銅の合金とは? 白銅・黄銅・青銅・洋銀とは?

銅は、いろいろな金属とよくまざりいろいろなすぐれた性質をもつようになりますので、合金として使われます。

ここでは、銅の合金について、くわしく調べてみましょう。

金と銅の合金

純金は、非常に柔らかいので、ふつう銅をまぜて使います。
銅をまぜるとはるかにかたくなり、金貨や装飾として使われます。

白銅

ニッケルを1、銅を3の割合で混ぜた合金でかたく、さびにくい性質があります。

貨幣として使われるほか、ニッケルのかわりにこれでめっきをした家庭用器具がたくさん使われています。

黄銅

銅と亜鉛の合金で、真鍮ともよばれ亜鉛を30~45パーセントぐらいふくみます。
亜鉛を30パーセントふくむものは、展性・延性にとみ、薄板や線として使われます。

また、亜鉛を40パーセントふくむものはかたくて強くおもに、鋳物に使われます。



青銅

銅とスズの合金でふつうの青銅はスズを4~20パーセントふくみます。
非常に強く、鉄器が発明されるまえまでは武器の製造に使われていました。

現在では、美術品に使われるほか、貨幣や機械の部分品として使われています。

青銅は価格を安くし、また、鋳物にしやすくするために亜鉛や鉛をくわえてつくることもあります。

最近では、スズ7パーセント、亜鉛と鉛をそれぞれ5パーセントずつくわえたものが鋳物にするのに適しているので広く使われています。

洋銀

銅・ニッケル・亜鉛の合金のうち、ニッケルを12~22パーセント亜鉛を18~23パーセントぐらいふくむものを洋銀といいます。

銀白色で、かたくさびにくいので、銀の代用品として、広く使われています。
銀の色に近いものは、亜鉛の量の少ないものです。

洋銀は、食器・時計などに使われるほか、装飾品として使われます。

また、電気抵抗が大きいので電気抵抗線としても使われます。



銅の性質と用途とは? わかりやすく解説!

銅の性質

よくみがかれた銅は輝きのあるつやをもった肉色の金属です。
みがかない銅が、うす黒い色をしているのは銅の表面が硫化物や酸化物に変かしいるからです。


銅は、電気や熱の良導体です。
また、延性や展性にとんでいるので、引きのばして銅線にしたりたたきのばして銅箔にしたりすることができます。

銅は、塩酸や希硫酸とは、ふつう反応しませんが塩酸と空気中の酸素がいっしょに作用するとだんだん溶け、塩化第二銅ができます。

硝酸とは、激しく反応し硝酸がわりあいに濃いときはおもに二酸化窒素を発生して、硝酸銅を生じます。

しかし、硝酸がうすいときには、二酸化窒素を発生して同じように硝酸銅を生じます。

また、濃硫酸とは、ふつうの温度では反応しにくいのですが熱すると、二酸化硫黄を発生して溶けます。

銅を赤熱すると、酸化されて酸化第一銅になりますがさらに熱すると、酸化第二銅となります。

銅のさび

銅は、鉄にくらべると、わりあいにさびにくい金属です。
しかし、二酸化炭素を多くふくむ、湿った空気中に長くおくと、緑色のさびができます。

このさびは、ロクショウといわれるもので、有毒です。
乾いた空気中では、銅の表面にうすい酸化第一銅のまくができるだけでそれ以上さびることがありません。
これは、酸化第一銅のまくが、銅の内部を守るからです。

銅イオン

銅は、イオン化傾向が非常に小さいので、銅の塩の水溶液に銅よりイオン化傾向の大きい金属を入れると銅が析出しそのかわりに、入れた金属の塩ができます。

たとえば硫酸銅の水溶液に鉄を入れること銅と硫酸第一鉄ができます。

しかし、銅よりイオン化傾向の小さい金属の塩の水溶液に銅を入れるとこれらの金属が析出し、銅の塩ができます。

たとえば、硝酸銀の溶液に銅片を入れると銅が溶けて硝酸銅となり銀が析出しますがこの銀は銅片の表面に結品となって、つぎつぎとついていきます。

これは一見、美しい樹木のように見えるので、銀樹といわれます。

ふつう、銅イオンというと、第二銅イオンをさします。


銅の化合物

銅の化合物のうち、重要なのはつぎのようなものです。

酸化第一銅

酸化第二銅と粉来状の銅とをまぜて、熱するとできる赤色の粉末です。
酸化第一銅をガラスに溶かしこむと赤い色がつくのでガラスの着色剤として利用されます。

天然には、赤銅鉱として産出します。

塩化第一銅

塩化第二銅を粉末状の亜鉛で還元するとできる、自色の粉末で水には溶けません。

酸化第二銅

銅を空気中で強く熱したり炭酸銅・硝酸銅を強く熱したりするとできる、黒色の粉末です。

水には溶けず、1000℃以上に熱すると、分解して酸化第一銅を生じます。
工業的には、くじゃく石を強く熱してつくります。

酸化第二銅は、陶磁器のうわぐすりとして使われたり青や緑のガラスの着色剤として使われたりします。

塩化第二銅

酸化第二銅に塩酸を作用させるとできます。

結晶は緑色をしていますが、無水のものはかっ色です。赤熱すると分解して、塩化第一銅と銅になります。

硫酸銅

酸化銅を硫酸に溶かすとできます。
これを水で再結品させると、透明な青色の五水和物の結晶ができます。

工業的には、銅と硫黄をまぜて、反射炉内で熱しできた硫化第二銅を、空気で酸化してつくります。

硫酸銅は植物の病気の予防に使うボルドー液の製造や電気銅の電解液の製造に使われます。

銅の用途

銅は、銀のつぎに熱や電気をよく導き、また金や銀についで展性や延性にとんでいます。
そのうえ、金平銀にくらべると、はるかに安いので電気の導体として、あらゆるところに使われてします。

そのほか、風呂の釜や写真銅板などに使われたりイオン化傾向が小さいことを利用して中間めっきとして使われたりします。

しかし、銅イオンは有毒なので、銅をそのまま食器に使うというようなことはありません。

また、メチルアルコールの酸化、エチルアルコールの脱水素などの反応の触媒としても使われます。



銅の取り出し方とは? 銅の選鉱とは? わかりやすく解説!

銅の鉱石

銅は、自然銅として産出することもありますがふつうは、銅の鉱石として産出します。

おもな銅の鉱石には、赤銅鉱のクジャク石・輝銅鉱・黄銅鉱などがあります。

銅鉱石は、アノリカ合衆国・カナダ、南アメリカのチリアフリカのザンビア・旧ベルギー領コンゴなどで多く産出します。

日本も、量は多くありませんが、産出国としては古くから有名です。

銅の選鉱

銅のもっとも重要な鉱石は黄銅鉱です。
黄銅鉱は、ケイ酸塩からできている岩石(母岩)の中にあるのでこの母岩をくだき、鉱石と母岩を分けなければなりません。

この作業が選鉱ですが、銅の選鉱法には比重選鉱法と浮遊選鉱法とがあります。

比重選鉱法

母岩より鉱物のほうが比重が大きいので水中でよ、鉱物のほうが母岩より早く沈みます。

このことを利用して、水中で母岩をとりのぞくのが比重選鉱法です。

浮遊選鉱法

銅の鉱石を粉にして、少量の油とまぜて水に入れ空気をふきこみながらかきまぜると、油が泡になって水に浮きますがこのとき、鉱物も油と、いっしょになって、浮き上がります。

いっぽう、母岩は水に沈みます。
このことを利用して、鉱物と母岩を分ける方法を、浮遊選鉱といいます。

銅の冶金

比重選鉱や浮遊選鉱で母岩から分けられた黄銅鉱はまだヒ素・イオウなどの不純物を、かなりたくさんふくんでいます。

そこで、この黄銅鉱を、空気を通した炉の中で焼くと不純物は酸化物となって逃げ、硫化第一銅・酸化鉄・酸化ケイ素などが残ります。

これに、石灰石とコークスをまぜて、溶鉱炉の中で熱すると酸化鉄と二酸化ケイ素は、石灰石と化合して、スラグになります。

いっぽう、硫化第一銅は、溶けてスラグの下にたまります。
これを流しだして転炉に入れ、強く空気をふきこむと、銅ができます。

こうしてできた銅を粗銅といいます。
炉の中では溶けているのでこれを鋳型に流しこんでかためます。


電解精練

粗銅は、まだ金・銀・鉛・ヒ素などの不純物をふくんでいますから純銅をとりだすためには、さらにこれを精製しなければなりません。

銅の精練には、電気分解を利用するので電解精練といわれます。

電解精練には、下の図のような電解槽を使います。電解液には、硫酸銅に硫酸をくわえた水溶液を用い、この中に粗銅とうすい純銅の板を1つおきに入れ、粗銅を陽極とし、純銅を陰極として、低い電圧で電気分解します。

陽極では、銅が銅イオンになります。
また、銅よりイオンになりやすいニッケル・鉄・鉛・亜鉛などの不純物もイオンになります。

金・銀などのイオンにならない不純物は、粗銅が溶けるにつれて陽極から離れて、下にたまります。

陰極では、純銅の表面に銅が析出してを厚い純銅の板になります。ニッケルとか鉄などの不純物のイオンは析出しませんから純銅がえられるわけです。

いっぽう、陽極の下にたまった物からは金や銀が製造されます。

このように、電解精練によってできた純銅を、電気銅ともいい99.98~99.99パーセントという高い純度のものになっています。



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