溶解度
食塩と砂糖と同じ量の水に溶かしてみると溶ける量は物質によって違いがあることがわかります。
硫酸銅やホウ酸・ミョウバンなどのいろいろな物質はその物質特有の溶解度をもっています。
白色の粉末が2種類あり、見た目には区別がつかないぐらいよく似ているときこの2種類の物質を水に溶かしてみると一方はたいへんよく溶解し、他方はあまり溶解しなかったとしたらこの2種類の物質は違う物質であることがはっきりするでしょう。
ナフタリンとパラジクロルベンゼンは、融点の違いによって違った物質であることを知ることができました。
この2つの物質を水に入れてよく振ってみると両方とも水に溶けない物質であることがわかります。
物質の溶解度はたんに水にたいする溶解度だけでなく他の液体にたいする溶解度も物質を区別する特性であり物質固有の性質なのです。
結晶のかたち
食塩水を浅い皿の上にうつし、日のあたるところに出しておくと水はしだいに蒸発し、中から同じ形をしたたくさんの結晶があらわれます。
この結晶は食塩を使えば誰がやってもどこでやっても同じ形のものしかできません。
食塩を使って、丸い形の結晶や三角形の結晶、長方形の結晶をつくることができません。
ミョウバンの溶液をビーカーに入れて放置しておくとこれも同じ形をした結晶ができ、そのどれ一つとってみても他のものと結晶の形が違うものは見られません。
ホウ酸や硫酸銅の水溶液を冷やしたときも冷えるにつれてホウ酸ならばホウ酸の結晶、硫酸銅なら硫酸銅の結晶といつも同じ形のものが析出します。
これらのことは結晶の形は、気まぐれにできているのではなくその物質に特有の決まった形があることをしめしています。
つまり、結晶の形も物質の特性であるということができます。