけてふくと、冷たく感じますがアルコールやエーテルだと
もっと冷たく感じます。

これは液体が気体にかわるときに、熱を吸収するからです。
ある温度で1グラムの液体が、同じ温度の気体になるときに吸収する熱を、気化熱と言います。

アルコールやエーテルの気化熱は水の気化熱よりずっと小さいのですが水より気化しやすいので、熱をたくさん吸収します。

それで、水より冷たく感じるのです。

この気化熱を利用して、低い温度をつくり物を冷やしたり凍らせたりするのに使っています。
電気冷蔵庫・ガス冷蔵庫、アイスキャソデーなどをつくるアンモニア冷凍機などもみな、気化熱を利用したものです。

実験

ビーカーとガラス板を用意します。
このビーカーの底に水をつけて、ガラス板の上におきます。

ビーカーの中にエーテルを少し入れて、エーテルに風を送ってみましょう。
するとエーテルはどんどん蒸発してしまいます。

それからしばらくすると、ビーカーの底の水が凍ってビーカーとガラスの板とが凍りついてしまいます。

これは、エーテルが蒸発するとき、熱をうばって、水の温度を下げたからです。



昇華

固体が液体にならないで、直接、気体になることを、昇華と言います。

虫よけに使うしょうのうやナフタリンは、昇華しやすいものです。
たんすの中に入れておいて、1年くらい経って取り出してみると中身がなくなって、包み紙だけが残っていることがあります。

これは、昇華によるためです。このほか、よう素なども昇華しやすい物です。

また、氷も昇華します。

冬のシベリアなどで、気温が0℃以下になっていても空気に湿り気があるのは
おもに氷の昇華によるものです。

金属でも、高温になると昇華します。
ガス入り電球は電球の中を真空にしておくとフィラメントが昇華しやすいので窒素やアルゴンを入れて、昇華をふせいでいます。

昇華の反対、つまり、気体から直接、固体になることも、やはり昇華といいます。
雪や霜は、水蒸気が燃やして、小さな氷になったものです。

実験

しっかりふたができる瓶に、ナフタリンの粉を少し入れます。
ナフタリンが融解しないように、その瓶を40~50℃の水につけておきます。
温度がさがったら、また、あたたかい水を入れて、しばらくそのままにしておきます。

すると、ふたや瓶の上のほうのガラスにナフタリンの粉が少しついているのが見られるでしょう。

これは、固体のナフタリンが気体のナフタリンに昇華してそれが、上のほうで、冷えて、固体にもどってついたのです。




融解と凝固とは?融解熱・過冷却とは? わかりやすく解説!

融解と凝固

氷やろうは、熱するとだんだん溶けてきます。
このように、固体が液体になることを融解といいます。


融点

融解が起こる温度を融点と言います。
また、水の温度を下げていくと氷になるように液体が固体になることを、凝固と言います。

このときの温度に、だいたい融点と同じです。

鉄や銅も、溶鉱炉では、どろどろに溶けますし、マグマは岩の溶けたものです。

このように、固体は高温に熱すると、融解して液体になります。
木や炭などのように、融解する前に燃えてしまう物は空気が入らないようにして熱しなければなりません。

実験1

ナフタリンの粉を試験管に入れ、水銀温度計をさしこみ管球部をこの粉で包むようにしておきます。
試験管をビーカーの中の水につけて水をゆっくり熱します。

80℃になると、ナフタリンは融解しはじめます。
ナフタリンが溶けてしまうと、温度は80℃以上に上がります。
このように、ナフタリンの融点は、80℃です。

実験2

小さなビーカーに、パラフィンを削って、たくさん入れます。
水を入れたなべにビーカーをつけ、水を熱していくと、パラフィンは融解してきます。
全部溶け終わってから水銀温度計でパラフィンの温度を測ると77℃くらいになるでしょう。

つぎにビーカーを外にとりだして、温度計で静かにかきまわしながら、冷やします。
58℃くらいになると、透き通った液と、白くかたまりだしたパラフィンが混じって温度がだいたい一定します。

55℃ぐらいになると、全体がアイスクリームのようになり54℃ぐらいまでこのままで、しだいに固まってきます。
このようにパラフィンの融点は、4℃ぐらいの幅があります。

いろいろな物の融点

たいていの固体は融解するときの温度が決まっています。
しかし、パラフィンのように熱していくと何度で融解したのかはっきりしなくまた、冷やしていっても、何度で固まったかはっきりしない物もあります。

ガラスなども、こういう性質の物です。

金属の融点は、水銀などの例外はありますが、たいてい100℃以上です。
しかし、すずや鉛などで合金とつくると、100℃以下で融解する物をつくれます。

ビスマス50グラム、鉛24グラム、すず24グラム、カドミウム12グラムの割合でできている合金を、ウッド合金と言いますがこれは70℃ぐらいで、融解します。

ウッド合金は、このような低い温度で溶けるので、自動消火栓などに使われています。
これは、火事になって温度が上がると、水道栓にとりつけてあるウッド合金が溶け水がふきでるようになっています。

また、はんだ付けに使うはんだは鉛2、すず1の割合の合金で、融点は、240℃です。

電気のヒューズも、やはり融点の低い合金です。



いろいろな物の融解熱

氷を融解して水にするためには、融解熱が必要です。
同じように、ナフタリンや鉛などを融解して液体にするためにも、融解熱が必要です。

1グラムの固体を、融点で、同じ温度の液体にするために必要な熱を融解熱と言います。

ベンゼンの融解熱は30.1カロリー、鉛の融解熱は5.5カロリーです。
水銀の融点は、零下38.8℃で融解熱は2.7カロリーです。

氷の融解熱は80カロリーですが、アルミニウムは、融点が660℃でその融解熱は氷より大きく、95カロリーもあります。

凝固

液体が固体になることを、凝固と言います。
凝固する温度を、凝固点と言いますが、この温度は融点と同じです。
それで、凝固点という言葉は、あまり使いません。
液体が凝固するときには、液体から凝固熱をとらなければなりません。

水を凍らせるときに、水から熱をとらなければならないのと同じです。
凝固熱の大きさは、融解熱の大きさと同じです。

それで、凝固熱という言葉は、あまり使いません。

過冷却

液体を静かに冷やしていくと、融点まで冷えてきても固まらず融点以下に下がってから、凝固することがあります。

このことを、過冷却と言います。

たいていの液体は静かに冷やしていくと過冷却になります。
水でも、零下10℃くらいまで、過冷却させることができます。

実験

写真の現像に使うハイポ(チオ硫酸ナトリウム)を小さなフラスコに入れて熱します。
すると、48℃で溶けますが、全部溶けて60℃くらいになったら火からおろして、中に温度計を入れたまま空気中で静かに冷やします。

すると、48℃になっても凝固しません。

過冷却した液をかきまぜたり、ハイポの粒を1つ入れると急に塊はじめ温度は48℃までのぼるでしょう。




水の三態の性質とは?臨界温度・液体空気とは?

水の三態

水は、冷えれば氷になり、熱すれば蒸気になります。
ふつう、水という言葉は、液体の状態を指しています。

しかし、水が氷になるときには、液体を固体にするために必要な熱(凝固熱)を水からとらなければなりません。

このとき、ほかの物質の出入りはありません。

水が氷になっても、水蒸気になっても、出入りしたのは熱だけなのでふつうの水を液体の水、氷を固体の水、水蒸気を気体の水、ということがあります。

これを、水の三態といいます。


三態の性質

私たちの身のまわりにある、形をもった硬い物が、固体です。

気体や液体には形がなく、入れ物にいれておかなければなりません。
そして、入れ物の形の通りになります。

気体と液体の違いは、液体には、表面がありますが、気体には表面というものがなく入れ物のどこかがあいていれば、いくらでも、広がることです。

ふつう、同じ体債では固体がもっとも重く液体がつぎに重く気体がもっとも軽いのですが、水は凍って氷になると、かえって軽くなります。

臨界温度

イギリスの物理学者ファラデーによって、気体を液化する研究がおこなわれ寒剤で冷やし、圧力を加えて、いろいろな気体を液化することができました。

しかし、空気や酸素・水素・窒素などは、どうしても液化することができませんでした。
これらの気体に、3000気圧という高い圧力をくわえた人もありましたがそれでも液化しませんでした。

それで、ファラデーはこれらの気体はどんなことをしても液体や固体にはならない気体であると考えこれを永久気体と名付けました。

ところが、アンドリウスという人が、二酸化炭素の性質をくわしく調べて二酸化炭素は31℃以上の温度では、どんなに圧力を加えても液体にはならずそれ以下の温度では、圧力さえ加えれば液体になるということを発見しました。

このことから、気体を液体にするためにはそれぞれの物質で決まっているある温度以下に気体を冷やしておかなければならないことがわかりました。

この温度を、臨界温度と言います。

空気や水素は臨界温度がとても低く、空気の臨界温度は零下141℃。水素の臨界温度は零下240℃です。

それで、寒剤を使っても気体をこんなに低い温度に冷やすことができないので液化することができなかったのです。

水蒸気でも、374℃以上では、どんなに圧縮しても液体の水にならないのです。
ふつうの水蒸気の温度は、これよりずっと低いので、かんたんに水になるのです。

液体空気

空気を液化するのには、まず、空気の温度を零下141℃以下に下げなければなりません。
なかなか、このような低い温度にできませんが気体を圧縮しておいて急に圧力の低いところに噴き出させると温度が下がる性質が発見されたので液体空気がつくれるようになりました。

空気を圧縮して水で冷やした物を弁から吹き出させると、いくらか温度が下がります。
この冷えた空気を、また圧縮して弁から噴き出さると、さらに温度が下がります。

これを繰り返しているうちに、空気の温度はだんだん下がり零下141℃以下になって、液体空気ができます。

液体空気は、魔法瓶にたくわえられています。
液体空気は、低温の実験にも使われていますが、液体空気からは肥料として大切な硫安の原料になる窒素やいろいろな役に立つ物がとれるので大量につくられています。

液体空気は、ほとんど液体酸素と液体窒素の混合物なので液体空気をつくってこれを蒸発させると、窒素と酸素とでは沸点が違うので窒素と酸素を、別々に取り出せます。



物質の三態と分子運動

酸素や水素などは、分子という、目に見えない、非常に小さな粒が集まっている物です。
水は、酸素と水素がくっついてできた物です。

気体は、液体や固体にくらべると、たいへん体積が増えているので気体の分子は、お互いに遠く離れて、飛び回っていると考えられます。

気体を液化すると液体になるので、液体も分子が集まってできているはずです。

液体は、体積が小さくなり、分子と分子のあいだの距離は短く分子は、互いにひっぱりあっています。
 
液体には、形はありませんか、表面があります。
分子が互いにひっぱりあっていなければ、分子は飛んでいってしまい表面はできないはずです。

しかし、形は、自由にかわるのですから、分子のお互いの位置は、決まっていません。
固体も分子からできていますが、分子の位置が決まっているので形も決まっています。

固体では、みなさんが敦室できちんと机の前に座っているように、分子がならんでいます。

液体の中の分子の様子は、教室の中の机をだしてしまい何人かずつ手をつないで遊戯をしていてだれかが出口から外へでようとしても手をつないでいるので自由には外へでられないのに似ています。

気体の分子の様子は、みなさんが運動場で散らばってそれぞれ自由に遊びまわっているのに似ています。

外へ出ようとする人がいても、ひっぱっている人がいないので自由に外へ出られるように、気体の分子も、あいているところがあればそこから外に出てしまいます。

気体を、ある大きさの入れ物にいれて熱すると圧力が増えます。
これは温度が上がると、分子の運動がさかんになり分子が入れ物の壁に強くぶつかるようになるためだと考えられます。

液体が、どんな温度でも蒸発するのは、液体中にほかの分子より速く飛び回る分子があって、それが表面から飛び出すためだと考えられます。

液体が蒸発して、気化熱がうばわれて冷えるのは速く動き回っていた分子が外へ飛び出してしまい、ゆっくり動く分子があとに残るからだと考えられます。

むかしの人は熱を熱素という物質だと考えていましたが物質の三態と分子運動などのことを考えると熱は、分子がたくさんあるかないかによって違いますが温度は、分子数の多少には関係なく分子の運動の激しさをあらわすものだということがわかってきました。

ガスの炎は、分子数は少なくても分子の運動が非常にさかんなので、温度が高く、ボンベに詰めたプロパンなどのガスは、たくさん詰めてあるので分子数は多くても、分子の運動がさかんでないので、温度が低いのです。

液体空気は、うす青色をしていて、その温度はとても低く、零下141℃です。
液体空気の中に、生きた金魚をいれると、たちまちかちかちに凍ってしまいます。

またゴムボールを入れると、ぜんぜん弾力がなくなってしまい金槌で叩くと割れてしまいます。




蒸気の利用方とは?つゆのでき方とは?露点とは?

蒸気の利用

液体が蒸気になると、体積が非常に増えます。
それで、その力を利用したり、熱を利用したりして蒸気は、いろいろのものに使われています。


蒸気機関

石炭や重油を燃やして水を蒸発させ、蒸気が100℃以上になると圧力が非常に大きくなります。

蒸気機関は、この力を利用した機械です。
そのしくみは、ボイラで蒸気を発生させ、それをシリンダに導きます。

そこで蒸気を膨張させ、ピストンを往復運動させて、動力を取り出します。
蒸気機関車は、このようなしくみの蒸気機関で動きます。

自然界にも、大きな蒸気機関があります。
海水が太陽熱で熱せられて蒸発し、水蒸気は上昇して雲になります。

雲は、また雨を降らせ、その水が流れて、岩を転がし谷を削り土砂を流して平野をつくっていく、大きな土木工事が大むかしから続いているのです。

これは、石炭などのかわりに、太陽の熱を使って、蒸気をつくりそれが大きな工事をする、大きな蒸気機関であると言えるでしょう。

実験

ゴム栓に、縦にいくつも切れ目をつくり、ブリキの羽根をつけて、細いガラス管を通します。

ガラス管に細い針金を通して、くるくるまわるようにしておきます。
つぎに先を細くしたガラス管を横に曲げて、フラスコの栓に通します。
フラスコに水を入れ、このガラス管を通した線でふたをします。

フラスコの水を熱すると、蒸気が、細いガラス管の口から勢いよくふきでます。
この蒸気を、ゴム栓についているブリキの羽根にあてると、このゴム栓は勢いよく回ります。

このような、羽根をつけた車を、蒸気で回すしくみを、蒸気タービンと言います。

蒸気暖房

冬、大きなビルなどでは、水蒸気を使って、部屋をあたためているところがあります。
かまで水蒸気をつくり、パイプで各部屋に送り、放熱器(ラジエータ)に入れて部屋をあたためるようになっています。

湯を送るよりも、水蒸気を送ったほうが、気化熱だけ、余計に熱を送ることができます。
石炭を燃やしてできた熱は、水蒸気の中に、おもに気化熱としてたくわえられ部屋に運ばれて、その熱で部屋をあたためるわけです。



つゆのでき方

鏡やガラス窓に息をふきかけると、ガラスが、白くくもります。
これを、指でよせ集めてみると、水であることがわかるでしょう。

このくもりをレンズで見ると、小さな水滴が見えます。
これは、息の中の水蒸気が冷やされて、水(つゆ)になったものです。

冬になると、吐き出した息が白くなりますがこれも、息の中の水蒸気が、小さな水滴になったものです。
風呂のガラス窓にも、水蒸気が冷えてできた、水滴がついています。

草の葉や屋根につくつゆも、夜になって気温が下がり空気中にふくまれている水蒸気が、水になってできたものです。
また、霧も、空気中の水蒸気が冷えて小さな水滴になったものです。

水滴は何か小さな粒があると、それを中心にしてできやすいものです。
やかんから湯気がでているとき、煙草の煙りをふきかけると、湯気がもっと増えます。

飛行機雲も、飛行機の排気ガスの中にふくまれている小さな粒のまわりにできる水滴によるものです。

また、いろいろ実験されている人工降雨は、よう化銀の小さな粒を高空の空気中にまきちらして、これを種にして水滴をつくり、雨を降らそうとするものです。

露点

空気の圧力を一定にしておいて、その温度をしだいに下げていくとある温度になると、空気中にふくまれている水蒸気は飽和状態になり、水蒸気が、水滴になりはじめます。

このときの温度を、露点と言います。

露点よりさらに温度を下げていくと飽和蒸気の量以上の水蒸気は、どんどん水滴となっていきます。

露点は、空気中の水蒸気の量によって違い空気中に水蒸気が多ければ高く、少なければ低いのです。




気化熱とは? わかりやすく解説!

気化熱

ぬるま湯を手の甲につけ息をふきかけてみると、とても冷たく感じます。
濡れているだけでは、とくに冷たくはありません。

熱い茶を飲むときに、フウフウ吹いて冷まして飲みます。
また、ごはんが熱いとき、うちわであおぐと、早く冷えます。

息をふきかけたり、うちわであおぐのは、蒸発をさかんにしているのです。
水が蒸発するとき、熱をうばうので、冷えるのです。

1グラムの液体が、同じ温度の気体になるときに吸収する熱を気化熱(または蒸発熱)と言います。

夏、熱い日に、庭や道路に水をまくと涼しくなります。
これは、水が地面を冷やすことにもよりますがおもに、水が蒸発するときに、気化熱をうばって、地面を冷やすからです。


実験

水を入れたフラスコに、ガラス管を通したゴム栓をします。
ガラス管にはゴム管をつけ、このフラスコを沸騰させます。

すると、水蒸気がゴム管の先から出てきますが、しばらくは出しておきます。
つぎに、決まった量の水をビーカーに入れて、水温を測っておきます。

ゴム管の先をビーカーの底まで入れて、水の中に水蒸気を通し温度計で水をかきまぜながら、温度の変化を見ていきます。

水の温度は、どんどん上がっていきますが水の温度が少し上がったら、ゴ厶管を取り出し、水がどれだけ増したかを測ります。

8℃の水200グラムに水蒸気気を通して水が17℃になったときに、水は約3グラム増えているでしょう。
しかし、100℃の水3グラムを、8℃の水200グラムに加えても水の温度は一度と少ししか上がりません。

それで100℃の水蒸気が水になるときにはとてもたくさんの熱を、水にあたえていることがわかります。

100℃の水1グラムが水蒸気になるときには、539カロリーの熱を吸収します。これが水の気化熱です。

反対に、100℃の水蒸気が、100℃の水になるときには同じ量の熱をはきださなければなりません。




蒸気圧とは?低温沸騰・飽和蒸気圧とは? わかりやすく解説!

蒸気圧

液体は、蒸気になると、体積が非常に増えますが、その圧力を蒸気圧と言います。
そして、温度が上がれば、蒸発もさかんになり、蒸気圧は大きくなります。
 
水が100℃で沸騰するのは泡の中にできる水蒸気が一気圧になる温度が、100℃だからです。

それ以下の温度では、泡ができてきても泡の圧力が一気圧以下なので、大気の圧力に押し潰されてしまいます。

温度が高くなると水から蒸発する蒸気の圧力は大きくなり200℃では15.3気圧、300℃では85気圧にもなります。

魔法瓶に、湯が少ししか入ってないとき栓を抜こうとすると硬くなってとりにくいことがあります。そして、栓を抜くと、ポンと音がします。

これは、温度が下がってくると、水蒸気の圧力が小さくなるからです。


実験

ふたがしっかりできて、空気がもれない容器を用意します。
ふたを外しておいて水を少し入れ、火にかけて充分沸騰させます。

沸騰したら、ふたをしっかりして火からおろし、空気がもれないようにふたのほうを底にして、ワセリンなどをぬっておきます。

この容器に水をかけて冷やすと、容器は、ぐさっと潰れます。

これは、温度が低くなって、水蒸気の圧力が小さくなったためです。
ブリキ製のゆたんぽも、湯を少し入れておくと、冷えてきたとき潰れることがあります。

低温沸騰

フラスコに半分ぐらい水を入れて、よく沸騰させ、栓をして、逆さまにします。
このフラスコに、上から水をかけて冷やすと、また、さかんに沸騰しはじめます。

これは、蒸気が水で冷やされ、圧力が下がったので水の中で、それまで押し潰されていた泡がふくらんで浮き上がったのです。

このように、水は100℃より低い温度でも、圧力が低くなると、沸騰します。
これを低温沸騰と言います。

飽和蒸気圧

長さ1メートル、中の直径5ミリぐらいで、いっぽうのはしを閉じてあるガラス管に水銀をいっぱい入れて、水銀を入れた入れ物に、この管を逆さまに立てます。

すると、ガラス管の中の水銀の表面は、水銀入れの水銀面から約76センチの高さまで下がり、その上が、真空になります。

この真空を、“トリチェリの真空”と言います。

つぎに、先を少し曲げた、スポイトなどでエーテルを吸い込んで水銀柱の下からエーテルを、ガラス管の中に少し入れます。

するとエーテルは、水銀柱の中をブクブクとあがっていって管の上部の真空のところにくると、全部蒸発してしまいます。

そして、水銀は少し下がります。

このようにして、少しずつエーテルを入れていくとはじめのうちは入れたエーテルは全部蒸発して、水銀柱は少しずつ下がりますがしまいには、入れただけのエーテルが水銀柱の上にたまり、水銀柱は下がらなくなります。

そこで、真空の部分を手で握ったりしてあたためると水銀柱の上にたまっていたエーテルは、また、蒸発して、水銀柱は下がります。

反対に、真空の部分を冷やすとエーテルの蒸気が液体のエーテルにもどり水銀柱は上がってきます。

このように、液体の蒸発は、できた蒸気の圧力がある大きさになるまで続きます。

蒸発できるだけ蒸発してできた蒸気のことを飽和蒸気と言い、その蒸気の圧力を、飽和蒸気圧と言います。

飽和蒸気圧は、温度が低ければ小さく温度が高ければ大きくなります。
同じ温度でくらべてみると、エーテルの飽和蒸気圧は水よりずっと大きく、アルコールは、その2つの中間です。




蒸発と沸騰とは?沸点と気圧の関係とは?水が蒸気になるときの体積の変化とは?

蒸発と沸騰

洗濯物を干しておくと、冬でも乾きます。
また、やかんに水を入れて火にかけておくと、しまいには水が全部なくなってしまいます。

これは、水が水蒸気になって、空中に逃げていくからです。

冬、風呂場は湯気がもうもうとしていますが湯気は水蒸気ではなく水蒸気が冷えて、小さな水滴になったものです。

水蒸気は、空気などと同じように、無色透明の気体なのです。
空気と違うのは、水蒸気は少し冷えると、すぐに水にもどることです。


蒸発

液体がその表面から気体になることを蒸発と言います。
冬でも洗濯物が乾くように、水は低い温度でも蒸発します。

しかし、日光をあてたり、火であぶると早く乾くように温度が高いほど蒸発はさかんです。

また、風のある日には、風が水蒸気を吹き飛ばし、蒸発がさかんになります。
また、空気中の水蒸気の量(湿度)によっても、蒸発のしかたがかわります。

沸騰

水が、ぐらぐら煮えたっているときは、水の表面からの蒸発だけでなく水の中に水蒸気の泡ができて浮き上がっていきます。

この現象を、沸騰と言います。

水の中には、目に見えない小さな空気の泡がふくまれていますが水が熱せられると、蒸発がさかんになって、小さな空気の泡の中にも蒸気が増え泡をふくらませるので泡が浮き上がるのです。

実験

ビーカーに水を入れ、ガスの炎で熱して、沸騰の様子を見てみましょう。
はじめのうちは、底から小さな泡がのぼってきますが表面までこないうちに消えてしまうものもあります。

消えたのは、のぼる途中で冷やされて、泡の中の蒸気が水にもどったからです。

水の温度が上がると泡も大きくなり、底だけでなく水の内部からも泡ができるようになります。
底から泡がたくさんでるのは、底の温度がもっとも高いからです。

沸騰核

つぎに、小さなガラス玉やガラスのかけらを水の中に入れるとますますさかんに沸騰するようになります。

このガラスの玉やかけらなどのことを沸騰核と言います。

沸点

水の表面からの蒸発はどんな温度でも起こりますが、沸騰が起こる温度は決まっています。
沸騰しているあいだは、強く熱しても沸騰がさかんになるだけで、温度はかわりません。

この温度のことを、沸点といいます。
水の沸点は100℃です。水が沸騰しているあいだ、温度がかわらないのは熱が水を水蒸気にかえるために使われているからです。

この熱を気化熱と言います。



沸点と気圧

水の沸点は、水の面に一気圧の圧力が加わっているときに、100℃なのです。

沸騰が起こるのは、水中に水蒸気がたくさんでき、大きな泡をつくるためですが泡の水蒸気の圧力が小さければ、水の表面の圧力のために、泡は押し潰されてしまいます。

それで、ある温度にならないと、沸騰は起こらないのです。

ところが富士山のような高い山の上には水の表面に加わる気圧が小さいので水中の泡をつぶす力が小さくなるので低い温度でも沸騰が起こります。

そのため、それ以上温度が上がらないので、米がよく炊けなかったりします。
エベレストの頂上(884メートル)は、約71℃で沸騰が起き3000メートルでは、約90℃で沸騰が起きます。

反対に、水の表面に圧力をくわえれば沸点は高くなります。
圧力なべや圧力がまを使うと、100℃以上の温度でものを煮ることができます。
これは、ふたがしっかりしていて蒸気が逃げないようにしてあります。

熱すると、水蒸気が逃げないので水の表面に蒸気の圧力が加わり100℃になっても、沸騰が起こらないのです。
こうすると、ふつうではやわらかく煮えない物でも高い温度で煮るので、やわらかくなります。

圧力がまや圧力なべには、安全弁というものがついています。
中の蒸気の圧力があまり高くなると、爆発するので蒸気の圧力がある程度高くなると安全弁から蒸気が噴き出るようになっています。

水が蒸気になるときの体積の変化

水を水蒸気にすると、とても大きな体積になります。
1グラムの水の体積は、100℃のとき、1.03立方センチですがこれが水蒸気になると、1気圧のとき、1650立方センチになります。

空気1グラムの体積は、100℃1気圧で約1000立方センチなので、同じ体積の水蒸気は空気よりも軽く、水蒸気は、空中へどんどんのぼっていきます。

このように液体が気体になると、体積が非常に増えます。

実験

注射器に、メチルアルコールを少し吸い込み、空気を追い出します。
アルコールがでないように赤く焼いて根本から曲げ、あまりを切り取った注射針をつけます。

注射器の底を水につけ、水の温度を上げていくと注射器の中のアルコールが蒸発して、ピストンは、ぐんぐん押し出されます。

ピストンが飛び出さないうちに取り出して冷たい水で冷やすとピストンは中に入っていき、もとにもどります。




水の凍り方とは?氷点とは?融解熱とは? わかりやすく解説!

水の凍り方

純粋な水は、1気圧のとき、0℃になると、凍ります。

冬、水たまりや水おけにできている氷をみると大きな針のような形の模様がついていることがあります。

また、水を入れたビーカーを、電気冷蔵庫などに入れて氷ができはじめるところを見ると、水の表面に、細長い氷が小さな枝を出して浮いているのが見られます。

この針のような氷がつながりあって、表面が全部氷になっていきます。

氷は、水の表面からできていきますが、それは水が4℃のとき、もっとも重くなるためです。

気温が下がって、湖水などの表面の水温がしだいに下がっていくと表面の水は4℃になるまでは底に沈んでいくので、表面の水はいつも入れ替わっています。

しかし、4℃より下がると、水はかえって軽くなるので、沈まなくなります。
そのため、同じ水が冷やされるようになり、水は、表面から凍っていきます。

しかし、いつも、水は表面から凍るとはかぎりません。
寒剤を入れたビーカーを水につけると冷やされたガラスのところの水が、先に凍りつきます。


氷点

水は、だんだん温度が下がって、0℃になると、氷になりはじめます。
氷ができかかっているあいだは、温度はこれ以上下がりません。
純粋な水が、一気圧のとき凍る温度を、氷点といいます。

水が、全部氷になってしまってから、温度は0℃より低く下がっていくのがみられます。

純粋な水は0℃になると凍りますが水に何かが溶けこんでいると0℃になっても凍りません。
たとえば海水は零下2.5℃までは凍りません。

また、純粋な水でも、一気圧より圧力が大きいと、0℃以下になっても凍りません。

実験1

大きな入れ物に寒剤を入れ、その中に、水を入れたビーカー、または缶を入れます。
静かにかきまぜながら、水に温度計を入れて温度を測ります。

少し経つと温度は0℃ぐらいまで下がりますが、それ以下には下がりません。
しばらくすると、ビーカーの底や壁に、氷がはりついてきます。
このとき、寒剤の中に、0℃以下に下がっています。

実験2

下の図のように氷に針金をかけて、その両はしに重いおもりをつけます。
すると、針金は、だんだん氷の中にめりこんでいきます。

針金の通ったあとは、また氷になって針金が氷を通り抜けてしまっても、氷は割れません。

これは、氷は圧力が大きくなると、0℃では凍らないためです。
細い針金に重いおもりをかけたので、針金の下の氷には大きな圧力がくわわります。
すると氷点が下がり、氷が溶けて、針金は下に下がります。

溶けた氷は針金の上にまわり、そこでは針金の圧力をうけていないので、ふたたび凍ります。
この実験は、気温が0℃以下ででもできます。

スケートで氷の上をよくすべれるのも、スケートの下の氷が大きな圧力をうけて溶けスケートと氷のあいだにうすい水の膜ができるからです。

水が凍るときの体積の変化

冬の寒い朝、水道竹が破れたり、瓶の水が凍って、瓶が壊れたりするのを見かけます。
これは、水が、凍って氷になるとき、体積が増えるからです。

水が凍るときには、体積が約9パーセント増えます。
100立方センチの水が凍れば、109立方センチの氷になるのです。

しかし、水が凍って体積は増えても、重さはかわりません。それで、氷は水に浮くのです。



実験

ふたのしっかりした錠剤などの空き瓶に、水を口までいっぱいに入れふたをしっかりしめて寒い冬の夜に、外へ出しておきます。

すると、よく朝には、水が凍って瓶が割れているでしょう。
寒剤を使ったり、電気冷蔵庫で水を凍らせても、瓶が割れるでしょう。

融解熱

氷が溶けるときに、温度を測ってみると温度計のめもりは氷が全部溶けてしまうまでは、0℃ぐらいでとまっています。

そして、溶けて水になってしまうと、温度が上がっていくのがわかります。
これは熱が温度を上げるために使われたのではなく、氷を溶かすために使われたからです。

0℃の氷1グラムを、0℃の水にするために必要な熱を、氷の融解熱と言います。氷の融解熱は、約80カロリーです。

反対に、0℃の水を0℃の氷にするときは水から融解熱だけの熱をとらなければなりません。

実験

0℃の水15グラムを60℃の水100立方センチの中に入れてかきまぜ温度を測ると、約51.2℃になります。

つぎに、氷15グラムを、60℃の水100立方センチの中に入れると氷はどんどん溶けて、溶け切ってしまうと約40℃になるでしょう。

つまり、同じ温度で同じ重さの水と氷とでは、温度を下げる働きがたいへん違うことがわかるでしょう。

この温度の違いは氷を溶かして水にするために熱がたくさん使われて、温度を下げたためです。

風邪をひいて熱のあるとき、冷たい水で頭を冷やしても水がすぐあたたまってしまいますが氷を使って冷やすと、長いあいだ冷やしていられます。

これは、氷を溶かすのに熱が使われ、氷が溶けきるまでは、温度がかわらないからです。




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