液体燃料とは? 原油・石油・ガソリン・灯油とは?

液体燃料どいうと、私たちにすぐ石油を思いだします。
石油は原油として地下から取り出されています。 


石油の主成分は炭素と水素の化合物です。
この炭素と水素の化合物は炭化水素とよばれますがこれには炭素や水素の数の違いやむすびつき方によって、非常にたくさんの種類があります。

石油は、これらのいろいろな炭化水素がまじあったものなのです。

ガソリン(揮発油)

石油をつくっている炭化水素のうちで沸点がいちばん低い炭化水素です。

このうち、沸点が150℃ぐらいのものが自動車の燃料に沸点が100℃ぐらいのものが航空機の燃料に使われます。

灯油

沸点が200℃以上の炭化水素で揮発油ほど引火点が低くありません。

石油ストーブなどに使われます。



重油

沸点が350℃以上で、引火しにくい炭化水素です。
重油は、管からふきださせてボイラで燃やしたり霧にしてディーゼルエンジンにふきこみ、爆発させて使ったりしています。

液体燃料の燃え方

液体燃料が燃えるときには気体になって炎をあげて燃え、熱を出して物を温めるか蒸気や霧になって気体にまざり爆発的に燃えて直接、物を動かすかしています。

自動車や飛行機のエンジンの中で揮発油が気体になり、空気とまざって爆発するときはいつも決まった燃え方をしなければなりません。

それで、飛行機に使われる揮発油などはとくに詳しく研究されています。

その他の液体燃料

メチルアルコールやエチルアルコールなども燃料として使われることがあります。



溶液の濃度とは? コロイド溶液とは? わかりやすく解説!

溶液の沸点と氷点

純粋な水に、一気圧のもとでは、0℃以下では氷になりますが100℃になると沸騰して水蒸気にかわります。


このことを、水の氷点(融点)は0℃であり、沸点は100℃であるといいます。

しかし、水にいろいろな物質が溶解しているとこの溶液の氷点や沸点は、純粋な水のときと違ってきます。

ビーカーに純粋な水を入れ、沸騰しているときの温度をはかりつぎに、砂糖を溶かして沸騰させ、その温度をはかって水のときと比べると違いがよくわかります。

溶質が砂糖や塩化ナトリウムのように固体であるときは、その水溶液の氷点は0℃以下となり沸点は100℃を越えるようになります。

つぎのグラフは、砂糖の水溶液の氷点と沸点とをしめしたものです。

このグラフから、氷点の下がる程度や沸点の上がる程度は、溶かした砂糖の重さに比例していることがわかるでしょう。

このことを利用して、分子量がわからない物質の分子量を実験によってもとめることもできるのです。

ここでは、純粋な溶媒に他の物質を溶かしたときに沸点や氷点(融点)がかわるということを覚えておいて下さい。

溶液の濃度

物質の溶け方を注意してみると砂糖のように非常に水に溶けやすいものと塩化ナトリウム(食塩)のようにそれほどよく溶けないものとがあります。

そこで、ある溶媒に溶質がどれだけ溶けるかとかこの溶液には溶質がどれだけ、溶けているかとかをあらわすのに溶液の濃さをはかる基準を決めておくと、たいへん便利です。

この基準を濃度といいます。

濃度のあらわし方としては、ふつうパーセント濃度が使われます。

パーセント濃度は、つぎの式のようにして計算します。

ここで注意しなければならないのはパーセント濃度は、溶質の溶液にたいする割合であって溶質の溶媒にたいする割合ではないということです。

また、濃度をあらわすのに溶液1リットルに溶けている溶質のグラム数を溶質の分子量で割った値を使うこともあります。



コロイド溶液

溶液中の溶質は分子の大きさで溶媒中に散らばっています。
そして、この溶液は色のついていることはありますがすべて透明です。

また、ろ紙を自由に通り抜けます。

ところが、溶液中に散らばっている粒子が1ミリの100万分の1から1万分の1ぐらいの大きさになるとろ紙は通り抜けますが、光の進む道をさえぎるようになります。

このくらいの大きさの粒子には1粒に原子が1000から10億個ぐらいふくまれていてコロイド粒子といわれます。

また、このコロイド粒子を含んでいる溶液をコロイド溶液といって、ふつうの溶液とは区別しています。

コロイド粒子は、ろ紙は通り抜けますがろ紙より目の細かいセロハンやポリニチレンの膜などは通り抜けません。

コロイド溶液に、細い光の筋を当てると光の進む道が、ぼんやりとにごって見えます。

このように、コロイド溶液に光の筋を当てて光の進む道が見える現象をチンダル現象といいます。

また、コロイド粒子はふつうの顕微鏡では見ることができませんが限外顕微鏡という特別な装置をつけた顕微鏡で見ると粒子のひとつひとつが光の点となって見えます。

この粒子をよく見るとひとつひとつが、あちこちと不規則に動き周っているのがわかります。

この粒子の運動を、ブラウン運動といいます。

チンダル現象とブラウン運動はコロイド粒子にだけ見られる特別な性質です。




混合物の沸点と融点とは? わかりやすく解説!

純物質と混合物

前の章でも述べたように、純粋な物質の沸点や融点を測定してみると常に一定の値をしめすものです。 

これに対して、2種以上の物質を混ぜた混合物は一定の沸点も融点もしめしません。

そこで、一定の沸点と融点を持つ物質を純粋な物質(純物質)といい一定の沸点や融点を持たない物質を混合物ということに決めます。


混合物の沸点

水やアルコールは、その体積の大小に関わらず同じ温度で沸騰することはすでに学びました。

それでは、水とエチルアルコールを混ぜ合わせたものの沸騰する温度すなわち沸点はあるのでしょうか。

水1に対してエチルアルコール1体積の割合に混合したものをフラスコに入れ1~3個の沸騰石を入れ、温度計を入れて熱してみましょう。

そして、時間と温度との関係をグラフに書いてみます。

水やアルコールを別々に熱したときのグラフに比べ一定の沸点をしめさないことがはっきりわかります。

水に溶けているアルコールが全部蒸発してしまうとはじめて100℃の沸点をしめすようになります。

次に、水に食塩を混合した場合の沸点について、調べてみましょう。

20グラムの水に、2グラムぐらいの食塩を溶かした液を大形の試験管に入れ沸騰石を加え、温度計を入れて熱してみましょう。

そして、やはり温度と時間の関係をグラフに書いてみます。

食塩水は、100℃ぐらいから沸騰をはじめますがその温度はだんだん高くなって、106℃ぐらいになるまで上昇を続けます。

食塩水の底のほうに食塩の結晶がでるまで温度は上昇を続け結晶が出ると、はじめて一定の温度になります。

この2つの例からもわかるように2つの物質を混合した場合は一定の沸点をしめさないものです。

これに対し純粋な物質は、一定の沸点をもっています。



混合物の融点

ナフタリソやパラジクロルベンゼンは、一定の融点をもっています。
今、ナフタリンとパラジクロルベンゼンの2物質を混合してその混合物の融点を調べてみましょう。

ナフタリンとパラジクロルベンゼン2グラムの割合で混合し前回と同じ方法で融点を測定します。

グラフを見てわかるように、この混合物は一定の融点を示せません。

純粋な水は、0℃で氷になります。すなわち、氷の融点は0℃です。

水に食塩を溶かした場合や水に砂糖を溶かした場合の融点はどうなるでしょうか。

水の融点を測定したのと同じ方法で、食塩水の融点を測定してみましょう。
水20立方センチに食塩5グラムを溶かし、これを大形試験管に入れて温度計を入れ、寒剤の中に入れて冷やします。

温度と時間との関係をグラフにします。

このグラフから、食塩水は一定の融点をしめさないことがわかります。
      .
水に他の物質が溶解したときは、0℃より低い温度で氷ができます。
混合する物質が多くなるにつれて、氷のできる温度はいっそう低くなります。

海の水がなかなか凍らないのや漬物の汁が冬に水が凍るような寒いところでも凍らないのはこのためなのです。

また、純粋な酢酸は16.6℃の融点をもっています。
これに、水を加えると、16.6℃になっても凝固しません。

この水を含んだ酢酸が凍る温度は、加えた水の量によってまちまちです。
これも、混合物が一定の融点をしめさない例の一つです。

このように、純粋な物質はそれが純粋でありさえずれば、どの試料を測定してもいつも一定の融点をしめすのに対し混合物はその混合の割合により融点が異なりグラフに書いた場合も、純粋な物質とは違う温度の下がり方をしたり融点がはっきりしなかったりします。




物質の沸点とは? 水とアルコールの違いとは?

水を試験管に入れ、その中に素焼きのかけらを2~3粒入れ温度計を入れて熱してみましょう。 


三角フラスコにも水を入れ、温度計を入れ熱します。

丸底フラスコは試験管や三角フラスコよりも多量の水が入ります。
これにも、素焼きのかけらを入れ、温度計をさしこんで熱してみましよう。

そして、熱してからの温度の上がり具合と時間との関係を調べグラフに書いてみます。

つまり、水の量の多い少ないによって水の沸き立つ温度に違いがあるかどうかを調べてみるのです。

試験管に入れた水は、量が少ないので短時間で温度が上昇しやがて100℃近くで沸騰します。

三角フラスコの水は、試験管の水の量よりやや多いので時間はかかりますが、やはり100℃近くで沸騰します。

丸底フラスコに入れた水は、量が多いのでなかなか沸き立ちませんが、やがて100℃になって沸騰しはじめます。

このことから、水は体積には関係なくほぼ100℃近くで沸騰することがわかります。

アルコールには、エチルアルコールやメチルアルコールなどがありますが、注射をするときの消毒用とかお酒の中にあるアルコールはエチルアルコールでメチルアルコールというのは、人の体にはたいへん有毒な物質です。

エチルアルコールを、水が沸騰する温度を調べたときと同じように量をかえて沸騰する温度を調べてみましょう。



ただし、アルコールを熱するときは、直接金網の上で熱するのではなく湯の中で熱するようにします。

これは、あまり熱しすぎるとアルコールの蒸気が多量に出てこれに引火して危険なことがあるからです。

この場合は水浴(ウォーターバス)という器具を使うのがふつうですがないときには、缶詰の空き缶に湯を入れたりビーカーに湯(または水)を入れ、それを下から熱するのもよい方法です。

エチルアルコールの場合も、水と同じようにその量に関係なく、約78℃で沸騰します。

メチルアルコールについてもエチルアルコールとまったく同じ方法で調べてみるとやはり量の多い少ないに関係なく、約64℃で沸騰します。

このようにして、いろいろな液体について調べてみると液体が沸騰する温度は、液の量には関係なく液体の種類によって決まっています。

物質はこのように、その物質に特有な沸騰温度をもっています。

この温度を沸点といいます。
物質の沸点は、物質の特性をあらわすものとして大切なものです。

しかし、注意しなければならないことは物質の沸点は、気体の密度や体積と同じように大気の圧力に影響されることです。

といっても普段、圧力(大気圧)の変化は小さいので沸点はそれほど違いません。

ふつう、一気圧における沸点としてあらわします。




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