品種改良の方法とは?掛け合わせ・選び出しとは?

かけ合わせ

遺伝のしくみを利用して品種改良をする場合かけ合わせ(交配)は最初にやらなければならないしごとです。

それには、まず、よい特徴をもったものどうしをかけ合わせます。
つまり、よい組み合わせのものをつくるのです。
つぎに、そのなかから、とくにすぐれたものを選びます。

これが品種改良に、いちばん広く使われている方法です。


かけ合わせのしかた

母親になるかぶの花のめしべに父親になるかぶの花の花粉をつけて、種を実らせます。

このとき、ほかの花の花粉がついては困るので母親にする花のおしべを、めしべに花粉がつかないうちにとってしまいます。

かけ合わせは、私たちにでも、わりあいかんたんにできるものです。
道具は、虫眼鏡・ピンセッ卜・はさみ・アルコールを入れた瓶・紙ぶくろなどです。

ナシ・リンゴ・トマト・ナスの花なら、いちばんやさしくできます。

まず、母親にする花が開くまえの日、つぼみを開いてピンセッ卜でおしべを取り除き、ふくろをかけておきます。

つぎの日の午前中に、父親になる花から花粉を集めます。
そして母親の花にかけたふくろをとり、めしべに花粉をつけてやるのです。
すんだら、また、ふくろをかけておきます。

ウリの仲間は、お花とめ花が別々になっています。
そこで、花が開くまえの日に、それぞれにふくろをかけておきます。

お花にもふくろをかけるのはウリの仲間では、ほかのお花の花粉が混じりやすいからです。

つぎの日の午前中に、お花から花粉をとり、め花のめしべにつけて、ふくろをかけておきます。

かけ合わせと品種改良

まず、組み合わせたいと思う特徴のある両親を選び、かけ合わせて種をとります。

つぎの年にはこの種をまいて、その種をとります。
さらに3年目には、孫の代を育てるのです。

すると、分離の法則にしたがって、父親の特徴をもったものと母親の特徴をもったものがあらわれますが、それといっしょに、両親の特徴が組み合わさったものがでてきます。

この、両親の特徴が組み合わさったもののなかからよいものを選びだしてほかのものとまじらないように、種をとります。
 
4年目はこの種をまいて、ひ孫の代を育てます。
そして、また、このなかからよいものを選びます。
これを繰り返していくうちに、私たちの望むものができてきます。

このほかに、かけ合わせでできた子の代を、そのまま利用することもあります。

ふつう、かけ合わせでできた子は両親のよい特徴を、みな、そのまま受け継いでもっています。

それで、両親よりよくなることが多いのです。
このことを、雑種強勢と言います。

トウモロコシ・トマト・ナス・スイカなどのように1つの花からたくさんの種がとれるものは、よくこの方法を使います。

しかし、これは孫の代になると分離の法則にしたがって特徴がいろいろにわかれてしまいます。
ですから、種をとるのに、毎年同じかけ合わせをしなければなりません。

種類の違うものどうしをかけ合わせて、かわりものをつくることもあります。
ふつう、種類の違うもののあいだでは、かけ合わせがうまくいかないものです。

しかし、ライムギとコムギのかけ合わせでできたライコムギのように、種ができることもあるのです。
ですから、これを利用して新しい種類をつくることができます。

選び出し

選び出し(選抜)は、品種改良でいちばん古くから使われている方法です。

古くからある作物や草花の多くは、むかしの人が野生のもののなかからよい特徴のあるものを選び出して栽培するようになり、その中からさらによいものを選び出すことを続けたことによって、今日のような品種になったものです。

しかし、古くからある品種には長いあいだに、しぜんにできたかわりものが混じっていることがあります。

ですから、こういった品種をくわしく調べて、そのなかから、かわった特徴のあるものを選び出すことができます。

このような選び出しでも、新しい品種をつくりだせます。

けれども、こうして選び出しを続けていくと最後には、本当にまじりけのないものができます。

いちどまじりけのないものができると、もう、選び出しをすることはできなくなります。

つまり、選び出しで品種改良をしていくのには、かぎりがあるわけです。



かわりもの

生物には、ときどき、親と似ていない子ができることがあります。
このような子をかわりもの(突然変異)と言います。
このかわりものを利用して、品種改良をすることもできます。

むかしは、かわりものは自然にできるものしかありませんでした。
それが、最近はいろいろな方法で人手をくわえて、かわりものをつくることができるようになりました。

しかし、かわりものは、役に立つものがわりあい少なく役に立たないもののほうが多いのです。

それで、いまは、役に立つかわりものを自由につくりだせるように研究がすすめられています。

かわりものは、そのまま新しい品種として利用することもあります。
しかし、ふつうは、こういったものを親として利用しています。

かわりものの便利なてんは、いままでになかった特徴を、うまく利用できることにあります。

自然にできたかわりもの

自然にできるかわりもので、私たちにもよくわかるものは、枝がわりです。

モモのように、花の咲く木などに1つの枝だけが色のかわった花をつけていることがあります。
このようなものを、枝がわりと言います。

枝がわりで、よい特徴のあるものが見つかれば、その枝を、さし木・とり木・つぎ木などの方法で、そのまま利用して増やすことができます。

果樹や草花には、こうしてつくられた新しい品種が、たくさんあります。

ワセウソシュウという早く熟するミカンの品種はウンシュウミカンの枝がわりですし、一重咲きの草花の枝がわりからは八重咲きのものができました。

枝がわりばかりでなく、イネなどにも、かわりものができることがあります。

いま栽培されているいろいろなイネの品種のもとになっている神力・旭などの品種は、農家の田で見つけられた、かわりものを利用したものです。

かわりもののつくりかた

植物に、ある養分をやらないでおいたり高い温度や低い温度にあてたりすると、かわりものができることがあります。

しかし最近は多くは薬品や放射線を使って、かわりものがつくりだされています。

薬品でつくったかおりもの

イヌサフランという植物からとったコルヒチンという薬は不思議なはたらきをもっています。

この薬に種を浸したり、この薬を若い芽にぬったりすると、かわりものができるのです。

こうしてできたかわりものは、たいてい花や実が大きくなり、体も大きくなるのがふつうです。

これを利用して、大きな花の咲く草花や大きくなる野菜などがつくられました。

有名なタネナシスイカは、コルヒチンで4倍体のスイカ(遺伝子が集まってできている染色体の数が、ふつうのスイカの2倍ある)をつくり、これにふつうのスイカ(2倍体)の花粉をつけて、3倍体のスイカとしたものです。

3倍体のものは、染色体が対にならないため、種が発育しません。

コルヒチンと同じように、かわりものをつくる薬としてアセナフテソやナイトロジェソリマスタードなどがあります。

放射線でつくったかおりもの

アメリカのマラーは、1927年にめずらしい実験をしました。

果物などにたかるショウジョウバエにX線をあてると、その子孫にかわりものができるという実験です。

そののち、植物でも、X線をあててかわりものをつくることが研究されるようになりました。

最近ではX線のほか、ガンマ線や中性子も利用されていてリンゴ・ミカン・バラ・チューリップなどに、その品種改良種があります。

さらに、イネ・オオムギ・野菜類・マメ類にも放射線による改良種が見られはじめています。




品種改良とは?品種改良の目的とは? わかりやすく解説!

種と品種

生物の仲間わけの、いちばんもとになっているものを種と言います。

ところが、同じ種の生物でも、人間の手でいろいろにかえられていくと、そのなかに、違った体つきや、性質のものができます。

このように、同じ種の生物でありながら、人手によって体つきや性質などがまったく違ったものにかえられたものを品種と言います。


品種改良の目的

私たちがよく見かける、白黒まだらの乳牛はホルスタインという品種ですが農耕用のワギュウやチョウセンウシなどもそれぞれ別の品種で、いろいろと違った特徴をもっています。

イヌにも、シェバード・テリア・スピッツなど、いろいろの品種があります。
またブタにしても、白い毛をしたヨークシャ、黒い毛のバークシャーなどの品種がありますが、これらは、それぞれもとは同じものだったのです。

私たちが栽培している作物や草花にも、いろいろな品種があります。

たとえば同じイネでも「ふじみのり」や「ほうよく」をはじめ、さまざまの品種があります。

このような品種は、みな、それぞれよい特徴をもっています。
たとえば「ふじみのり」は、早く収穫できて冷害に強い特徴をもっていますし「ほうよく」は、葉が丈夫で倒れにくく、たくさんとれるという特徴があります。

しかし、これらの品種でも、よい特徴ばかりではなく悪いところもあります。

ですから、私たちが飼育したり栽培したりする動物や植物は目的に適し、その土地に適した、よい特徴をたくさんもった品種を選ぶことが大切です。

また、さらによい特徴をもつ品種をつくりだしていかなければなりません。
このように、よりよい品種をつくりだすことを、品種改良と言います。




遺伝子と遺伝形質とは?支配・分離・独立の法則とは?

遺伝子と遺伝形質

生物は子どもを生んで、仲間を絶やさないようにしています。

しかも、ある種の生物から、ほかの種の生物が生まれてくるようなことはありません。

たとえば、ウシからは、ホルスタインとジャージーというように違った品種のウシをかけ合わせても、いつもウシという種だけが生まれてくるのです。

また、違った種の生物どうしから子どもができるということも、滅多にありません。

たとえば、ヤギとヒツジ、ノウサギとカイウサギどうしからは種が違うので、子どもが生まれません。

動物園などでは、属や種の違う動物どうしから子どもが生まれることも、ごくまれにはあります。

ヒョウとライオンの子どものレオポン、ロバとウマの子どものラバ、ライオンとトラの子どものライガーやタイオン、シマウマとトカラウマの子どものトカラ・ゼブラなどです。

しかし、これらの動物からは、子どもが生まれません。

私たちが、父や母に顔かたちや性質などが似ているように、ほかの生物でも子どもは親に似ています。

これは、親の特徴が子に伝わるからです。

このように、親の特徴が子に伝わることを遺伝と言い、そのはたらきをするものを遺伝子と言います。

また、遺伝子のはたらきで子にあらわれる親に似た顔かたちや性質を遺伝形質と言います。


メンデル研究

親の特徴が子に伝わるのには、一定の決まりがあります。

これを遺伝の法則と言います。
この法則は1865年、オーストリアのメンデルによって発見されたものでメンデルの法則とも呼ばれています。

メンデルは、エンドウを使って実験しました。
エンドウにあらわれている、とくに目立った特徴を7つ選び、その特徴がどのように遺伝するかを調べたのです。

この研究の結果、メンデルは遺伝のしかたに3つの決まりがあることを見つけました。

この3つの決まりは「支配の法則(優性または、優劣の法則)」「分離の法則」「独立の法則」と言われています。

支配の法則

エンドウについて調べてみると、背の高いものと背の低いものとがあります。

メンデルは、このような反対の特徴をもったエンドウをかけ合わせて種を実らせました。

そしてこの種をまいて、育ててみたのです。
すると、どの種をまいてみても、背の高いものになることがわかりました。

これは、背の高い特徴が、背の低い特徴よりも強くて背のひくい特徴を、おおい隠してしまったからです。

この強いほうの特徴を優性と言い、隠された背の低い特徴のほうを劣性と言います。

こうして、メンデルは、優性の特徴を持ったものと劣性の特徴をもったものとをかけ合わせると、その子には、優性の特徴だけがあらわれることを確かめました。

この遺伝の決まりを支配の法則と言います。

分離の法則

メンデルは、さらに研究を続けました。
こんどは優性の特徴をあらわした子の種をまいて、孫を育ててみたのです。

すると、孫の代には背の高いものばかりでなく背の低いものもあらわれてきました。

エンドウは、自花受粉と言って、花は自然のままでは、その花の花粉が、同じ花のめしべについて実をむすぶ性質があります。

したがって孫の代は子の代の別々のものをかけ合わせたことと同じになるのです。

そこでメンデルは、この場合、優性と劣性のあらわれかたには一定の決まりがあるのではないか、と考えました。

そして、孫の代の優性と劣性のあらわれかたの割合が3対1になることを発見したのです。

もっとくわしくいうと、この優性のもの中には混じりけのない優性の特徴のものが3分の1、劣性の特徴を隠したものが3分の2、入っています。

このように、孫の代に、優性のものと劣性のものが3対1という決まった割合であらわれてくることを分離の法則と言います。

このような関係は、オシロイバナの花の赤いものと白いものとをかけ合わせると、よくわかります。

孫の代では、赤花のものと白花のものが4分の1ずつ桃色のものが2分の1の割合でできます。

オシロイバナでは、父親と母親の両方の特徴の混じったものが桃色になるのです。



独立の法則

メンデルは、エンドウの7組の特徴について研究しました。

ところが、この7組の特徴(前ページの表)はお互いのあいだに、つながりがないことに気づきました。

たとえば、背の高さについての特徴は種の形についての特徴とはつながりがないのです。

つまり、背が高いものは、必ず種の形がまるいとか背の低いものは、必ず種にしわがよっているということはないのです。

このように1つの特徴が、ほかの特徴と、まったくつながりなく遺伝することを、独立の法則と言います。

両性雑種

メンデルは、また、互いにつながりのない2組の特徴をいっしょに取り扱うと、それらの特徴がどのように遺伝するかを調べました。

このように、互いに違った2組の特徴をいっしょにとりあつかったとき、これを両性雑種と言います。

たとえば、エンドウの種がまるくて黄色のものと種がしわばって緑色のものとのあいだでは子の代に種がまるくて黄色のものがあらわれましたが、これらを自花受粉させて孫の代をみると、つぎのような特徴のものがあらわれました。

下の数字は、あらわれてきた数です。

  • 種がまるくて黄色のもの……315
  • 種がまるくて緑色のもの……108
  • 種がしわばって黄色のもの……101
  • 種がしわばって緑色のもの……32

これらのあらわれた数をみるとおよそ9・3・3・1の割合になっていることがわかります。

これを種の形だけで見ると、まるいものとしわばったものは423対133でほぼ3対1、種の黄色のものと緑色のものは416対140で、だいたい3対1の割合になっています。

これは、さきに独立の法則で述べたように、種の形と色という2つの特徴は互いにつながりがなく、別々に遺伝するからです。

これらのことから、種の形の特徴では、まるいものがしわばったものに対して優性であり色の特徴では黄色が緑色に対して優性であることがわかります。

この場合、孫の代に、はじめにかけ合わせた両親の特徴が互いにいれかわった、種がまるくて緑色のものと種がしわばって黄色のものが、あらわれてきましたが、これは、子の代にはあらわれなかった劣性の特徴が、あらわれてきたのです。

孫の代に、はじめの両親の特徴がいれかわってあらわれるものでは自花受粉を続けていくかぎりいつまでもその特徴をもった子孫があらわれてきますから、かけ合わせによって品種改良ができるわけです。




草花と樹木の役割とは?私たちを楽しませる植物とは?

私たちを楽しませる植物

私たちの身の周りには、いたるところに、草花や樹木が植えてあります。

むかしから、私たちは、これらの草花や樹木に親しんでたくさんの種類や品種を育ててきました。


草花

草花は、花がきれいなだけでなく、よい香りがあったり色や形が面白いので、庭に植えたり、鉢植えにして部屋に飾ったりします。

これらの草花には、キク・キキョウ・シャクヤク・アサガオ・アヤメ・スイセンなどのように、むかしから日本で育てられてきたものや外国から輸入された、カンナ・ベゴニア・コスモス・ダリア・シクラメン・カーネーション・チェーリップ・ヒヤシンス・アネモネのようなものがあります。

これらの草花は、つくりかたが、わりあいに、かんたんなのでだれにでも育てることができます。

世界の国花

世界の国々では、国を代表し、国民にいちばん親しまれる花や、また、その国に、何か言われのある花を選んで国花としています。

お国自慢の花

アメリカでは、州ごとに州花が選ばれています。

日本でも、新聞社が中心になって、郷土の花(県花)が選ばれました。
郷土に言われのある花や、名産などを獲り入れた、おもしろいものです。

樹木

樹木は、街路樹や並木にされたり、公園や広場などにも植えられます。

花や実の美しい木、よい香りのする木、形のおもしろい木、紅葉の美しい木などは、私たちを、いつも楽しませてくれます。

並木

並木は、景色をよくするばかりでなく日かげをつくり、風やほこりをふせいでくれます。

むかしから、道を歩く旅人などにたいへん便利だったので街道などに多く植えられてきました。
日光街道のスギ並木、東海道のマツ並木などは、有名なものです。

また、川などの堤防の上にも、よく並木が見られます。
これは、堤防を丈夫にするうえ、景色もよくしています。

このような並木には、サクラ・ケヤキ・マツ・スギ・イチョウなどの花や葉が美しかったり、せいが高く大木になるような木が植えられています。

街路樹

都会の道路の両側には、街路樹が植えられて私たちの健康をまもり、道路を美しくしています。

これらの街路樹は、姿が美しいこと形を整えるため、枝を切ったりしても枯れないこと、夏には日かげをつくるが、冬は葉を落として日かげにならないこと、都会の煙の害に強いこと乾燥に強いことなどといった、条件にかなったものがよいのです。

パリのマロニエ、ベルリンのボダイジュ(リンデン)などは世界的に有名です。

日本では、京都のカツラ、札幌のポプラ、東京のシダレヤナギ・スズカケノキ・イチョウなどが有名です。

つぎに、東京でたくさん植えられている街路樹を、調べてみましょう。

スズカケノキ(プラタナス)

木のはだが美しく、ほどよい日かげをつくり、枝を切りつめても枯れません。
それで街路樹に適しているのです。

イチョウ

中国と日本にだけあるもので、中国の原産と言われています。
日本の土地に適しているので、よく育ちます。

木の形や黄葉が美しく、スズカケノキについで多く使われています。

ニセアカシア

育ちが早く、丈夫で大きさもちょうどよいので、よく使われます。
けれども、枝にとげがあるのが欠点です。

そのほか、ソメイヨシノ・エンジュ・アオギリ・シダレヤナギ・トウカエデ・トチノキ・ユリノキ・センダンなどが使われています。



庭や公園の樹木

庭や公園には、美しい花や実のつくもの秋の紅葉の美しいもの、葉の落ちない常緑樹などが植えられています。
しかし、庭木には、あまり大きくならないものが選ばれています。

花の美しいもの

サクラ・ウメ・ツバキ・サザンカ・モクレン・ツツジ・フジ・サルスベリ・ハギ・アジサイ・ジンチョウゲ・コデマリ・ユキヤナギ・モクセイ

実の美しいもの

ナンテン・アオキ・ザクロ・ウメモドキ・イチジク

常緑樹、葉や幹の美しいもの

マツ・ヒマラヤスギ・ラカンマキ・コウヤマキ・ヒノキ・クス・エノキ・カナメモチ・モチノキ・モッコク・サンゴジュ・ヤツデ・イヌツゲ・アセビ・カエデ類・ニシキギ・アオギリ・タケ類・カシ類。

また、生垣には、あまり大きくなく枝を切りつめても枯れないようなものがよいのです。

マサキ・カナメモチ・チャ・バラ・カラタチ・サカキ・ヒイラギ・ドウダンツツジ・ネズミモチ・カシ類・ヒノキ・サワラなどが植えられています。

盆栽

盆栽は、小さな鉢に小形にしたてた木を植えて、その美しさを楽しむものです。

これは、ふつうの鉢植えと違って難しい手入れのいるもので一種の芸術と言ってよいでしょう。

盆栽には、マツ・ヒノキ・イチョウ・カエデ・ツタ・サクラなどやユズ・ウメなどの果樹も使われます。

生け花

床の間などにかざる生け花も、盆栽と同じく、むかしから日本にだけあるものです。

むかしから多くの流派があって、さまざまな木や草が使われています。




そのほかの材料や原料になる植物とは?油や砂糖がとれる植物とは?

油をとるもの

植物の油は、おもに種からとれて食用のほか化粧品用・機械用・印刷用などに使われます。

また、ペイントやニスなどの塗料にまぜて使うことや唐傘や提灯などにぬることもあります。

アブラナの種からとれる油は、食用油としてもっとも広く使われるほか機械用としても利用されています。

ほかに、ゴマ・エゴマ・ダイズ・ナンキンマメなどの種からとれる油も、食用として使います。
とくに、ゴマの油は食用油として上等なものです。

ツバキの種からとれる油は、おもに髪油として使われ、ほかに、印肉用や、時計などに使う機械油にもなります。
オリーブの実からとった油は、おもに化粧に利用されます。

アブラギリやアマの種からとった油は、塗料用や印刷用に使います。
ほかに、トウゴマやヤシからも油がとれます。


砂糖をとるもの

現在使われている砂糖は、大部分が熱帯地方で栽培されるサトウキビと北の寒い地方でつくるサトウダイコンからとったものです。

ほかに、サトウカエデ・サトウモロコシ・ヤシなどからも砂糖をとることができます。

ろう・うるしをとるもの

ろうは、ハゼノキやウルシの実からとった粉を蒸してからしぼりとったものです。

塗料として使ううるしは、ウルシの幹に傷をつけて出てくる液からつくったものです。

のりをとるもの

切手などの裏につけるのりはアラビアゴムノキの樹皮から流れでる液を使ったものです。

あらいはりに使うふのりは、海藻のフノリからつくられます。
ハエとり紙の原料やとりもちはモチノキやヤマグルマの皮からとっています。

ほかに、ジャガイモ・サツマイモ・クズなどのでんぷんからも、いろいろなのりがつくられます。



染料をとるもの

いまでは、化学の力で、いろいろな染料ができるため植物からとった染料は、ほとんど使われなくなりました。

けれども、むかしは、植物からとった染料ばかりでした。

そのおもなものは、アイの茎と葉(藍色)アカネの根(赤黄色)、ムラサキの根(紫色)、クチナシの実(黄色)、ウコンの地下茎(黄色)、カシワの幹の皮(黒色)、ベニバナの花(紅色)、スオウの幹と実のさや(赤色)、サフランのめしべ(紫色)などです。

香料をとるもの

よい香りのする植物からは、たいてい香料がとれます。
香料は、香水にしたり飲食物・薬・歯みがき粉などの日用品に用いられます。

スミレ・バラ・ラベンダー・ジャスミンなどは、花から香水がとれます。

ハッカ・クスノキ・ニッケイなどは体全体から、薬や菓子にまぜる香料がとれます。

また、バエラの実からとる香料は菓子や飲み物に香りをつけるのに使われます。
いまでは、香料も化学の力でつくりだすことができます。




薬にする植物とは?毒のある植物とは? わかりやすく解説!

薬にする植物

むかしは、薬といえばたいてい植物からとったものでした。

近ごろでは、化学の力で、いろいろなものから薬がつくられるようになっていますが、いまでも、植物からとる薬は少なくありません。

また、植物には、毒のあるものがたくさんあります。
これも、使いようによっては薬になるのです。


植物全体を使うもの

ゲンノショウコは、下痢止めに、センブリは、胃の薬になります。

また、マクリという海藻はカイニンソウとも言われカイチュウの虫下しになります。

葉を使うもの

ジギタリスは、心臓を強くするはたらきがありハッカは、興奮させるはたらきや、胃を丈夫にさせるはたらきがあります。

また、南アメリカ原産のコカという低木からはコカインという麻酔薬がとれます。

根や地下茎を使うもの

チョウセンニンジンの根は、体を元気づける強壮剤に使われ、どんな病気にも効き目があると言われます。

ハシリドコロの根からは、アトロピンという神経を鎮めるはたらきのある薬がとれます。
また、リンドウやオウレンの根は、胃の薬に使います。

オシダは、地下茎からジョウチュウの虫下しがとれダイオウの地下茎からは、下剤や胃の薬がとれます。

センキュウは地下茎から神経を鎮めるはたらきのある薬がとれ頭痛止めなどに使います。

カノコソウは、根からも、地下茎からも神経を鎮めるはたらきのある薬がとれます。

木の皮を使うもの

キナからは、マラリアの薬であるキニーネがとれますしザクロは、幹・枝・根の皮から、ジョウチュウの虫下しがとれます。

また、サクラ類の樹皮からブロチンという咳止めや、たんきりの薬がとれます。



そのほかの部分を使うもの

カイチュウの虫下しに使うサントニンはセメンシナの花からとったものですし、のみとり粉や蚊取り線香の薬は、ジョチュウギクの花からとったものです。

また、サフランのめしべからは、血のめぐりをよくする薬がとれます。

ウイキョウの実からはかぜ薬がとれ、ケシの若い実からでる液からはモルヒネという、麻酔薬がとれます。
 
アンズの種からは、きょうにんというせきどめの薬がトウゴマ(ヒマ)の種からは、ひまし油という下剤がとれます。

薬をつくるカビやバクテリア

いまさかんに使われているペニシリンはアオカビの一種からとれる物質です。
これは、肺炎や化膿する病気に効きます。

ストレプトマイシンは、ストレプトミセスという、おもに土の中に生活しているパクテリアの仲間からとれる薬です。

これは、ペニシリンでは効かない結核・チフス・パラチフス・インフルエンザなどの病原体に効き目があります。

また、クロロマイセチン・テラマイシン・オーレオマイシンなどの薬もバクテリアの仲間からとれます。

毒のある植物

毒のある植物でも、使いかたによっては薬になりますし薬になる植物の多くは、毒をもっています。

ですから、薬になる植物と毒のある植物を、はっきり区別することはできません。

おもなものは表の通りです。




繊維をとる植物とは?木材をとる植物とは? わかりやすく解説!

繊維をとる植物

繊維というのは、糸や布をつくるもとになるもののことです。

近ごろは、植物や動物の繊維ばかりでなく化学繊維なども、さかんにつくられるようになりました。

しかし、まだまだ、植物の繊維は、衣服や紙の原料として、たいへん重要なものです。


衣服にするもの

衣服用の繊維をとる植物には、ワタ・アサ・アマなどがあります。

ワタは、繊維をとる植物としては、最も大切なもので種のまわりにはえている毛をつむいで糸や織物にしたり布団綿や脱脂綿をつくります。

アサやアマは、茎の皮の繊維をとって、織物にして使います。
どちらも高級な織物です。
アサは織物のほか、綱や網としても利用されます。

紙にするもの

紙は、ほとんどが木の繊維からつくられ、その性質や用途によって洋紙と和紙とにわけられます。

洋紙とは、本・ノート・新聞紙・包み紙など私たちの生活のいたるところで見られる紙のことです。

洋紙の原料になるのは、北海道のエゾマツ・トドマツなどの材がおもでほかに、アカマツ・クロマツ・カラマツ・スギ・ヒノキ・ブナなども使われています。

これらの材を、砕いたり、薬品で処理したりして繊維をとりだし、それを固めたのをパルプと言います。
洋紙は、このパルプからつくられます。

和紙とは、障子紙や紙幣などに使われる紙のことです。
これは、繊維が長く、丈夫な紙ですが洋紙のように大量には生産されません。
コウジ・ミツマタ・ガンピなどがおもな原料です。

綱や網にする植物

いろいろな綱や網には、近ごろ、化学繊維が使われるようになりましたが、まだ植物繊維も、大切な材料です。

マニラアサの葉柄の繊維や、カラムシの茎の皮の繊維は、つやがあって、水に濡れても腐りにくく、たいへん丈夫なので船の綱や漁船の網などのほか、海底電線のおおいや消火ホースの材料などにも使われます。

また、カラムシや、これににたラミーの繊維は綱や網だけでなく高級な織物にも利用されています。



木材をとる植物

植物は、木材としても、私たちとたいへん深いつながりをもっています。
私たちの身の周りを見ただけでも、どんなにたくさんの木材が使われているか、わかるでしょう。

これらの木材は、種類によって性質が違うので、いろいろと使い道もわかれています。

また、まきや木炭などの燃料も、木材を利用したものということができます。

器具や道具にするもの

家具・楽器・細工物・箱・桶などは、丈夫で、くるいの少ない木材からつくられます。

たとえば、農具の柄などは、重くても硬くて丈夫なカシやミズナラなどがよくタンスや下駄は軽くて、工作がしやすく木目の美しいキリなどが適しているというように器具や道具の種類によって、木材として使われる木の種類も違ってきます。

おもなものをあげると、スキ・アカマツ・クロマツ・ヒノキ・ケヤキ・ミズナラ・ブナ・カシ・カエデ・キリ・ホオノキ・シラカンバ・サクラ・イチョウなどです。

家や土木工事の材料にするもの

日本の家は、おもに木でつくられています。

土台・柱・梁・天井板・床板などを見ただけでも、さまざまな木材が使われていることがわかるでしょう。

また、木材は、ビル・橋などの建築現場で足場として使われたり、坑木や鉄道のまくら木としても利用されます。

建築材として、いちばんすぐれているのはヒノキで木曽(長野県)と吉野(奈良県)がおもな産地です。

ほかに、アカマツ・クロマツ・スギ・ケヤキなどが使われます。

土木工事に使う木材は、湿気に強いスギ・ヒノキ・カラマツなどの針葉樹や、クリ・サクラ・シイ・ケヤキ・ミズナラなどの広葉樹がおもなものです。




実・花・葉・茎・根を食べるものとは? わかりやすく解説!

果物

果物の多くは、実の部分を食べます。

ひとくちに実といっても、ウメ・モモ・ブドウなどのように子房が発達してできた真果の場合もありますしリンゴやナシなどのように花たくが発達してできた偽果の場合もあります。

また、真果のうち、ウメ・アンズ・モモ・スモモ・ミザクラなどのように実の中央に硬い芯(核)があるものがあります。

これは、内果皮が硬くなったもので、種はこの中にあります。
このような核をもった真果のことを、とくに、核果ということがあります。

果物の多くは生で食べるほか缶詰・ジュース・ジャムなどに加工して利用されます。

ほかに、ブドウのように、酒に加工されるものもありますしウメのように、生では食べないで、おもに梅干しや梅酒として利用するものもあります。

また、ミカンの仲間には、種類によって皮からマーマレードなどをつくるものもあります。


実を食べる野菜

カボチャ・キュウリ・スイカ・メロン・ナス・トマト・オランダ・イチゴなど実を食べる野菜のことを果菜類と言います。

まえにあげた、エソドウ・インゲンマメ・ソラマメなども野菜として食べることがあり、このような場合は、果菜類にふくまれます。

これらのうち、スイカ・トマトなどのように、おもに生で食べるものカボチャのように、おもに煮て食べるものがありますしキュウリ・ナスのように、漬物としても利用するものがあります。

また、トマトやオランダイチゴは、ジュースやジャムなどにも加工されます。

花や葉を食べるもの

春さき、地面にあらわれるフキノトウや夏の終わりから秋にかけてでるミョウガの芽は、それぞれ、フキやミョウガの花芽です。

いっぽう、かわった味があり、喜ばれています。

シュンランやサクラの花などは塩漬けしお茶に入れたりしますが、これらもにおいのよいものです。

キクの花は、酢のものなどにして、よく食べます。
またカリフラワーや、ブロッコリーは、つぼみを食べる野菜です。

葉を食べるものにはキャベツ・ハクサイ・ホウレンソウ・ネギ・チシャ・シュンギクなど、いろいろなものがあり、これらにはビタミン類がたくさんふくまれています。

ユリ根やタマネギの食べる部分は葉がかわって多肉になったものです。
ユリ根のおもな成分はでんぷんでタマネギには、ビタミンCが多くふくまれています。

茎や根を食べるもの

茎を食べるものには、その形がかわり、根のようにみえるジャガイモがあり、これは、煮たり、ふかしたりして食べるほか加工して、でんぷんをとります。

れんこんは、ハスの地下茎です。
アスパラガス・タケノコ・ウドなどは芽ばえた若い茎の部分を食べるのです。

サツマイモは、根を食べます。おもな成分はでんぷんです。

ふかしたり、煮たりして食べるほか、でんぷん・あめなどをつくり泡もりや焼酎など、アルコール飲料の原料にします。

ダイコンの根は、大根おろし・漬物・切り干しなどにしたり煮たりして食べます。

ビタミンB・Cや、ジアスターゼなどが多くふくまれています。

このほかに、根を食べるものにはカブ・ゴボウ・ニンジン・ヤマノイモなどがあります。

また、クズ根からは、くず粉というでんぷんがとれます。



シダ・キノコ・海藻など

 
ワラビやゼンマイは、シダの仲間です。これらは、若い芽の部分を食べます。

キノコには、マツタケ・シイタケ・ハツタケ・シメジ・ショウロ・マッシュルーム・(ハラタケ)など、食べられるものがたくさんあります。

キノコはカビの仲間で、その本体は、クモの巣のように細い菌糸であり花の咲く植物にたとえれば、花にあたる部分が、キノコです。

海藻は、体のやわらかい部分を食べます。

褐藻類のコンブは、ヨウ素を多くふくみ、栄養分の豊かな食品です。
同じ仲間のワカメ・ヒジキなども、食用としてよく知られています。

紅藻類のアサクサノリには、たんぱく質が多くふくまれ消化がよく、浅草のりに加工されます。
またテングサやヒラクサなどは、寒天をつくる原料として、大切なものです。

バクテリアやカビを利用した食物

納豆

これは、むしたダイズにナットウ菌というバクテリアを繁殖させてつくったものです。

ダイズのたんぱく質が分解して、ねばりとかおりがでます。消化がたいへんよい食品です。

麹(こうじ)

コウジカビは、でんぷんを糖類にかえるはたらきがあります。

蒸した米に、このコウジカビを繁殖させて麹(米麹)をつくり甘酒などをつくります。
コウジカビをコムギに繁殖させたものが、麦こうじです。

味噌と醤油

味噌は、ダイズに米麹、または、麦麹・塩・水などを加えてつくります。

醤油は、ダイズとコムギを原料とし、コウジカビを繁殖させてから塩と水をくわえ、これを発酵させてつくります。

コウボ菌は、糖類をアルコールにかえるはたらきがあります。

日本酒・ビール・ウイスキー・ぶどう酒などは、みなコウボ菌を使ってつくったものです。




食用にする植物とは?おもに種を食べるものとは?

食用にする植物

植物には、食用として大切なものが、たくさん知られています。

ふだん、私たちが、主食にしている米やパンの原料にしている小麦粉などは、イネやコムギの実を利用したものです。

ほかに、野菜や果物などとして食べるもの味噌や醤油の原料にするものなどもあります。


おもに種を食べるもの

イネ・オオムギ・コムギなど、おもに主食として私たちが利用しているイネ科植物の実を、いっぱんに穀物と呼んでいます。

また、タデ科の植物であるソバは古くからの習わしで穀物として取り扱われてきました。

これらの植物の実は、果皮がうすく種とくっついていて、種との区別がはっきりしていません。
したがって、私たちが食べている部分は、おもに種です。

このほか、クリやクルミなども、食べる部分は、種の中の子葉です。

イネ

アフリカやアジアの熱帯原産の、1年生の草です。
種にふくまれたでんぷんの性質の違いにより、うるちと、もちにわけられ、それぞれに多くの品種があります。

いまでは、品種改良によって北海道のような寒い地方でも作物として栽培できる品種が、つくりだされています。

もみがらを取り除いたイネの実が、玄米です。
玄米をついて、果皮や種皮の部分を取り除いたものが白米で取り除かれたものがぬかです。

白米にするときに、胚の大部分がとれてしまいますので白米のおもな成分はでんぷんだけになりぬかの中には、ビタミンB1などの養分が、たくさんふくまれています。

オオムギ

古くから、作物として栽培されてきた越年生の草です。

世界的には、コムギほど多く栽培されていませんがわが国では、ほぼコムギと同じくらい栽培され、実をおし麦にし麦飯として食べるほか、家畜の飼料にも使います。

その主成分は、米と同じくでんぷんです。

オオムギは、ビールの原料としても大切なものですが、これには、穂の平たいヤバネムギ(ビールムギ)とよばれる品種が使われます。

ふつうのオオムギは、実が、えいからはなれにくいのでカワムギとよばれることがあります。

これにたいして、実がえいからはなれやすいのが、ハダカムギです。

コムギ

1年生、または越年生の草です。
古くから知られており、世界中で、いちばん広く栽培されている穀物です。

実は、えいからはなれやすく、これをひいた小麦粉でパン・うどん・そうめん・中華そば・菓子などいろいろな食品をつくります。

おもな成分は、でんぷんです。



トウモロコシ

1年生の草で、南アフリカの原産と考えられています。

穂についたままの実を、焼いたり、蒸したりして食べるほか粉にひいたりコーンミールなどにして食べます。

おもな成分はでんぷんで、ほかに、たんぱく質がふくまれています。
トウモロコシは、食用とされるほか、家畜の飼料としても大切なものです。

ソバ

1年生の草でアジアの中北部の原産と考えられています。
涼しい地方に適し、長野県の高冷地や東北地方で、おもに栽培されています。

実の殻を取り除いて、そば粉をつくり、おもにそばに加工して食べます。

おもな成分はでんぷんで栄養的にはコムギよりすぐれていますが所以が悪いと言われます。

マメ類

穀物についで重要がものに、マメの仲間があります。

これらは、おもに種の子葉の部分を食べますが、なかには、エンドウやイングンマメなどのように若いさや、つまり果皮の部分をいっしょに食べるものもあります。

ダイズは、さやのまま茹でて枝まめにしたり、種をいったり、煮豆にして食べます。

また、きなこ・豆腐・納豆・味噌・醤油・大豆油などの原料としても大切なものです。
これらは、植物性のたんぱく質や脂肪など、豊かな栄養分をふくんでいます。

アズキは、赤飯に使うほか、あんをつくり菓子の原料に使われます。
エンドウは、さやエンドウにして食べたり熟した種は煮豆にし、若い種はグリーンピースとして利用します。

インゲンマメも、若いときはさやごと食べますし熟した種は煮豆にして食べるほか、菓子などの原料としても使われます。

このほか、マメの仲間にはソラマメ・ナンキンマメなどがよく知られています。




人に害をする動物とそのふせぎかたとは? わかりやすく解説!

人や家畜を襲う動物

クマ・ライオン・ヒョウ・トラなどの猛獣は人や家畜を襲うことがあります。

イヌ・ネコ・イタチなども、しばしば家畜を襲います。
ヘビは、ニワトリの小屋に入り、たまごを飲んでしまうこともあります。

しかし、これらの害は飼い主が注意すれば、ある程度、ふせぐことができます。

また、人間をはじめ、ウシやウマ・ブタのような家畜やニワトリなどに、寄生虫が住みつくことがあります。

寄生虫の害をふせぐには、外部寄生虫にたいしてはクロルピクリン・リンデン・除虫菊剤・石油乳剤などが使われます。

内部寄生虫にたいしては、食物に注意して寄生虫のたまごを体内に入れないようにます。

もし、体内に寄生虫のいることがわかったときは適当な薬を使って、体の外に出したり、殺したりします。

カイチュウなどはサントユンやフェノチアジンなどによって駆除することができます。

寄生虫のほかにも、人や獣に害をするものがいます。

昆虫のカ・サシバエ・ウマバエ・ウシバエなどは人間・ウシ・ウマ・ニワトリなどにたかって血液を吸い貧血や栄養障害などを起こさせます。

スズメバチは、ミツバチを食い荒らす害虫です。

また、ドクガという恐ろしいガでは、その羽根のりん粉が人や家畜の皮膚に触ると、皮膚病を起こします。

これらの害虫をふせぐにはDDVP・バイジッ卜・タバコの煮汁、除虫菊剤などで殺します。
家畜を飼うときには、いろいろな害虫の幼虫が発生しないように注意します。


作物や森林をあらす動物

作物や森林が、動物によって受ける害にはいろいろありますが昆虫による害、鳥による害、獣による害などにわけることができます。

昆虫による害

昆虫による害は非常に多く、そのおもなものは表の通りです。
これらは、ほんのわずかな例だけにすぎません。

バッタの仲間でも、急にたくさん増えたときは大群をつくって農作物を食い荒らすことがあります。

このほか、昆虫ではありませんがアメリカザリガユは天敵がいないので非常に増え水田に穴をあけて、イネに害をあたえています。

鳥による害

鳥たちのうちで、いちばん大きな害をするのは、スズメたちです。
スズメには、スズメとニュウナイスズメの2種類があります。

スズメは、4~6月に繁殖しますが、このころは害虫をさかんにとるので、私たちにとっては、ありがたい鳥です。

しかし9、10月には、たくさんのスズメが群れをなして刈り入れ前の、よく実ったイネを食べ荒らします。

ニュウナイスズメは北海道・東北地方などに多く、おもに穀物ばかり食べるので、ちょうどイネの実るころには、たいへんな害をあたえます。

スズメの害をふせぐには、鳴子や、きらきら光るものを田の上につるしたり、かかしを立てたりしますが、このような古めかしい方法でも、いくらかは、ふせぐことができるようです。

いちばんよい方法は、スズメをどんどんつかまえることですが、それでも、なかなか完全には、ふせぎきれないようです。

獣による害

ノネズミ・モグラ・イノシシ・クマなどの獣たちは畑を荒らし、作物に大きな害をあたえることがあります。

ノネズミは、ツメクサ・ムギなどの新芽やダイズの茎・葉などを食べたり、サトイモやジャガイモをかじります。

モグラは、土の中に住んでいて、トンネルを掘るので作物の根を浮き上がらせたり、食いきったりして作物の生長を害します。

イノシシやクマは、ふだんは山奥に住んでいますが、秋になって、えさが少なくなると人里にでてきて、いろいろな農作物を食い荒らします。

森林をあらす動物には、ノウサギ・ノネズミ・ムササビ・リス・クマ・キツネ・タヌキ・シカ・イノシシ・モグラなどがあります。

これらの動物は木の実を食べたり木の枝や根をかじったり木の皮をむいたり、苗を踏んだり、倒したり林の地面を掘り起こしたりします。

ノネズミをふせぐには、亜ひ酸・ストリキニーネなどの毒物を混ぜたえさで殺す方法や、ネズミの伝染病を起こすバクテリアを混ぜたえさを食べさせて、病気をネズミたちに伝染させて、退治する方法もあります。

また、ネズミの天敵であるイタチがネズミをどんどん食べて退治してくれることもあります。

そのほか、ノウサギ・イノシシ・クマなどは、罠や、猟銃でとらえます。



住まいや着物のをあらす動物

大切な書物や、軸物のような、のりのついたものが虫のためにかじられることがあります。

こういう害をするのはシミという小さな虫です。
シミは、太陽の光を嫌うかわった動物なのです。

乾いた毛皮、動植物の標本、まゆなどをかじる虫にはカツオブシムシの仲間がいます。

幼虫は、毛ぶかい細長い虫でヒメマルカツオブシムシ・ヒメカツオブシムシ・トビカツオブシムシなどがあります。

また、イガといって、着物をあらす小さなうす茶色のガがいます。
このガは5月ごろ、毛織物・毛皮などにたまごを生みます。

このたまごからは、白い幼虫がかえり、これが着物を食い荒らします。
シミも、着物を食い荒らします。

このような虫は日光がたいへん嫌いですから書物や着物などをよく日光にあてれば、たまごも虫も死んでしまいます。

もし、これらの虫が、たくさん増えたときはパラジクロルベンゼンや、インセクトールなどを使って退治します。

着物などをしまっておくには、これらの虫がよってこないようにナフタリン・ショウノウなどを入れておくことが大切です。
毛皮・動植物標本をしまっておくには、亜ひ酸などを使います。

これらの虫のほかに、イエネズミは、食物や材木などをかじるくせがあり家のつくりを、ところ構わずかじる悪い動物です。

イエネズミは、ネズミとりで捕まえるか、毒えさで殺すようにします。




薬のとれる動物とは?人を楽しませる動物とは?

薬のとれる動物

動物のなかには、いろいろな薬がとれ、私たちの生活に、たいへん役立っているものがいます。

動物からつくられる薬は、おもにその体の中の器官からとります。
これは、動物の器官には、体を動かすために必要ないろいろな物質がたくわえられているからです。

そのため食べたものをこなす消化器官の薬や、ホルモン剤が多いのです。


人を楽しませる動物

どんな動物でも、育てているうちにはだんだん人になついてきて、たいへん可愛らしいものです。

動物には、それぞれ美しい色をしているもの、おもしろい格好をするもの、人まねをするものなど、いろいろな特徴があって私たちを楽しませてくれるものが、たくさんあります。

鳴き声を楽しむ動物

美しい声をして私たちを楽しませてくれる動物は、おもに、鳥と昆虫たちです。

鳥では、カナリア・ウグイス・ホトトギス・インコ・メジロなどが、その代表的なものです。
また、オウムやキュウカンチョウは、人の言葉を真似します。

昆虫では、スズムシ・マツムシ・ウマオイ・クツワムシ・キリギリスなどが、美しい音を出して鳴きます。

美しい体を楽しむ動物

オナガドリは非常に長い尾羽根をもっている美しい鳥で、たいへん大事に育てられます。

チャボは、とても小さなニワトリですが、いろいろな色の羽根があって美しく、かわいらしいので、よく飼われます。

クジャクも、その姿が美しいので公園などに、はなし飼いにされ人々の目を楽しませます。

また、魚の仲間でも、キンギョや熱帯魚は美しい色をしているので家庭でもさかんに飼われています。

芸を楽しむ動物

イヌは、たいへん利口な動物で、いろいろな芸を教えこむことができます。

また、ニホンザル・チンパンジー・ゾウなども、いろいろな芸を覚えますし、さらに、イルカ・アシカなども、いろいろな曲芸をすることができます。



いろいろな役に立つ動物の体

動物たちは、いままで述べたほかにも私たちの生活の面で、いろいろなものに役立っています。

獣の骨・なん骨・皮膚などからは、にかわやゼラチンがとれます。

血液からは、血清アルブミンという、にかわの一種がつくられ、これは、砂糖をつくるときや布地を染めるときなどに使われます。

骨・角・蹄・歯などからは、装飾品もつくられます。

またブタ・ウマ・ウシ・ヒツジの毛は歯ブラシや、はけなどの日用品に使われています。

アコヤガイ・チョウガイ・ペニコチョウなどは体の中に美しい真珠をつくる性質があるので、これを養殖して養殖真珠がつくりだされています。

モルモット・ハツカネズミ・ハムスター・ウサギ・イヌ・サル・カエルなどは医学の実験などに使われ、大切な役目を果たしています。




仕事をする動物とは?着物の原料の獲れる動物とは?

仕事をする動物

動物のなかには、私たちのしごとをいろいろ、手伝ってくれるものがいます。
とくに機械化の進んでいない地方の農業では、大切な役目を果たしています。

動物で、仕事をしてくれるものはウマ・ウシ・ラバ・ロバ・ラクダ・イヌ・トナカイ・ゾウなどです。


役牛

仕事をさせるウシは、役牛といって、乳牛や肉牛と区別しています。

役牛は、あまり活発に動きませんが、人間に素直で、力も強く、せまい面積のところでも、よく使えます。

とくに水田の仕事を上手にやってくれます。このほか、荷物を運ぶのにも使われます。

ウマ・ロバ・ラバ

ウマも、農業や荷物を運ぶのに使われます。

ウマは動作が早いし、わずかな時間に強い力を出すことができるので田畑を耕すときなどに、とくによく使われます。

ロバやラバは、中国などで、穀物の脱穀や荷物運びなどに極めて大切な動物となっています。

イヌ・トナカイ

北の国に住むトナカイやイヌたちは冬のあいだ、そりをひいてはたらきます。
樺太(サハリン)やシベリアなどでは、このそりが大切な交通機関になっています。

ゾウ

ゾウは、アフリカやインドなどに住んでおり、力の強い動物です。
ふだんは、大きな体ににあわず、たいへん大人しいので木材を運ぶときなどに使われます。

ラクダ

ラクダは、いく日も水を飲まないでも生きていられるので砂漠地方では、荷物運びの動物として、大切にされています。

着物の原料の獲れる動物

私たちの身につけているもの、家庭にあるものを、調べてみましょう。

そのなかには、動物の世話になっているものが、どんなにたくさんあるかがわかるでしょう。

これらは、糸をとる原料になるものや、毛皮や皮をとるものにわけて考えることができます。



ヒツジ

私たちの着ている着物にはヒツジの毛を原料としたものが、たくさんあります。

ヒツジの毛は、ふっう年に1回、春に刈り取られます。
一頭から刈り取られる毛の並は、およそ4キログラムぐらいです。

ヒツジは、150日ほど、体内に子をやどしています。
ですから、秋に種つけをすれば、よく年の2~4月ごろに一頭の母ヒツジから、1~3頭の子ヒツジが生まれます。

アンゴラウサギ

このウサギの体には、まっ白な細い絹糸のような、やわらかい毛がはえます。
年に3、4回刈り取られ1匹からおよそ300グラムの毛がとれます。

この毛は、セーターにつくられたりヒツジの毛とまぜて帽子につくられたりします。

ウサギは1年中、いつでも増やすことができて1年に3、4回子ウサギを生ませることができます。

母ウサギは1回に4~8匹の子を生みます。

カイコ

カイコはカイコガの幼虫です。

カイコがさなぎになるときに美しいまゆをつくりますが、このまゆの糸をよりあわせると、絹糸になります。

絹糸は、言うまでもなく、着物の原料として、大切なものです。
このため、カイコは、日本では、むかしから飼われていました。

毛皮や皮をとる動物

キツネの仲間のギンギツネは毛皮として、えりまきやケープに利用されています。
また、ミンクからも、オーバー用のよい毛皮がとれます。

このほか、ヌートリア・タヌキ・テン・イタチ・リス・ラクダ・ムササビ・クマ・ラッコ・アザラシ・オットセイなどからも、よい毛皮製品がつくられます。

また、ウマ・ウシ・ヤギ・ブタなどは毛皮としては、あまり役に立たないので、毛を取り除いて皮として利用されます。

これらの動物の皮は、たいへん丈夫なので靴・鞄のほか、いろいろな器具などに、広く使われます。




食用にする動物とは?それぞれの特徴とは? わかりやすく解説!

食用にする動物

動物の仲間には、私たちの食用になるものがたくさんあります。

動物からとれる食物には、非常に多くの栄養分がふくまれており私たちの日常生活にとって大切なものばかりです。


ウシ

私たちが食用にするウシには、肉をとる肉牛と牛乳をとる乳牛とがあります。
乳牛からは、1日に10~20リットルもの牛乳がしぼられます。

牛乳はそのまま飲み物にされるほか大きな工場でいろいろな食品に加工されます。

図からわかるように、ウシからとれるものには、なに1つ捨てるものはなく、私たちの暮らしに利用されていす。

ヤギ

ヤギのちちには、人間の乳と同じような栄養分がふくまれています。
ふつうのヤギからは、1日に0.6~1.8リットルほどの乳がとれます。

ブタ

ブタは、たいへん成長が早くて、よく太る動物ですから、その肉はたいへんおいしく、煮たり焼いたりして食用にされるほか加工してハム・ベーコン・ソーセージ・ラードなどにされます。

このように、役に立つウシ・ヤギ・ブタなどは家畜としてさかんに飼育され、その増やしかたは近ごろでは非常に進歩した人工受精という技術によってなされています。

このほか、肉として利用される動物にはウサギ・ニワトリなどがあります。

ニワトリ・アヒル・ガチョウ・シチメンチョウ

これらの鳥たちからは、たまごや肉をとることができます。
これらを増やすには、その受精卵を巣についた雌鶏に抱かせるか、ふ卵器という。

たまごをかえす装置の中であたためるのです。
するとニワトリでは21日、アヒル・シチメンチョウでは28日ガチョウでは30日でひながかえります。



ミツバチ

みなさんはミツバチがたくさん集まって社会生活をしていることを知っているでしょう。
このミツバチのうち、はたらきバチは花から蜜をとってきて巣の中にためます。

はち蜜は、たくさんの糖分のほかにビタミン類もふくんでいて、たいへん栄養があります。

魚・エビ・カニ・イカ・タコ・貝・クジラ

日本は海に囲まれているので、むかしから海にすむ動物を食用にしてきました。

しかし、自然に海で生まれるものばかりをとっていたのでは、だんだん少なくなるので、飼って増やすこともおこなわれています。

魚や貝などを飼って増やすことを養殖と言います。
養殖されている魚のおもなものは、コイ・サケ・マスなどです。

また、ウナギも、シラスウナギをとって池に入れ、えさをあたえて大きく育てています。

養殖のサケやマスでは、たまごを生む時期になると、めすのたまごをしぼりだし、これにおすの精子をかけて受精させます。

このように、人手によって受精させることを、人工受精と言います。

受精卵は、ふ卵器と言う器に入れてかえしてから、池にうつし、ある程度大きくなるまで育ててから、川にはなしてやります。




キュウリとヘチマ、ウリの仲間の栽培方法とは?

キュウリの栽培

キュウリは、若い実を生のまま、あるいは漬物などにして食べる大切な野菜で日本中どこにでも栽培されています。

キュウリには、実のできないお花と実をつけるめ花があります。

花は、葉の根本のところにつきますから上手につくると、ふしごとに実ができます。

キュウリは、ふつう、春早くから苗を育て4月中ごろから畑に植えつけ、5月中ごろから8月ごろまで獲り入れます。

しかし、近ごろは栽培技術が進歩してビニルハウスの中で、冬でもつくれるようになりました。


つくりかた

キュウリの苗は、温床で育てます。
苗床の温度は、ふつう20度以上で種をまくと10日ぐらいして双葉が開きます。
そのころ、いちど、別の苗床に植えかえます。
そして、葉が5、6枚でるころまで育て、苗にします。

畑を耕して、90センチくらいの間隔に溝をつくり、そこに肥料を入れて、苗を50センチおきぐらいに植えつけます。
植えつけるときに、苗の根に充分土をつけておくことが大切です。

茎はどんどん伸びますから、横に倒れないように竹の支柱を建てて、これに茎をむすびつけて伸ばします。

また支柱のあいだに網をはって、これにつるをのぼりつかせることもあります。

花は下のほうから咲きだし、め花は実をむすびます。
そして、日ごとに実が大きくなります。
手ごろの大きさになったら、はさみで実を切り取ります。

実は順々に獲り入れますので、勢いを弱めないように獲り入れがはじまったら、10日おきぐらいに追ごえをやります。

また、草とりもします。

病気で恐ろしいのはべと病で葉にかっ色のはん点ができて、だんだん広がります。
ボルドー液やダイセンなどの薬をかけてふせぎます。

ヘチマの栽培

ヘチマは、実の中にある繊維を取り出して利用したりヘチマ水をとったりします。

日本で、まとまって栽培されているのは静岡県の天竜川下流の一部の地方だけです。
 
ヘチマの繊維は、靴の底のしきものや、油をこすのに使います。
また、風呂で体を洗うのにも使います。

なお、ヘチマの繊維は、油こしに使うためにヨーロッパやアメリカへ輸出しています。

家庭では、庭さきに日よけをつくるのに栽培されます。
そしてヘチマ水をとったりします。



つくりかた

畑に種をまくじきまき栽培と苗床で苗をそだてて移植する移植栽培とがあります。
ふつう畑で栽培するときは、じきまき栽培です。

種を4月のはじめにまきつけて8月のおわりから9月のはじめにかけて獲り入れます。

畑を耕して120センチぐらいの間隔に溝をつくり、そこに肥料を入れて、60~90センチおきに種をまきます。
種は、ひとところに3~5粒まき、葉が2枚でたころ間引きして1本にします。

1メートルぐらい伸びたころ、高さ150センチぐらいのたなをつくり、たなにまきつけてやります。
手入れは、草とりと追ごえをやる程度です。

花が咲いてから、40~50日ぐらい経ったころ獲り入れ4、5日ぐらい水につけておき、腐らせて繊維を取り出します。

家庭でつくるときは、苗を買ってきて植えるのがふつうです。
穴を掘り、そこに肥料をいれて植えつけます。
そして、竹を立てて、それにまきつかせて茎を伸ばします。

たなの下につくると茎がたな一面に広がるので、夏にはよい日かげができます。

ヘチマ水のとり方

9月になって、茎や葉がよくしげったころ茎を地上60センチぐらいのところで切ります。

茎をよく洗ってて瓶に切り口を差し込み、瓶の口を脱脂綿などでまき雨が入らないようにビニルでおおっておきます。

ひとかぶから、1.5リットルぐらいのヘチマ水がとれます。




イモの仲間の栽培方法とは?ジャガイモの栽培方法とは?

イモの仲間の栽培

イモ類は、むかしはイネやムギとともに大切な食料で飢饉のときなどには大きな役目を果たしていました。
いまでは副食にされるほか、でんぷんやアルコールの原料に使われています。

イモ類の栽培には、ほかの作物と違って種のかわりにイモをそのまま使います。

このイモを、種イモと言います。


サツマイモの栽培

サツマイモは、あたたかい気候に適しているため日本では関東地方から西の地方で多く栽培され北海道ではほとんど栽培されていません。

ふつう、春に苗床で苗を育て5月から6月にかけて畑に苗を植え、霜のおりるまえに獲り入れます。

毎年同じところにつくっても、構いませんが黒はん病という恐ろしい病気があり、これにかかるとイモは苦くなって、みな腐ってしまいます。

この病気がいちど出た畑には3、4年間はサツマイモを栽培することができません。

10~20センチ四方に1個くらいの割合で、種イモを苗床に埋め込みイモが見えない程度に土をかけます。
苗床の温度を28度ぐらいにしておくと、10日ぐらいで芽がでます。

30センチぐらいに伸びたら、これを切り取って苗にします。

植えつけ

畑に山形のうねをつくり、うねのまん中に肥料を入れ、その上に苗を植えつけます。

うねのあいだは60~90センチ、苗のあいだは30センチぐらいにします。
苗の植えかたにはいろいろありますが、いちばんふつうの植えかたは、ななめざしです。

肥料は、窒素肥料が多すぎるとつるばかり伸びますから、注意しましょう。

手入れ

手入れはかんたんで、つるが雑草に負けないように2、3回草をとってやるだけで、充分です。

獲り入れ

霜のおりるまえに、つるを根もとのところから切り取りイモを傷つけないようにして、掘り取ります。

サツマイモは低い温度にあてると腐りやすいので、長く保存するために、いろいろな方法がとられますが、いちばん大切なことは、温度の調節です。

いつでも温度を10~15度くらいに保つようにすると、つぎの年の春まで、保存することができます。



ジャガイモの栽培

ジャガイモはサツマイモと違って、涼しい気侯に適していますから日本では関東から北の地方で多く栽培されています。

春から夏にかけて栽培するのがふつうですが、あたたかい地方では夏の終わりから秋にかけて栽培することもあります。

種イモ

あたたかい地方でできたイモほど、ビールス病にかかっていることが多いので、なるべく涼しい地方でできたイモを種イモとして使います。

また、掘りとったばかりのイモは芽がでないので堀りとってから2、3か月経ったものを使うのがふつうです。

植えつけ

60~80センチの間隔にうねをつくり,30~40センチおきに種イモを1個ずつ植えつけ、その上に、6~9センチぐらいの厚さに土をかけます。

種イモが40グラムぐらいの場合は、そのまま植えつけますが大きいものは3つか4つに切って植えつけます。

肥料は、イモとイモとのあいだにほどこすようにします。

手入れ

芽が出てから1週間ほど経ったら1かぶについて芽が2、3本になるように間引きします。

このあと、雑草に負けないように草とりをし追ごえをいちどやるのがふつうです。

病気で恐ろしいのは疫病で、これをふせぐためにボルドー液を2、3回かけてやります。

獲り入れ

茎や葉が黄色くなって、枯れはじめたころに掘りとります。

貯蔵

2、3日、日かげでよく乾かしてから涼しい所においたり、よく乾いた所に浅い穴を掘って、そこに埋めたりして貯蔵します。




マメの仲間の栽培とエンドウの栽培のやり方とは?

マメの仲間の栽培

マメの仲間には、ダイズ・アズキ・インゲンマメ・エンドウ・ソラマメなどのマメ類や、クローバー・レンゲソウなどの牧草や肥料にするものがあります。

マメの仲間には、つぎのような特徴があります。

マメの仲間の根には、根りゅう菌がつきます。
根りゅう菌は空気中から窒素をとって、マメ科植物にあたえてくれます。

ですから、マメの仲間を栽培するときには、窒素肥料が少なくてすみ、そのうえ、畑の中の窒素分を増やすことができます。

また、マメの仲間は獲り入れるまえに葉が落ちますから畑を肥やすことになります。

ですから、3年に1回ぐらいはマメの仲間をつくるほうがよいと言われています。


ダイスの栽培

ダイスは、畑にできる肉といわれるほど脂肪とたんぱく質をたくさんふくむ大切な食料です。

ダイズは、おもに油の原料にしますが日本では、豆腐・味噌・醤油の原料として、なくてはならないものです。

ダイズは、おもに中国などで栽培されていましたが、いまでは世界中で栽培されるようになりとくに、アメリカ・ソビエトで、多くつくられています。

アメリカでは、小麦粉にダイスの粉をまぜて栄養の多いパンなどをつくっています。

つくりかた

わが国では、ダイズはムギをとりいれたあとにつくります。
しかし、それよりも、とりいれるまえにムギのうねのあいだにまくのが、もっともふつうです。

獲り入れは夏の終わりから、10月ごろまでのあいだにおこないます。

うねの間隔は、60センチぐらいにして25センチおきぐらいに、3、4粒ほどまきます。
そして、芽が出てから2、3本になるように間引きをします。
肥料はとくに、窒素肥料を少なめにします。

中耕や草とりは、ダイスの花が咲くまでに、2、3回やるようにします。
獲り入れは、葉が落ちて、さやがよく色づいたころにおこないます。

根ごと抜きとるか、根もとから刈り取って数本ずつ束ね、よく乾かしてから、棒で叩いて実(マメ)を落とします。

ダイズには、マメコガネ・サヤタマバエなどの害虫がつきます。
これは、ひ酸石灰やEPN・MPPなどの薬でふせぐことができます。



エンドウの栽培

エンドウは、おもに生のマメやさやを食べますが乾かしたマメも食用にします。
寒さに強いので、涼しい地方に多くつくられ、北海道以外では秋に種をまいて、つぎの年の5月から6月に獲り入れます。

しかし北海道では、春に種をまいて夏の終わりに獲り入れます。

生のマメやさやを食べるものはおもに北海道以外で乾かしたマメを食べるものはおもに北海道で栽培されています。

つくりかた

エンドウには、丈の高くなるものと、低いものと2種類あります。
うねのあいだは、高くなるものでほぼ1メートル低いものでは70センチぐらいにするのが適当です。

種は、25~30センチおきに、2、3粒ずつまきます。

そして、芽が出て20センチぐらいになったら高くなるものには支柱を建てて、からませてやります。

冬の寒さの厳しい土地では、ササなどを建てて保護します。

中耕や草とりは2、3回やり、肥料には、たい肥・化学肥料のほか魚かすや灰などを使います。

病気や害虫をふせぐためには、ボルドー液やヒ酸石灰などをかけてやります。

獲り入れ

若いエンドウを食べるためにとるときには、さややマメが硬くならないうちに、もぎとります。

マメを獲るものは、葉が枯れてしまってから根もとから刈取り、棒で叩いて、実(マメ)を落とします。




ムギの仲間の栽培方法とは? わかりやすく解説!

ムギの仲間の栽培

ムギの仲間にはコムギ・オオムギ・ライムギ・カラスムギ(エンバク)などがあります。

コムギは、世界でいちばん広く栽培されている作物で、大切な食料です。
粉にしてパン・マカロニ・うどん・菓子などの原料にされます。

オオムギは、食料のほか家畜のえさに使われます。
また、オオムギの仲間のビールムギは、ビールの原料に使われます。

ライムギは、寒冷な地方で栽培され、コムギのかわりにパンの原料にされます。
カラスムギは、おもに家畜のえさに使われています。

日本でも、ムギはイネのつぎに広く栽培されていますがパンをつくるのに適したコムギができませんのでパンにするコムギはアメリカやカナダから輸入しています。


つくりかた

ムギの仲間にはいろいろありますが、つくりかたは、どれもほとんどかわりがありません。

秋に種をまいて、つぎの年の夏のはじめに獲り入れるのがふつうですが寒いところでは、春にまいて夏に獲り入れるところもあります。

畑につくるのがふつうですが日本ではイネを獲り入れたあとの水田につくるところもあります。

畑につくるときは、まず、畑を耕して土を細かく砕き、浅い溝をつくります。
溝と溝との間隔は、日本では60センチぐらいがふつうです。

そこに肥料を入れて少し土をかけその上に種をまいて土を1センチぐらいかけます。

芽が出てある程度生長したら霜柱などで持ち上げられないように踏みつけてやります。

また、春になって伸びはじめるころムギの上から土をふりかけて、丈夫に育つようにします。

種や茎が黄色くなって、枯れかけたころに刈取りよく乾かしてから、脱穀機で実を落とします。

実は、よく乾かしてから、俵や箱に入れてたくわえます。




イネの栽培方法とは?苗の育てかた、田植えとは?

イネ・ムギの栽培

イネとムギは、古くから、大切な作物として栽培されてきました。
イネに適した土地では米が、ムギに適した土地では麦が主食に使われています。


イネの栽培

イネは、あたたかくて湿り気の多い気候を好みます。

アメリカや地中海沿岸などでもつくられますが、いちばん多くつくられているのは、日本・中国南部・東南アジアで、これらの地方のいちばん大切な作物です。

イネには、田につくる水稲と、畑につくる陸稲(おかぼ)とがありますが、
ふつうにイネと言えば水稲のことです。

イネのつくりかたにはいろいろありますが、いちばん多いのは苗代で苗を育てて田にうつし植える移植栽培です。

日本のイネの栽培技術はすぐれていて、せまい面積からたくさんの米を収穫することでは世界でいちばんです。

苗の育てかた

イネの苗をつくるところを苗代と言います。
苗代は、日あたりがよく、手入れをするのに便利なところにつくります。

いっぱんに、寒い地方では雪がとけるとすぐに苗代をつくりますが、あたたかいところでは、5月ごろにつくります。

まず、土をおこして、肥料をよくまぜながら、土を細かく砕きます。
幅120センチぐらいの長方形の区切りをつけ、まわりの土をもりあげて表面を平らにならします。

これをまき床と言います。

このまき床の上に、よく消毒した種を一面に散らばるようにまいて種が見えなくなる程度に土をかけます。
種まきは移植する予定の日の、40~50日まえごろにおこなうのがふつうです。

それから、まき床のあいだの溝に水を入れます。

水は、まき床の上までいれることもありますし、まき床の上に焼いたもみがらをまき、その上をビニルや油紙などでおおうこともあります。

芽が出てきたら、よく日光に当てて、丈夫な苗が育つようにします。
寒い日や風の日は、水を入れて保護します。

このほか、肥料をやったり草をとったりカスガマイシンやスミチオンなどの薬をかけて病気や虫の害をふせいだりします。

田の準備

苗が大きくなるまえに、肥料をやり、田おこし・あぜぬり・代かきなどの田植えの準備をします。

まず、たい肥をまいてから田を耕し、それから、化学肥料をやり、水を入れて代かきをします。
この作業には、近ごろは耕うん機が使われています。

代かきは土を砕いてやわらかくし苗を植えやすいようにするためにおこなうのですが水が地下に染み透ってしまわないようにする役目もあります。

田のまわりから水がもれるところでは代かきをするまえに、土をねってあぜをぬり、水が漏れるのをふせぎます。



田植え

イネの移植は、ふつう田植えと言います。

田植えは、早いところでは5月10日ごろからはじまりますが遅いところでは7月10日ごろまでおこなわれます。

種をまいてから40~50日経つと苗は高さが20センチほどになり葉は6、7枚で田植えをするのにちょうどよい大きさに育ちます。

苗代に水を入れて土をやわらかくし、手で少しずつ、丁寧に苗を抜き取ります。
そして、根の土をよく洗いおとし、一握りほどに束ねて田に運びます。

苗は、2、3本ずつをひとかぶに植えます。
ふつう、縦・横それぞれ25センチぐらいの間隔に植える正じょう植えか縦を10センチ、横を30センチぐらいの間隔に植える並木植えにします。

植えるときは、印をつけた綱を使ったり植えるまえに定規や枠で土の表面に印をつけたりして、決まったところに植えます。

最近は、田植えにも機械が使われるようになってきました。

手入れ

田植えがすんだら、田に充分に水を入れておきます。

しばらくすると、しおれかかった葉が勢いづいてどんどん伸びだし茎も枝わかれして、かぶも急に大きくなります。

かぶが充分大きくなったころ、水を落として2、3日のあいだ田を干します。
これは「中干し」といって、根のはたらきをよくするのに役立ちます。

穂が大きくなりはじめるころからイネにはたくさんの水が必要になりますから田には水を充分に入れておきます。

田植えをしてから10日おきぐらいに、3、4回、草をとります。
しかし、近ごろはPCP・MCP・DCPAなどの薬をまいて草を枯らすのがふつうです。

追ごえは、穂がでる30日ほどまえに、窒素肥料をやるのがふつうです。

獲りいれ

穂が出て、40~50日ぐらい経つと、イネの実は熟します。
穂が黄色くなったころに刈取ります。

刈り取ったイネは小さく束ね木や竹でつくったイネかけにかけて、よく乾かします。
よく乾いたら、脱穀機でもみを落とします。

進んだところでは、刈取りと脱穀とを同時にするコンバインが使われます。

こうして脱穀されたもみは乾燥機でよく乾かしてから、もみすり機にかけて玄米にします。

イネの害虫と病気

イネの害虫で、いちばん大きな害をするのはニカメイチュウです。
茎のもとのほうが褐色になって枯れるのはメイチュウの害です。
これはスミチオン・ダイアジノンなどでふせぎます。

また、病気で恐ろしいのはいもち病です。

葉や茎に黒いはん点ができ、これが広がるとイネは実らなくなったり、枯れたりします。

天候が悪かったり、窒素肥料をやりすぎると、かかりやすくなります。
この病気は、カスガマイシンやキタジンPなどでふせぎます。




秋の種まきの時期とは?秋の宿根草とは? わかりやすく解説!

秋の種まき

気温の高い地方では、冬に咲きはじめる草花や春のはじめに咲く種類を秋にまいてしまう方法があります。

冬に咲きはじめる草花には、パンジー・キンセンカ・ヤダルマギクなどがあり、春早く咲くものには、ルピナス(ノボリフジ)・ニワナズナ・ワスレナグサ・スイートピーなどがあります。

また、初夏に咲くナデシコ類・キンギョソウなども秋まきすることができます。

このような草花は、秋まきにしたほうが春まきよりも、はるかに美しい花を咲かせます。


種まき

種まきは、春まきの草花と同じようにしますが、まく時期に、気をつけなければなりません。

10度以下の寒さが早くくるような地方では9月中ごろに種をまくのがよいのです。

冬があたたかく、雪の少ない地方では9月末ごろから10月はじめごろまでにまきます。
こうすれば、寒さが厳しくなる時期までには、丈夫な苗に育っています。

また、冬は、場所によって温度の違いが激しいので、まく場所も大切です。

あたたかいところで、やわらかく育った苗などは急に、寒い風や雨にあたると、枯れてしまうものがあります。

ルピナスやヤグルマギクのように、苗が大きくなるものは植えかえをするときに、植え傷みがします。

これをふせぐには、なるべく植えかえをしないで、そのまま育てるか苗が小さいうちに早く植えかえをします。

手入れ

9月ごろに芽を出したばかりの苗は大雨にうたれると土にうずまるようなことがあります。
種をまく場所は水はけをよくしなければなりません。

また、苗を冬の寒さからまもるために霜よけといって、屋根形のおおいをしてやらなければなりません。

しかし、これを早くやりすぎると、かえって、苗が弱い体になってしまいます。
霜よけをする時期は、5度以下に気温が下がったころがよいのです。

もちろん、よく日光があたるように、昼間は南側をあけてやります。
日あたりがよいときは、冬でも、茎や葉が少しずつ伸びるものです。

ですから、このような日には、水をかけてやります。

春になると、気温が少しずつ高くなり苗が伸びはじめます。
このときは、下のほうから、おおいを少しずつあけて寒さにならしてやります。

こうして、厳しい寒さのなくなる3月はじめごろに花壇や庭に植えだすのです。

秋の宿根草

フクジュソウ・スズラン・シャクヤク・カキツバタ・ハナショウブなどを
長くつくっていると、大きなかぶになります。

これでは、育ちがよくないので、春の宿根草と同じように、かぶわけをします。

株わけ

シャクヤクやフクジュソウは、3年以上にならないと大きな株になりません。
株わけをするのは、3~5年経ったものです。

株わけは9月中ごろがいちばんよく、あまり遅れると春になってからの育ちが、よくありません。



秋の球根植え

チューリップ・ヒヤシソス・ユリ・スイセン・クロッカスなどは寒さに強い種類です。

北海道のような寒い地方でも秋のうちから根がよく伸びて少しも寒さの害を受けません。

けれども、アネモネ・ラナンキュラス(ハナキンポウゲ)アイリス・フリージアなどは植えつける時期が早いと秋に伸びた葉が枯れてしまうことがあります。

球根植え

たいていのものは、9月中ごろから、10月はじめまでに植えます。

北陸などのように、15度ぐらいの涼しさが早く訪れ、しかも空気に湿り気の多いところは、もっと早く植えます。

球根の根は、いちどに伸びだす性質がありますが20度以上で乾きやすいところでは、よく伸びません。

チューリップ・スイセン・ヒヤシンスなどは植えるときから、葉や花の芽ができています。
このために、肥料の少ないところでも、よく花を咲かせます。

植えつけの間隔は、地上の葉があまり重ならないくらいにします。
葉の大きなチューリップは20センチ、クロッカスのような小さいものは10センチぐらいでよいわけです。

土は、球根の直径の2、3倍ぐらいの厚さにかけます。

手入れ

大きな花を咲かせるためには、やはり肥料がいります。
葉が伸びだしてからつぼみができるまでに、追ごえをやります。
また、大きな球根ほどよい花を咲かせます。

つぎの年に美しい花を咲かせるためには花が終わったあと種ができないように実を早く摘みとったり、土が乾きすぎるときは、わらを敷いたり、水をかけたりして球根を育てるのです。

球根のたくわえかた

夏になって葉が半分ぐらい枯れたときに、球根を掘り出します。

そして、日かげで早く乾かし、枯れた葉や根を取り除いて風通しのよいところにしまっておきます。

ユリなどは、あまり乾かすとしおれますから少し乾いたころに、箱などに入れてしまっておきます。




春の宿根草とは?春の球根植えとは? わかりやすく解説!

春の宿根草

冬は、葉や茎が枯れてもかぶが残っていて毎年花を咲かせる草花を宿根草と言います。

また、このような草花のことを、野原にあるものでは多年草と言います。


宿根草には、キクの仲間の草花やオダマキなどがあります。
これらは、ふつうかぶわけで増やしますが、それには、1かぶに、2つか3つの芽がつくようにわければよいのです。

このほか、種がたくさんできるものは春に種をまき、苗をたくさん育てることもできます。

しかし、この苗は、一年草と違って、その年に美しい花を咲かせることは少ないのです。
けれども、つぎの年には、かぶわけしたものよりも、立派な花を咲かせます。

また、キクなどは、さし芽によって増やすこともできます。
それには、まず、つゆのころに、つぼみのない元気な芽を5、6センチにきり、水をよく吸わせます。

そして、水はけのよい土地にさしてやればよいのです。

春の球根植え

ダリア・カンナ・アマリリス・グラジオラス・スイレンなどは春植えのおもな球根です。

球根は、その中にたくさんの養分をたくわえています。
このため、肥やしのない土地でもよく伸びますが、たくさんの花を咲かせるためには、やはり肥料をやらなければなりません。



ダジアの球根植え

ダリアの球根は、根が大きくなったものです。

しかしその上に、茎が少しついていないと芽がでないので注意しなければなりません。

まず、よく耕した土地に深さ60センチ、直径60センチぐらいの穴を掘りごみ土やたい肥・灰・過りん酸石灰などの肥料を入れて土をよくまぜます。

この穴の中央に、球根が肥料にさわらないように、少し浮かして植えるのです。

ダリアは大きくなると茎が弱いので倒れやすくなります。
そこで、竹などをたててしばりつけますが、あまり高くなると花もよく咲かず、倒れやすいので、茎を切ってやります。

夏になると、いちど、育ちかたが衰えますが、つぎつぎに、わき芽が出てきます。

多すぎる芽をかきとって、そろった芽だけを育てると霜がおりるころまで美しい花を咲かせます。

球根のたくわえかた

花の終わったあとの球根は、そのままにしておくと冬の寒さで凍ってしまいます。
ですから、これを掘り出して、しまっておかなければなりません。
 
それには、秋に、葉や茎が枯れたとき地面にそって茎を切り取り、かぶのまま掘りとっておきます。

そして、アマリリス・ダリアなどは水はけのよい、あたたかい場所を深く掘って、そこに埋めておきます。

グラジオラスは、よく乾かしてふくろや箱に入れ凍らないところにしまっておきます。




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