動物の触覚とは?神経と脳のしくみとは? わかりやすく解説!

皮膚による感じ

皮膚では、ものに触れたこと、熱さ、冷たさ、痛さなどを感じます。

くわしく調べてみると、これらの感じは皮膚のどこにでも感じるのではなくて、それぞれを感じとる場所が、ほうぼうに散らばっているのがわかります。


獣や鳥の、ものが触れた感じ

皮膚の毛に何かが触れると、見ていなくても、ものが触れたことがわかります。

毛の付け根には、神経が網のようにまきついているので毛が動くと、ものが触れた感じがするのです。

また、ウマの尾の硬い毛などの先で、皮膚を押してみると触れたことを感じる点と、感じない点が見つかります。

感じたところの皮膚には、神経がたくさん入っているふくろのようなものがあるので触れたことを感じるのです。

獣や鳥の触れられた感じは、人間と同じしくみで起こります。

魚の側線

魚の体を横から見ると、えらぶたのうしろから尾びれのほうまで1本の線が通って見えます。

この線を側線と言います。

ここのうろこには小さな穴がおいていて全体として1本の線として見えるのですがこの穴の中は、1本の管になっています。

この管の壁には、毛のはえた部分がならんでいます。
まわりの水が動くと、その動きが毛に伝えられ、動きを感じとります。

また、このしくみで魚は水流の変化を感じたり、障害物を避けたりします。

昆虫の触角

昆虫では、ものに触れたことを感じとる部分が触角にたくさんあります。

触角の表面には、たくさん毛がはえていますがこれにさわると、ものに触れた感じが起こって、触角を動かしたり体を動かしたりします。

熱さ・冷たさの感じ

細い針金を冷やしておいて、ほおなどの皮膚に滑らせてみると、ところどころで冷たく感じます。

また、針金を温かくしておいて滑らせてみると、やはり、ところどころが温かく感じます。
このように、熱さ・冷たさは皮膚にある別々のつくりで感じられるのです。

多くの動物は、まわりの熱さ・冷たさを感じます。
そして、昆虫などは、これらの感じによって自分の生活に都合のよい温度のところに集まってきます。

神経と脳のしくみ

私たちや高等な動物が、いろいろなことを感じることができるのは、目・耳・舌・鼻から神経がそれぞれ脳に入っていて脳に信号を送っているからです。

また脳からは、いろいろな部分の筋肉に神経がきていて脳からでる命令を筋肉に伝え、運動を起こさせています。

脳のはたらき

脳は、神経のたくさん集まったところで頭の骨の中にあります。
大脳・小脳・延髄などの部分にわかれています。

大脳

大脳は、目・耳・舌・鼻などものを感じとる器官から神経を通しておくられた信号を受け取って、明るいとか、よい音だとか、甘いとか、臭いとかを感じるはたらきをします。

また、筋肉に運動をさせる命令を出すはたらきもあります。
ものを考えるはたらきも、大脳にあります。

イヌなどの大脳をとってしまうと目があっても物を見ることはできませんし、歩くことはできても邪魔になっている物を避けることができません。

小脳

小脳は、頭の後方、大脳のうしろ下にあります。
ここでは、体の運動を整えたり、姿勢を正しく保つはたらきをします。

小脳を取り除いたイヌやハトは、正しい姿勢を保つことができず歩くときには、いつもふらふらした格好をしています。

延髄

延髄は、脊髄とつらなっている部分で、首のつけね近くにあります。

ここでは、消化器官の運動や肺・心臓の運動を正しく整えるはたらきをします。

ですから、この部分が傷つくと、生きていることができません。



脊椎動物の脳の比較

脊椎動物の脳のつくりは、だいたい人と同じです。
しかし、脳の発達のしかたは、動物によって、いろいろと違います。

大脳のよく発達しているものほど、知能が進んでいると言われています。
大脳は、獣・鳥・カエル・魚の順でだんだん小さくなります。

獣の中でも、サルやイヌの仲間は大脳が大きく、しわもたくさんありますが、ウサギやコウモリなどでは小さくて、しわも少なくなります。

運動をつかさどる小脳は、よく飛べる鳥や、よく泳げる魚などでは大きくなっています。

脊髄のはたらき

延髄に続いて、背骨の中をつき通っている太い神経が脊髄です。
脊髄は、いっぽうでは脳と、いっぽうでは手や足などと連絡しています。

脳をとってしまったカエルの足に刺激の強い薬品などをつけるとピョンと足を上げます。

これは足の筋肉にきている神経から、脊髄に刺激が伝わり、それに対する命令が、脊髄から、またもどってくるからです。

このように脳に関係なく、脊髄からの命令で起こる運動を反射と言います。

反射運動は、体を守る大切なはたらきなのです。

エビやバックの神経

これらの動物では、腹側のまん中に2本の太い神経が頭から尾のほうにむかって、ならんで走っています。

この2本の神経は、ところどころで枝わかれした神経で互いに連絡し、はしごに似た形をしています。

2本の太い神経のところどころには、ふくらみがあり、ここから、体の各部分に細い神経を出しています。

このふくらみのいちばん前の部分が脳で頭の中にあります。

ミミズやゴカイの神経

これらの動物も、エビの場合と似ています。
やはり、2本のならんで走る太い神経があり前のほうが、ふくらんで脳になっています。

貝やイカの神経

貝やカタツムリにもかんたんなつくりの神経があります。

体の中には、太い神経でつながれた、いくつかのかたまりがあり、そこから細い神経が、ほうぼうへ出ています。

頭の中にあるかたまりが脳にあたります。

イカやタコの神経は、貝やカタツムリにくらべると、ずっとよく発達しています。

イソギンチャク・クラゲの神経

この仲間では神経が体の中に散らばり、網のめのように連絡しています。

ほかの動物に見られた太い神経や、太い神経でつながれたいくつかのかたまりはありませんので脳のような中心になる部分がないのです。




動物がにおいを嗅ぐしくみ、味を感じるしくみとは?

脊椎動物の平こう器

獣・鳥・ヘビ・カエルなどは体のつりあいを保つために平こう器をもっています。

これらの動物の平こう器は、三半規管というもので、そのしくみは人間の三半規管とあまりかわりません。

ネコを逆さまにして落としても、ふつうの姿勢で地面につきます。
これは、平こう器がはたらいて、ひとりでに筋肉を動かし体の向きをかえるためです。

カエルを板に乗せて、傾けてみると頭を上げたり、下げたりして正しい姿勢を保とうとします。

これも三半規管のはたらきによるのです。
鳥やカエルでも平こう器を取り去ると正しい姿勢を保つことができません。


無脊椎動物の平こう器

カニや貝・クラゲなども平こう器をもっていて体のつりあいを保っています。

これらの動物の平こう器のしくみも脊椎動物と、だいたい同じです。
内側に毛のはえた平こうのうというふくろがあって、その中に平こう石という石があり、毛で支えられています。

体が傾くと、平こう石がおす毛の位置がかわってくるので体の傾き具合がわかるのです。

アブやハチの仲間では、左右一対の羽根とならんで一対の小さい棒のようなものが出ていますが、これが飛んでいるときに作用して、体のつりあいを保っています。

脊椎動物のにおいを嗅ぐしくみ

ふつう、獣は人間と同じようなしくみの鼻をもっていて、においを嗅ぎわけまで鼻の奥には、においを受け取る部分があって吸いこんだ空気中のにおいは、ここで受け取られ、神経から脳に伝えられて、においの感じがおこります。

たいていの獣は、においに対して、たいへん敏感で食物のありかや、敵や味方などを、においで嗅ぎとることができます。

鳥では、においを嗅ぐしくみは、あまり発達していませんがカモやキウイなどはにおいでえさを探すことができます。

魚にも鼻があり、これでにおいを嗅ぐことができますが獣や鳥と違って、鼻の奥が口とつながっていません。

無脊椎動物のにおいを嗅ぐしくみ

昆虫では、触角に脊椎動物の鼻にあたる穴があり、その奥に、においを受け取る部分があります。

昆虫たちは、わずかなにおいにも感じますし、いろいろなにおいを嗅ぎわけることもできます。
触覚は、ものに触れた感じを受け取るしくみもあります。

ミツバチは仲間のにおいや巣箱のにおい、魚のにおいなどを区別します。
また、あるガのおすは、8キロメートルもはなれた、めすのにおいを知ることができると言われています。

カタツムリなどでは触角だけでなく皮膚全体でにおいを感じるようです。



味を感じるしくみ

味は、においと違って、遠くにあるものを感じるわけにはいきません。

ものが口に入って水に溶け、舌や口の特別な味を受け取る部分を刺激し、それが脳に伝えられて、はじめて味がわかるのです。

脊椎動物の味を感じるしくみ

獣たちは、私たちと同じように、舌や口の中で甘味・辛味・酸味・苦味などの味を、区別することができます。

鳥やカエルは、味を感じるしくみが、あまり発達していません。

魚は、口と鼻がつながっていませんから、私たちのように味とにおいが混ざることはありません。

ナマズやコイなどでは、味を受け取る部分が口の中だけでなく体の表面のいろいろなところにあり、甘味や、辛味もよく感じます。

無脊椎動物の味を感じるしくみ

昆虫の仲間も口で味を受け取るのですが、おもしろいことにミツバチやチョウは、前足の先でも味を感じるのです。

前足に砂糖水をつけると口をのばして蜜を吸うときと同じしぐさをします。

また、甘味・辛味・酸味・苦味などの味の種類を区別することができると言われています。

クラゲ・ミミズ・ヒトデ・貝・エビなども味を感じるということが知られています。

これらの動物は、人間が感じるものばかりでなく人間には少しも味のないものにさえも味を感じることができます。




動物が音を感じるしくみとは?音を出すしくみとは?

動物で音を感じるのは、獣・鳥・魚などの脊椎動物と昆虫たちです。


脊椎動物の耳

獣たちの耳は、外耳・中耳・内耳からできていて人間の耳のしくみと、あまり、かわりません。

外耳は、ふつう耳といっている耳殻と耳の穴といっている外ちょう道(外耳道)からできています。
しかし、たいていの獣は私たちよりも音をよく聞き分けることができます。

ロバやゾウでは、大きな耳殻をもっていて、よく音を集めることができます。

また、ウサギやイヌやウマなどの耳殻は音のくる方向に動かすことができます。

ウマ・イヌ・ネコ・コウモリなどは私たちには音として感じない振動も、聞き分けることができます。

なかでも、暗闇で飛ぶことのできるコウモリは、とくによい耳をもっています。

コウモリは空中を飛びながら毎秒約4万8000サイクルの超音波(人間が聞き分ける音の振動数は毎秒40~2万サイクル)を出していて、これがものにぶつかって反射してくるのを耳で聞いています。

ですから、まっ暗なところでも、ものにぶつからないで飛ぶことができるのです。

鳥には耳殻がありませんが内耳がよく発達していて、同じ仲間が出す警戒とか驚きの鳴き声を、よく聞き分けることができます。

カエルでは、外耳がなく、鼓膜が、直に体の表面に出ています。
内耳もあまり発達していないので音の区別は、あまりよくできないようです。

魚たちは、内耳だけしかもっていませんが水中を伝わる音を聞くことができます。

コイやナマズでは、浮きぶくろが3つの骨片によって内耳の三半規管につながっています。

これは、体の表面にかかる水圧が浮きぶくろに伝わり、この骨片によって音として内耳に伝わるのではないかと言われています。

三半規管は、体のつりあいを保つはたらきをしてします。
こう骨魚類では、三半規管につながる小のうの中に、耳石が入っており、この耳石も体のつりあいを保つはたらきをしているものと考えられています。

昆虫の音を感じるしくみ

昆虫の仲間には、音をよく感じるものがあります。

体の表面にある毛や、うすい膜などを、音波に共鳴させて、その振動を神経から脳に伝えるしくみになっています。

バッタの腹の第一節の左右には、うすいキチン質の膜があって、ここで音を感じます。

このうすい膜の内側は、気管の一部がふくらんでいて膜がよく振動するようになっているのです。

膜には神経がつながっていて、膜が振動すると、これが神経によって脳に伝えられるのです。

コオロギやキリギリスでは、これと同じようなしくみが前足りすねの節の近くにあります。

また、バッタの腹の先のほうにある突起や、モンシロチョウなどの幼虫の毛は、わりあいに低い音に対してはよく振動し、音を聞くことができると言われています。



音を出すしくみ

獣・鳥・カエルなどや昆虫たちは自分の身体に音を出すしくみをもっています。

獣の声帯

獣では私たちと同じように、のどの奥の気管のところに声帯といううすい膜があって、これを肺から吐き出す空気によって振動させ、音を出します。

しかし、獣たちでは話すことはできません。
ただ鳴きかたで、喜びや苦しみ、警戒などを区別するだけです。

鳥の鳴管

鳥の声帯は、鳴管と言って、のどの奥の気管が気管支とつながるところにあります。

鳥も、いろいろに声をかえて、ひなをよぶ声、警戒する声などを区別して出します。

カエルの声のう

カエルの口の両わきには、まるくふくらむふくろがあります。
これは声のうと言い、声を響かせるところです。

高い声でなくカエルは、たいてい声のうをもっています。
アマガエルのおすは、のどのところに声のうがあります。

昆虫の発音器

クツワムシ・キリギリス・コオロギ・マツムシなどは片方の前ばねに、やすり状になった部分があり、もういっぽうの羽根でそこをこすって音を出します。

イナゴやバッタは、うしろ足のもものところにぎざぎざがあり、これを前羽根とすりあわせて音を出します。

セミのおすは、腹の下側に発音器をもっています。
この中に、鼓膜があって、そこについている筋肉で鼓膜を振動させて音を出します。

この音は、共鳴室でさらに大きくされます。

また、ハエ・カ・ハチなどは、飛んでいるときに音を出しますがこれは、すばやく羽根をふるわせるからです。




動物の目のしくみとは?光を感じるしくみとは?

たいていの動物は、目をもっていて、いろいろなものを見ることができます。
これは、目が光を感じるしくみになっているからです。


獣の目

脊椎動物の目は、人間の目と、つくりが、あまりかわりません。

しかし、モモンガ・メガネザルのような夜になるとさかんに活動して支さをとる獣では、目は体の大きさにくらべると、とても大きくなっています。

このような動物では、目の中のレンズも大きくまんまるで暗いところでも、見えるようなしくみになっています。

また、クジラでは体の大きさにくらべると、とても小さい目をもっています。

このクジラの目は、水の中の生活に都合よくできています。
レンズはまるくて、どちらかと言えば、獣よりも魚の目に似ています。
涙を出す腺はなく、かわりに油のようなものを出して目の表面をまもっています。

鳥の目

鳥の目は獣の目とだいたい同じつくりですが、獣の目よりもするどく遠くのものが、よく見えるようになっています。

はやく飛びながらえさをとるタカ・トビ・ツバメなどの目は、とくにするどく、遠近の調節をすばやくすることができ、また、動きのはやい小さなものでも見つけることができます。

魚の目

魚の日は、水の中の生活に、よくあったしくみになっています。

レンズはまんまるく、それに近眼で、すぐ近くのものがみえるようにできています。
そして、獣の目にあるようなまぶたはありません。

そのかわり、まばたきのできる膜をもっているものや油のようなもので目の表面をおおっているものなどもいます。



エビ・カニや昆虫たちの目

これらの動物の目のつくりは複眼といって脊椎動物の目とは全く違います。

複眼は、個眼という小さな部分が、たくさん集まってできています。
個眼にはレンズがあって、外からきた光が中で集まるようになっています。
そして、個限のおくには、光を感じる部分があります。

たいていのものでは個眼と個眼とのさかいめに色素をふくんだ部分があります。

これは、1つの個眼に入った光がほかの個眼に入った光と、混じらないようになっているのです。

この個眼がたくさん集まって複眼となり、はじめてものの全体を見ることができると思われていますが、そのしくみは、まだよくわかっていません。

カニなどで見られるように複眼は、たいてい、体から飛び出しています。

それで、私たちの目よりも広い範囲を見ることができますが私たちの目ほど、はっきりものを見ることはできないようです。

昆虫の仲間にはセミなどのように複眼のほかに単眼をもつものがいます。
単眼は、かんたんなしくみのもので、ただ光の明るさを感じるだけです。

貝の目

貝の仲間には、小さな目を持っているものがあります。
たとえば、ホタテガイなどには、ひものような形をした外とう膜のふちに小さい点々としたものがありますが、これが目なのです。

貝の目は、明るいか暗いかがわかるだけで、ものの形を、はっきりと見ることはできません。

ミミズの光の感じかた

ミミズを暗室の中に入れて光をあてると、光から逃げようとします。
これは皮膚の表面に、光を感じる部分が、たくさんあるからです。

カタツムリ・ナメクジなどの皮膚も、同じようになっています。

眼点

ミドリムシは、顕微鏡で見なければわからないほど小さな生物で、体の先端のべん毛という毛を動かして、水中を泳いでいます。

このべん毛の根もとのところに、赤色の点のようなものがありますが、これが光を感じるところで、眼点と言います。

原生動物には、ミドリムシのほかにも眼点をもつものが、たくさんいます。




心臓のしくみとは?血液のはたらきとは? わかりやすく解説!

心臓のつくり

心臓は、血液を送りだすポンプのようなものです。
いつも伸び縮みしていて、血液を体のすみずみにまで送っています。

そのつくりは、獣・ヘビ・カエル・魚の順に、かんたんになります。

獣や鳥の心臓は、人間と同じく左右の心房と心室の4つの部屋にしきられています。
このようなしくみの心臓を二心房二心室の心臓と言います。

ヘビも二心房二心室の心臓をもっていますが心室のしきりが完全ではありません。
カエルは二心房一心室、魚は一心房一心室の心臓をもっています。


心臓のはたらき

心臓には、動脈という血管と、静脈という血管とがついています。
動脈は心臓から血液を送りだす管で静脈は心臓にもどる血液が通る管です。

二心房二心室の心臓を例にして、血液の動きを説明しましょう。

心臓の心室が縮むと血液は左心室から勢いよく押し出され太い動脈から細い動脈を通って、体のすみずみにまで網目のように枝わかれした毛細血管に入ります。

血液は、毛細血管の壁を通して酸素や養分を体にあたえ、また二酸化炭素やいらなくなったものを受け取って静脈血になります。

静脈血は、毛細血管から静脈を通って右心房に入り、さらに右心室に送られます。

そして心室が縮むと静脈血は肺動脈を通って肺に送られ肺胞をつつんでいる毛細血管に入ります。

ここで二酸化炭素と酸素のとりかえをおこない、酸素の多い動脈血となって肺静脈を通り、左心房から左心室にもどります。

心臓のはたらきによって血液はこのような道すじで、たえず体内をめぐっているのです。



血液の色

脊椎動物の血液は、血しょうという、うす黄色の液の中に赤血球・白血球・血小板などがたくさん混じってできていて赤く見えます。

しかし、これは血液全体が赤いのではありません。

ヘモグロビンという赤い色素をもった赤血球が血液全体としてたくさんあるため、赤く見えるのです。

赤血球は、中央のくぼんだ円板状で、うす赤色をしており骨の中にある骨ずいでつくられています。

脊椎動物以外でも、ミミズ・ゴカイ・アカガイなどは赤い血液をもっています。

アカガイは、血球が赤いのですが、ミミズとゴカイは色素が血しょうに、直に溶けこんでいるのです。

エビ・カニ・タコなどの血液は、うす青色をしていますが、これはヘモシアニンという青い色素が、血しょう中に溶けているためです。

呼吸色素のはたらき

ヘモグロビンやヘモシアニンは、呼吸色素と呼ばれます。

赤色のヘモグロビンは、鉄をふくむたんぱく質で酸素とたやすく結びつき、また酸素の少ないところでは、すぐこれをはなす性質をもっています。

ヘモグロビンは、酸素と結びつくと明るい赤色になりますが、これをはなすと暗い赤色にかわります。
動脈血と静脈血の色が少し違うのは、このためです。

青色のヘモシアエンは銅をふくむたんぱく質で、やはり、酸素とむすびつきやすい性質をもっていますが酸素とむすびつくと青色になり、これをはなすと無色になります。

このような性質をもった呼吸色素をふくむ血液が肺やえらにまわってくると、呼吸色素は酸素とむすびつきます。

この血液が、酸素が少なくなった体の各部分へまわると呼吸色素は酸素をはなしてその部分へあたえます。

そしてふたたび、肺ヘガス交換のためにもどってくるのです。




気管でする呼吸のしくみとは?皮膚呼吸・腸呼吸とは?

気管でする呼吸

バッタを捕まえて、腹の部分をよく観察すると、たえず小刻みに動いています。

虫眼鏡でよく見ると腹の横に小さな穴がならんでいて、開いたり、閉じたりしています。


この穴を気門と言い、ここから空気が気管に出入りします。

気管は、体の両側にある管で、頭から腹にまでつながっています。
そして、ところどころから細い管で枝わかれしていて体全体に行き渡っています。

それで気門から入った空気は、気管によって体のすみずみまで運ばれますがこのとき、気管の壁を通して空気中の酸素が体に取り入れられ体にできた二酸化炭素は、気管から気門を通って外に出されます。

バッタが腹を動かしているのは、私たちが胸を動かして、息を吸ったり、吐いたりするのと同じはたらきをしているのです。

昆虫たちは、みなバッタのように気管で呼吸しているのですが水中に住む昆虫たちは、呼吸のしかたに、いろいろな違いがあります。

ミズカマキリやボウフラは、尾の先に長い管があって、そのはしを水面にだして空気を吸います。

ゲンゴロウは、水面に、ときどき浮かび出て、はねと胸・腹とのあいだに空気を入れます。

この空気を呼吸に使うのです。

また、マツモムシやガムシは、体の一部の細かい毛のはえた部分に、空気の泡をつけてから水中にもぐり、その空気を使って呼吸しています。



皮膚呼吸

カエルは、大きくなって陸に上がるようになると肺で呼吸をしますが同時に皮膚呼吸もしています。

皮膚呼吸のしくみは、皮膚についている水にふくまれた酸素を体の中に取り入れ、体の中にできた二酸化炭素を皮膚を通して外に捨てるのです。

カエルは、この皮膚呼吸をするために、いつも皮膚が湿っているのです。
皮膚が乾いてしまえば、皮膚呼吸ができなくなり、死んでしまいます。

腸呼吸

ドジョウは、えらや皮膚で呼吸するほか、腸でも呼吸しています。

ドジョウは、ときどき水面に頭を出して空気を飲みこむと、すぐ、肛門から空気の泡を出しながら、沈んでいきます。

飲みこんだ空気が、消化管を通って肛門から出るあいだに腸の壁で酸素が吸いとられるのです。

クモの呼吸器

クモをとらえて、8本の足を背中側に持ち上げて、腹を見ると2つの円形、または半円形をしたかっ色のものが見つかります。

この中は、ちょうど何枚も紙を重ねたようになっていて、そこから空気が出入りして呼吸がおこなわれています。

これがクモの呼吸器で、書肺と呼ばれます。




肺でする呼吸、えらで呼吸するしくみとは? わかりやすく解説!

呼吸のしくみ

動物たちでも、人間と同じように、呼吸をしなければ生きていけません。

しかし、人間のように肺で呼吸するものばかりではなく魚のようにえらで呼吸するものや、バッタのように気管で呼吸するものがあります。

いろいろな動物たちがいったい、どのように呼吸しているのか調べてみましょう。


肺でする呼吸

獣・鳥・ヘビーカエルなどは、人間と同じように、肺で呼吸します。

肺のしくみ

肺には、空気の通り道になる気管と気管支がついています。

気管は、皮膚のすぐ下を通って胸の中に入り左右にわかれて気管支になります。

気管支は、木の枝のように、しだいにわかれて細くなり、その先は肺胞とよばれる小さいふくろになっています。

この肺胞がたくさん集まり、ろく膜につつまれてできたのが肺です。

肺のはたらき

空気が、鼻から気管や気管支を通って肺に運ばれると空気中の酸素は肺胞と、これをとりまく毛細血管の壁を通って血液に入ります。

肺で酸素を取り入れた血液は、肺から心臓に行き心臓から、体のいろいろな部分へ送られ、そこで酸素をはなして体のはたらきに利用されます。

また、体のはたらきの結果できた二酸化炭素は酸素とひきかえに血液の中に溶けこみ、ふたたび心臓を通って肺に運ばれ、息とともに外に出されます。

いろいろな動物の肺

肺のつくりは、獣・ヘビ・カエルの順に、だんだんかんたんになっていき気管支の枝わかれや表面のひだが少なくなります。

イモリでは、ひだがほとんどなくなって、ふくろのようになっています。

魚の仲間にも肺に似たものをもっているものがあります。

オーストラリアの川に住むセラトダスやアフリカにいるプロトプテルスは普段は、えらで呼吸しますが乾期になって水がなくなると泥に穴を掘ってその中に入り、空気を吸います。

このとき、空気は浮きぶくろに入りますが、ほかの魚と違って、この魚の浮きぶくろは肺のようなはたらきをするのです。

それで、これらの魚を肺魚と呼びます。

このような浮きぶくろが、だんだんと発達していって高等な動物の肺になったのだと思われます。



魚のえら

魚たちは泳ぎながら、たえず口とえらぶたを動かして呼吸をしています。
魚が選ぶたを広げると、水は口に入り、えらぶたを閉じると水は口から、えらぶたの隙間を通って外に流れでます。

このとき食物だけは、口から食道に入るようなしくみになっています。
えらぶたを切り離すと、赤い色をしたすだれのようなえらが見えます。

えらが赤いのは、細い血管がたくさんあるからで、ここで水の中の酸素が血液に入り、血液中の二酸化炭素は水中に溶けこみます。

魚の中でも、サメやエイの仲間は、えらぶたがありませんが、えらの外側の皮膚に裂け目のような穴があって体の両側にならんでいます。

ヤツメウナギは、ウナギに似た体つきをしていて目のうしろに七対のえら穴があります。

ちょっと見ると、このえら穴が目のように見えるのでヤツメウナギと呼ばれるのです。

エビ・カニ・イカ・ハマグリなどのえら

エビやカニも、えらで呼吸をしています。
胸のからをはぐと、その下にえらのついているのが見えます。

また、イカやタコでは、外とう膜という厚い筋肉のふくろの内側に、えらがあります。

ハマグリやアサリなどは、水に入れておくと貝のはし(うしろ側)から、細い2本の管を出しますが、1本の管からは、水を吸いこんでえらに送り、もう1本の管からは、いらなくなった水を捨てるようになっています。

この水を吸いこむほうの管を入水管、水を吐き出すほうの管を出水管と言います。




動物の排出器のしくみとは?無脊椎動物の排出器とは?

排出器のしくみ

養分が酸素といっしょになって体の中で使われると体の中には、いらなくなったものができてくるので、これを取り除く必要があります。

体の中でいらなくなったものを体の外に運びだすことを排出作用と言い、そのために必要な器官を排出器と言います。

消化器が動物によっていろいろ違ったように排出器もまた、さまざまです。


汗腺

汗腺は、皮膚の中にある細い管からできていて出口は皮膚の表面に開いています。

そして、汗腺のいちばん奥は、うねって糸まりのような小さい球になっています。

この球を、細いが血管(毛細血管)が取り囲んでいます。

この汗腺によって、血液中のいらなくなったものの一部は水分といっしょに、汗となって皮膚の表面に出るのです。

汗腺から水蒸気としてでる水分は体温を調節するための、大切なはたらきをしています。

カエルや魚をはじめ、下等な動物たちには、ふつう汗腺がなく、皮膚からいろいろなものを出しています。

これは、皮膚を潤したりする役目を持っていますが、その中には、体の中でいらなくなったものも、ふくまれています。

糞(大便)の排出

胃や腸の中で消化液のはたらきによって消化された食物は腸を通るあいだに、養分だけが、壁から吸いとられます。

こなれなかったものや、吸収されなかった残りかすは、大腸へ送られ、ここで、その中の水分が吸いとられ、だんだん硬くなります。

そして、糞(大便)として外に出されます。

鳥たちは、太くて短い大腸をもっており、糞は大腸の中に長くとどまらないで、外に出されます。
空を飛ぶのに、たいへん都合がよいわけです。

二酸化炭素の排出

養分が体の中で使われると、二酸化炭素ができます。

この二酸化炭素は、血液に溶けこんで肺に運ばれ呼吸作用で外へ排出されます。

尿(小便)の排出

体の中でいらなくなったものの大部分は血液により、腎臓に運ばれます。

腎臓はの中からいらなくなったものや多すぎるものを尿(小便)としてこしとるところです。

こしとられたものは、腎臓から出ている管を通って膀胱に入ります。

そして、そこにたまった尿は、膀胱のまわりにある筋肉を緩めると外に出るようになっています。

獣たちには、ふつう、膀胱がありますが、鳥には膀胱がなく腎臓から出ている管を通ると、総排出室というところから糞といっしょに排出されます。

は虫類では、トカゲとカメにだけ膀胱があります。



無脊椎動物の排出器

無脊椎動物も、高等な動物と同じように食物のうち消化・吸収されなかった残りかすは肛門を通じて体外に出しますしまた、からだの中で養分が使われたためにできた二酸化炭素はえらや気管などの呼吸器を通じて、体外に出します。

しかし、無脊椎動物は、ふつう、腎臓のような尿をこしとるための高等な排出器はもっておりません。

それでも、無脊椎動物の多くは、腎臓にかわる特殊な排出作用を営む特別な器官をもっています。

無脊椎動物の排出器のおもなものは、つぎの通りです。

マルピーギ管

こん虫類や、クモ類・多足類などの節足動物に見られる排出器です。

ふつう小腸の前方に細長い管のようなものが数本から数十本広がっていて、それを通じて体の細胞から体内のいらなくなったものをこしとり腸を通して肛門から体外に出します。

じん管

ミミズなどの環形動物がもっている排出器です。
これは、各体節にある曲がった管で体節器官とも言います。

じん管の入り口はじん口と言い、体節内に開いていて、そこから体内のいらないものを吸いとって体外に出します。

原じん管

環形動物よりもっと下等な動物に見られる排出器で1個または数個の細胞からできています。

細長い管の先が糸のようにわかれ、管の中には、いらないものを吐き出すためのせん毛の束があります。

このせん毛の束が、ろうそくの炎に似ているので、この細胞を炎細胞と言います。

収縮胞

アメーバやゾウリムシなどの原生動物がもっている特別な排出器(細胞器官の1つ)で伸びたり縮んだりすることによって体内(細胞内)のいらないものを外に出します。




肉食動物と草食動物の消化器のしくみとは? わかりやすく解説!

消化器

人間や獣の消化器は、食道・胃・腸に区別することができます。


胃や腸のはたらき

胃の壁からは、胃液が出て、おもに食物中のたんぱく質を水に溶けるものにかえるはたらきをします。

食物が胃液とよく混ざって、どろどろになると腸に送られます。
胃に続いた腸の部分は小腸といってわりあい細くて長い管になっています。
小腸に続いて、太くて短い大腸があります。

また、すい臓からはすい液が肝臓からは胆汁が、それぞれ小腸の中に注がれます。

胆汁は、肝臓から出て、胆のうというふくろにためられ、それから小腸に出るのです。

これらの消化液のはたらきで、食物はもっとよく消化され、でんぷん・脂肪・たんぱく質は、それぞれ、水によく溶ける物質となります。

そして、小腸の壁にあるじゅう毛という小さな突起から吸いとられ血液にまじります。

養分を吸いとられた食物の残りは、大腸に送られます。
大腸では、水分が吸いとられます。

肉食動物と草食動物の消化器の比較

肉食動物と草食動物をくらべてみると、草食動物の消化器は、ふつう、肉食動物のものよりも、こみいったしくみになっています。

これは、草食動物が食べる草や木の葉などは繊維が多くて、なかなか消化されないからです。

そのため、草食動物の腸は肉食動物のものよりも細長くて、もう腸もよく発達しています。

その腸の長さを体長にくらべてみると私たち人間の腸の長さは身長の5倍ほどですがウシでは体長の22倍、ヒツジでは34倍ぐらいもあり、ウマでは10倍、ブタでは16倍もあります。

しかし、肉食動物のライオンでは3倍、ネコでは4、5倍、イヌでは5倍ほどで、草食動物にくらべて、ずっと短くなっています。

反すう動物の胃

ウシやヒツジなどの草食動物では、胃が数室にわかれていて、いちど胃の中に入った食物を、また口の中へもどしてかみ直し、それから別の胃に入ります。

こういう消化のしかたをする動物を、反すう動物と呼んでいます。

よくヒツジやウシが食物をとっているときでなくても口をもぐもぐさせているのは、このかみ直しをしているのです。

草やわらなどのようなものは、消化されにくいし、また栄養分が少なく、たくさん食べないと、必要なだけの栄養がとれないのです。

そのため、反すう動物の胃は、特別なつくりになっているのです。

ウシの胃

ウシの胃は、4つにわかれています。第一の胃をりゅう胃といって4つの胃のうちでいちばん大きく、内側の表面には、こぶのようなものが、たくさん突き出ています。

歯で大きくかみ砕かれた食物は、ここでほどよく潤され微生物によって消化されやすくなってから第二の胃、すなわちほう巣胃に入ります。

ほう巣というにはハチの巣という意味ですが、ほう巣胃の内側には六角形のしわがあって文字通り、ハチの巣のようになっています。

ここに入った食物は、ふたたび口にもどされて、こんどは3番目の重弁胃に入ります。ここには、たくさんのしわがあります。

そして食物は、さらに4番目のしゅう胃に入ります。
このしゅう胃は、ほかの獣の胃のようになっていて胃液を出して食物を消化し、腸におくります。

なにしろ、草などのような食物は、たいへん消化されにくいものですから、4つの胃でも、まだ消化がよくおこなわれません。

それで、たいへん長い腸を通るあいだに、さらに消化され、養分が吸収されるようになっています。

また、ウシやヒツジのもう腸には、特別なバクテリアがいて、ふつうでは分解されにくい繊維質を分解しており、消化を助けています。

ラクダの胃

アジアやアフリカの砂漠にいるラクダも、ウシのような反すう動物です。
その胃は、3つの部分からできています。

そして、第一の胃と第二の胃とには20~30個の小さいふくろがついています。このふくろを貯水のうと言います。

まえには、このふくろに水をたくわえると言われていましたが、はたして水をためるふくろかどうかはわかりません。

恐らくラクダは、いく日も水を飲まないでもいられる性質があるので水をためるためのふくろだと考えられていたのでしょう。



鳥の消化器

鳥には、歯がなくて食物を丸のみにします。
そして、口に続く長い食道の途中に、えさを一時たくわえるふくろがあります。

このふくろを、そのうと言います。

そのうの中でやわらかにされた食物は、少しずつ下のほうに送られ、前胃に入ります。

前胃は、私たちの胃と同じように内側の壁から胃液を出して食物とよく混ぜ合わせるはたらきをします。

つぎに食物は、砂のうという胃に入ります。
砂のうは、硬い筋肉でできた大きなふくろです。
その内側には多くのしわがあり、中には、砂粒がたくさん入っています。

食物は、この中で砂とすりあわされて、細かくされます。
ほかの動物が、口にある歯でするしごとを鳥はこの砂のうでおこなっているのです。

そして、ここではじめて消化され、細長い小腸を通り太くて短い大腸にうつされながら、消化・吸収されるのです。

養分の使われかた

胃で消化され、小腸の壁から吸いとられた食物中の養分は血液中に入って、体の各部分に運ばれます。

こうして運ばれた養分の一部は、そのままたくわえられ、また、一部分は呼吸によって運ばれてきた酸素とむすびついて動物が活動するのに必要な力(エネルギー)を生みだしています。

このエネルギーによって動物はいろいろな運動をすることができ、また熱も出します。

人や獣・鳥の体温が、まわりの気温よりも高く、いつも一定に保たれているのはこれらの養分を使って熱を出し、そのうえ熱を体から、逃がさないようなしくみをもっているからです。

動物の中には、光や電気を出すものがいますが、これも、養分が酸素とむすびついてできるエネルギーによるのです。

動物の体が、だんだん成長し、大きくなっていくのは食物からとった養分が、血となり肉となっていくからです。




動物の歯のしくみとは?は虫類・鳥・昆虫の歯、口とは?

は虫類の歯

ヘビ・トカゲなどのは虫類は、カメ以外は、みな歯をもっています。

この歯は、なんども抜けかわることができ門歯・犬歯などの区別がありません。

は虫類の歯は、いちどつかまえた獲物を口から抜け出さないようにするためのもので、かみ砕くのには役立ちません。

そのため、歯は、みな、口の奥のほうに向かっています。


カエル・魚の口

カエルや魚の口にある歯は、獲物を捕まえるためのもので、かむための歯ではありません。

カエルでは、口は大きく、広く横に裂け、ごく細かい歯があって、その先は内側にむいています。

しかし、ヒキガエルでは歯がありません。
また、カエルの舌は大きくて、その前はしが下あごについています。

えさを捕まえるときは、そのうしろはしがひっくり返って、口の外に飛び出すようになっています。

テッポウウオの口

フィリピン・インドネシア・インド・オーストラリアの川や川口に住むテッポウウオは水の中から空中にいる昆虫やクモを見つけると口先を水面に近づけて、口から水を吹き出し、それを落として食べます。

これは、口に水をふくみ、先が紙のようになった舌を筒のようにまいて、えらぶたを閉め、舌を急に上げるので、水が矢のように飛び出すのです。

百発百中、ねらいたがわずに落とすということです。

鳥のくちばし

鳥には歯がなく、くちばしで食物をついばんで飲み込みます。

くちばしの形は、鳥によっていろいろです。

ニワトリ・ハト・スズメなどでは、くちばしが太くて短く、地面に落ちている穀物を1つずつついばんだり、硬いものを突き砕くのに、便利なようになっています。

サギ・ツルなどは、頭を水中に入れずに水中の動物を捕えて食べるので、くちばしが長く伸びています。

カモ・アヒル・ペリカンなどは頭を水中に入れて泳ぎながら魚や水中の虫を捕えたり、水底の食物を泥といっしょに口に入れて食べます。

それで、くちばしは平たく、ふちに刻みがあって、いらないものは水といっしょに、その刻みのあいだから流し出すようになっています。

ワシ・タカ・フクロウ・トビなどは、生きた動物を捕えて肉を引き裂いて食べるので、くちばしがとくに鋭く先が下のほうに曲がっていて、肉を引き裂くのに、たいへん都合よくできています。



昆虫の口

昆虫の仲間では、口の形やつくりは食物の種類によって、さまざまです。

かむ口

草や木の葉、茎などをかじったり、ほかの虫を食べたりしている昆虫たちは、ものをかみ砕くのに都合のよいように丈夫な口をもっています。

バッタ・トンボ・ゴキブリ・甲虫類の多くは、このような口をもっています。

吸うロ

チョウやガは、ぜんまいのようにまいた、管状の口をもっています。
花の蜜を吸うときは、この管を伸ばして花の奥に差し込みます。

チョウやガの成虫は、このように液体を吸うのに都合のよい口をしていますが、幼虫(毛虫)の時代には、ものをかみ砕くのにてきした口をもっています。

さす口

カの口は上下のくちびるが針のように細長く合わさって管になったもので、その中に、きりのような大あごと小あごと舌があります。

このような口を、人や獣の皮膚の毛穴に差し込み、だ液をだして血が固まらないようにしてから、血を吸います。

セミ・ナンキンムシも、やはり、さして吸うのに適した口をもっています。

なめる口

ハチは、花の蜜をなめたり、吸ったりしています。

ハチの口は、小あごと下くちびるとが、たいへん細長くなっていて下くちびるの先に舌があり、これが管に似た形をしています。

ハエも、なめるのに適した口をもっています。




動物の歯のしくみとは?肉食・草食動物の歯の違いとは?

舌とつばのはたらき

たいていの動物は、口から食物を取り入れます。

人や獣では、口の中に、舌と歯があります。
また、ほおの内側や舌の下からは、つばが出るようになっています。

つばを出すところは、だ液腺と言いますがこれには、耳下腺・顎下腺・舌下腺の3つがあり左右に1つずつ、ついています。

口の中に取り入れられた食物は、まず歯でかみ砕かれます。
このとき、舌は、食物を歯がかみ砕きやすいように、まんべんなく分配します。

また、食物をつばと混ぜ合わせ、飲み込みやすいようにもするのです。

いっぽう、つばは食物に湿り気をあたえて飲み込みやすくするばかりでなく、食物中にふくまれているでんぷんを、水に溶ける麦芽糖にかえるはたらきもするのです。


歯のいろいろ

動物たちが食物を食べるとき、かたまりのままでは飲み込めないことがあります。

また、そのままでは消化しにくいので食物を食べるときは、まず、歯で細かく食物をかみ砕かなければなりません。

獣では、歯の形や数は種類によって、それぞれ違いますが門歯(前歯)・犬歯(糸きり歯)・臼歯(奥歯)の3種類にわけることができます。
臼歯はさらに、小臼歯と大臼歯にわけられます。

これらの歯の形やならびかたは肉食動物や、草食動物などによって違うので歯を見れば、その動物が、どんな食物をよく食べるかがわかります。

草食動物の歯

ウシの歯を例にして、草食動物の歯を説明しましょう。

ウシは、たくさんの草を、いちどに舌でまるめて口の中に入れこれを歯でかみ切って食べます。

ウシは、門歯を下あごだけにもち、この門歯とふれ合う上あごの部分は肉質で歯がなく硬くて平たくなっています。

この上あごが、ちょうど、まな板の役目をし下あごの門歯が、包丁のはたらきをして草をかみ切るのに都合よくできています。

犬歯も下あごにだけしかありません。

また、臼歯は、よく発達しています。
臼歯のかみ合わせる面は広くて平たく石うすのようなしわがあり草などをすりつぶすのに都合よくなっています。



肉食動物の歯

ネコをはじめ、 ライオン・トラ・オオカミなど肉食の動物は、ほかの動物を捕えてかみ殺し、肉を引き裂いて食べています。

このために、とくに犬歯がよく発達しています。
犬歯は牙とも言い、きりのように鋭く、動物をかみ殺すのに使われます。

臼歯、表面が山形をしていて、するどくとがり上下の歯がかみ合うときには、はさみのようなはたらきをします。

また、門歯は小さくて肉をかむのではなく肉を骨から引き離すはたらきをします。

クジラの歯とひげ

クジラの口は、食物を食べるためだけのもので魚の口が、呼吸のために水を吸うことを兼ねているのと違っています。

クジラは、大きくわけると、歯クジラ類とひげクジラ類の2つになります。

歯クジラ類には、マッコウクジラ・シャチ・イルカなどがありますが、みな歯をもっています。
この葉は、えさをひっかけてとるためのもので、かみ砕くのには、ほとんど役に立ちません。

ひげクジラ類にはナガスクジラ・シロナガスクジラ・イワシクジラなどがありますが歯がないかわりに、上あごから、ひげが口の中に垂れ下がっています。
このひげは、えさを取るための道具です。

大きな口を開けて、エビやアキアミなどを海水といっしょに飲み込んでから口を少し閉じ舌を使って海水だけをひげのあいだから外に流して食物をこしとるしくみになっているのです。




動物の食べ物とは?食べ物の取り入れかたとは?

動物の食べ物

生物が、食物を食べたり、養分をとったりして自分の体をつくりあげたり、生活したりすることを栄養と言います。

動物は、でんぷん・脂肪・たんぱく質・ビタミン・塩類などの体をつくるのに欠くことのできない栄養分を自分自身でつくりあげることができません。


植物だけが、このような栄養分を自分でつくりあげることができるのです。

ですから、動物は植物がつくった栄養分を食物として取り入れ自分の体をつくっていくのです。

動物を食物の種類でわけてみると、下の表のようになり

動物性の食物だけを食べるものを肉食動物、植物性の食物だけを食べるものを草食動物、両方を食べるものを雑食動物と呼びます。

このように、動物の食物となるものは植物と動物ですが肉食動物の食物となる動物は、多くの場合草食動物でありもとはと言えば、植物のつくったでんぷんや脂肪・たんぱく質が栄養分となっているのです。

つまり、動物は植物なしには生きていけないのです。

食べ物の取り入れかた

動物がとった食物は、そのままでは体の肉となり血となるわけではありません。

食物中の栄養分が、たやすく血液の中に溶けこんで全身に運ばれるように、食物の形をかえなければなりません。

このはたらきを、消化作用と言います。

動物のうちでも、もっとも下等な原生動物の仲間(ゾウリムシなど)には水に溶けている養分を体の表面から、取り入れているものもいます。

しかし高等な動物では、食物をこなすために込み入った消化器官があります。

そしてそのはたらきによって、食物は消化され体の中に吸収されて、自分の体に、都合のよいように使われます。




筋肉とは? 筋肉と骨・甲の組み合わせによる運動とは?

筋肉

筋肉は、細長い筋原線維が、たくさん集まってできています。
筋肉の中には、養分を運ぶ血管や、刺激を伝える神経が、たくさん走っています。

筋肉は、神経から刺激が伝わってくると縮みますが、刺激がなくなると、またもとにかえる性質があります。

筋肉を顕微鏡で調べてみると細かい横じまのある横紋筋と、しまのない平滑筋との2種類があります。

横紋筋は、脊椎動物の骨やエビ・昆虫の甲などについていて手足の運動や頭の回転、背中を曲げる運動などをします。

平滑筋は、脊椎動物では、胃や腸の壁をつくっています。
これらの筋肉は自分の思う通りに動かすことができません。

しかし、カタツムリやミミズ・ヒルがはったり、ウニがとげを動かす運動は
しまのない平滑筋によっておこなわれます。

横紋筋のほうが、平滑筋より、ずっと早く縮むことができます。


筋肉と骨・甲の組み合わせによる運動

獣・鳥・魚など、背骨のある動物では体の中に互いに動けるように組み合わさってできた骨があります。

この骨が組み合わさっているところには、やわらかい骨(軟骨)がかぶさっていてその外側は、丈夫なふくろで包まれています。

このふくろの中には、骨が滑らかに動くようにする液が入っています。
このしくみの部分を関節と言っています。

昆虫やエビなどの甲も動くようにいくつかの部分から成り立っています。

筋肉のはしは、これらの骨組みや甲にくっついているので筋肉が神経から刺激を受けて縮むと、それにつながっている骨と甲が引っ張られてつなぎ合わさったところでうまく曲がります。

筋肉の伸び縮みだけでする運動

ミミズなどは、体がやわらかく骨がありません。
けれども、体の中に縦に走っている筋肉と横の方向に走っている筋肉とがあります。

縦の筋肉が縮むと、体は太く短くなり、横の筋肉が縮むと体は細長くなります。
こお両方の筋肉が互いに伸びたり縮んだりするとミミズのはう運動になります。




動物の骨ぐみとは?外骨格・内骨格とは? わかりやすく解説!

動物の骨ぐみ

私たちの目にふれる動物は、たいてい、体の中に骨をもっていたり体に硬いからをかぶったりして、体を支えています。

これから、このような動物の骨ぐみ(骨格)について調べていきましょう。


外骨格

私たちがよく見かける昆虫や、ウニ・エビ・カニ・貝などからわかるように背骨のない動物(無脊椎動物)は、たいてい体の表面にキチン質や石灰質でできた、鎧のような丈夫な甲(から)をかぶっています。

この甲は、外側から体を支えるはたらきをしているので、外骨格と呼ばれます。

内骨格

獣や鳥・カエル・魚などのように、背骨をもった動物(脊椎動物)の体は背骨のほかにいろいろな骨のつながりがあって全体として、しっかりした骨ぐみをつくっています。

この骨ぐみは、体を内側から支えているので内骨格と呼ばれます。

背骨のない動物でも、カイメン・サンゴ・ナマコなどの仲間には体の中に、小さな骨がたくさん散らばっています。

この骨は、骨片または骨針と呼ばれていますが、これも内骨格の一種です。

つぎに、いろいろな脊椎動物の骨ぐみをくらべながら、体のつくりを調べていきましょう。



脊椎動物の骨ぐみ

脊椎動物の骨ぐみをつくっている骨には硬骨とよばれる硬い骨と軟骨とよばれる軟らかい骨とがあります。

ふつうの脊椎動物では、骨ぐみのほとんどは、硬骨からできています。
それで、骨と言えば、ふつうは硬骨のことを指します。

しかし、サメやエイの仲間では、骨ぐみ全体が軟骨だけからできています。
それで、これらの魚は、軟骨魚類と呼ばれています。

背骨は、脊柱動物の体の中央を走っている骨で、たくさんの骨がつながってできています。
背骨の中には、脊髄や血管が通っているのです。

たいていの動物では、背骨の上部のほうに胸骨やろっ骨がはりだしていて肺や心臓などの、大切な体のしくみを守っています。

魚やヘビは、胸骨がないので、ろっ骨は腹側で、みな離れています。
それで、ヘビや深海魚などの魚は、自分の体にくらべて、ずっと大きなものを飲み込めるのです。

カエルの仲間は、しっかりした胸骨にくらべ、ろっ骨はあまり発達していません。

鳥や獣の仲間は、よく発達した胸骨をもっています。
とくに鳥では、胸骨の表面に竜骨突起というものが飛び出ていて、ここに翼を動かす筋肉が、しっかりついています。

背骨の上には、たくさんの骨がかみ合わさってできた頭骨がのっています。

頭骨は、脳・目・鼻などを守っています。
そして、後頭部には、背骨につながるために、か状突起、または後頭関突起というものがあります。

この突起の数は、動物の種類によって違います。
ヘビや鳥の仲間では1つ、獣やカエルの仲間では2つあります。

脊椎動物の骨ぐみのうち、もう1つ大切なものは、足をつくっている骨です。

魚では、足がないかわりに、背・胸・腹・尻・尾にひれをもっていますが、その骨ぐみは、皮膚などから、かわってできたものです。

獣・カエルなどの足は、ももの骨、すねの骨、足の甲の骨、指の骨などからできています。
鳥の足は、すねのように見えるところが、獣などり足の甲の部分にあたり、ももに見えるところが、すねの部分なのです。

そして、鳥では、ももの部分は、体の中に隠れています。

また、鳥は獣と違って、足が2本しかありませんが、これは、前足が2本とも、翼にかわってしまったからです。

ふつうのヘビでは足が見られませんが体の中にもと、うしろ足だった小さな骨のうずまっているのが、見られることがあります。




顕微鏡とプレパラートを使うときの注意点とは?

顕微鏡

生物の観察器具で、いちばん広く使われているのは顕微鏡です。

生物の学問は、顕微鏡のおかげで著しく進歩しました。
いまでは、生物の研究には、なくてはならないものです。

顕微鏡には、いろいろな種類がありますが、私たちがふつうに使っている顕微鏡は下から光をあてて上からのぞく生物顕微鏡です。

この顕微鏡のほか、限外顕微鏡・実体顕微鏡・偏光顕微鏡・位相差顕微鏡などがあり、また、30万倍にも拡大できる電子顕微鏡もあります。

生物顕微鏡は、レンズの組み合わせで、50~1500倍くらいまで倍率をいろいろとかえることができます。

私たちの勉強で使うのは、ふつう、600くらいまでで充分です。


顕微竸の使いかた

まず、どれほどの大きさに拡大して観察するかによって接眼レンズと対物レンズの倍率を決めなければなりません。

たとえば、50倍にするときは5倍の接眼レンズと10倍の対物レンズを使えば
5×10=50 で、50倍になります。

つぎに、上からのぞきながら反射鏡を動かして、いちばん明るくなるようにします。
観察するものは、プレパラートにして、ちょうどステージの穴の上にくるようにのせます。

こうして、ハンドルをまわして焦点があうようにすればよいのです。
明るすぎるときは、しぼりを動かして調節します。

顕微竸を使うときの注意

①レンズは大切なところですから、傷をつけたり手を触れたりしてはいけません。
使うまえと、使ったあとに、ガーゼでかるくふくようにします。

②観察するとき、はじめは、なるべく低い倍率の対物レンズを使い必要なところだけ、高い倍率の対物レンズにとりかえて観察します。

③高い倍率で観察するときは、焦点をあわせるのにまず、対物レンズがプレパラートにすれすれになるまでさげておき上からのぞきながら、静かに鏡筒を上げて、焦点を合わせるようにします。

いきなり、焦点を合わせようとすると、レンズをプレパラートにぶつけてしまいます。

④しぼりは、いちばん見やすい明るさにします。
明るさがちょうどよくないと、見えるはずのものでも、見えないことがあります。

⑤顕微鏡をのぞくときは目を疲れさせないように気をつけます。
それには、目の焦点を、遠くを見るときと同じようにしておき両眼を開けたままのぞくようにしておきます。

こうすると、左の目でのぞきながら右の目で写生ができるので便利です。



プレパラート

ふつうの顕微鏡は、反射鏡から反射された光が調べようとするものを、透き通してきたところを見るのです。
ですから、観察するものは、光を通しやすいように、なるべくうすくしなければなりません。

切片

タマネギの表皮やムラサキツユクサのおしべの毛などのように、うすいものや細かいものは、そのまま見ることができます。

しかし、厚いものはうすく切ります。これを切片と言います。

切片の厚さは、種類にもよりますが、だいたい20ミクロン(50分の1ミリ)以下ならよく見えます。

切片をつくるには、そのための器械もありますが、手でつくることもできます。
手でつくるには、観察しようとするものをニワトコやヤマブキの髄を干してつくったピスにはさみ、かみそりの刃などでピスといっしょに、できるだけうすく切ります。

プレパラート

切りとった切片は、スライドグラスの上にのせ水を1滴たらして、その上からカバーグラスをかぶせます。

このとき、スライドグラスとカバーグラスのあいだに空気の泡が入ると顕微鏡でのぞいたときに、何かほかのものと間違えやすいのです。

こうしてできたものをプレパラートと言いますが、これは長く保存することができないので、一時プレパラートとも言います。

永久プレパラート

長く保存できるようにつくったものを永久プレパラートと言います。

これは、観察しようとするものを薬品で殺して染色剤で染め、くさらないようにして、カバーグラスをバルサムでとめてあります。

ふつう使われている染色剤には酢酸カーミン(赤)・メチレンブルー(青)・ヨウ素液(紫)などがあります。




動物の組織とは?植物の組織とは?器官と器官系とは?

動物の組織

上皮組織

体の外表面や、体こう・消化管・血管などの内表面をおおっている組織で単層上皮と多層上皮とにわけられます。

また、表面にクチクラをもつものほ乳類の気管や卵管の上皮のように、せん毛をもつものなどもあります。

特別なはたらきをする感覚上皮では、感覚細胞という細胞の集まりがあって外からの刺激を受け入れ、末梢神経を通じて中枢神経に伝えます。

分泌機能をおこなうようになった腺には、汗腺やだ腋腺のように管を通して分泌物を出す外分泌腺と甲状腺や副じんなどのように管をもたないで腺に接する血液やリンパ内に分泌物を送り出す内分泌腺とがあります。


結合組織

ほかの組織または器官のあいだを満たして、それらを結合し、あるいはそれらを支える組織です。

たくさんの基本細胞と、そのあいだをつめる細胞間物質からなり、つぎのようにわけられます。

こう質性結合組織

細胞間物質がにかわ質からなり、どの部分ち同じようなつくりになっていますが線維をふくんでいるものは、線維性結合組織と言います。

線維性結合組織で組織の細胞が脂肪の粒をふくむものは脂肪組織、色素をふくむものは色素組織と言います。

軟骨組織

もとになっている細胞は軟骨組織で、細胞間物質は弾力性のある軟骨質でできています。

骨組織

もとになっている細胞は骨細胞質でできています。

骨質はカルシウムをふくんでいますから軟骨ほど弾力性はありませんが硬くて体を支えるのに適しています。

なお、これらの組織のほか、血液も1種の結合組織と考えられています。

筋組織

筋細胞は、細長くて筋線維とも言います。
筋線維内の原形質は収縮性と弾力性がある筋原線維からなっており、おもにアクトミオシンというたんぱく質からできています。

筋組織は、横じまの模様がある横紋筋と滑らかな平滑筋にわけられます。
横紋筋は、自分の思い通りに動かせる随意筋で、おもに骨格筋となってします。
平滑筋は、自分の思い通りには動かせない不随筋で、おもに内臓筋となっています。

ただし、心臓をつくっている心筋は例外で横紋筋で不随意筋です。

神経組織

神経細胞は、刺激を感じて、これをほかの細胞に伝えるはたらきをもち、そのために突起があります。

長い突起を神経突起(神経線維)と言い、そのほかのものを樹状突起と言います。

神経突起は、基部と末端部とをのぞく大部分は、髄鞘と呼ばれるさやでおおわれ、その外面はさらに神経しょうと呼ばれるうすい膜でつつまれています。

ただ、脊椎動物の自律神経の一部は、髄鞘がありません。

この神経突起は、たくさん集まって束となり、この束は結合組織によってむすびつけられて、神経系を形づくっています。

神経細胞は、はたらきのうえで神経の単位となっているため神経単位(ニューロン)と呼ばれることがあります。



植物の組織

分裂組織

さかんに分裂を続けている細胞の集まりで、根・茎の生長点や形成層とよばれる特別な部分に見られます。

分裂組織の細胞はまだ分化していないので形はどれも同じで原形質にとみ、細胞のあいだに隙間は見られません。

永久組織

分裂組織から生じたもので、細胞は分裂して増えるはたらきを失っています。
植物の体の大部分をしめ、つぎの組織系をつくっています。

表皮系 表皮を包んでいて、ふつう、一層の細胞からできています。
表皮細胞の形は、植物の種類やその部分によって異なり根毛や、気孔をつくっている孔辺細胞のように特別の形をしたものもあります。

通道組織系

道管・仮道管・師管など、管状の細胞が主となっていて、維管束とも言われています。
道管と仮道管は、根から吸収された水分や養分がのぼっていく通路、師管は葉でつくられた有機養分の通路です。

基本組織系

植物の体をつくる永久組織のうちで、表皮系・通道組織系以外の組織です。

基本組織系にはいろいろありますが、もっともふつうのものは柔組織です。
ほかに茎や根の皮層・髄・放射組織、葉のさく状組織や海綿状組織などもあります。

その他

細胞膜の一部が厚くなった厚角組織、細胞膜全部が厚くなった厚膜組織、両はしがとがった細長い厚膜線維があり、これらをあわせて機械組織と言います。

器官と器官系

動物の器官にはいろいろありますが、同じようなはたらきをする器官が集まり、お互いに助け合うようにまとまったものを器官系と言います。

たとえば、口・食道・胃・腸などは、すべて消化に関係して、消化器官系をつくっています。

同じように、循環器官系・呼吸器官系・排出器官系・運動器官系・感覚器官系・生殖器官系などがあります。

植物の器官は、動物の器官にくらべるとずっとかんたんで栄養器官として根・茎・葉があり、生殖器官系として花があります。




単細胞生物と多細胞生物とは?群体とは? わかりやすく解説!

単細胞生物

単細胞生物では、すべてのはたらきが1個の細胞によって営まれています。

そのために、たとえばアメーバやゾウリムシには、食物を取り入れて消化する食胞や細胞内でいらなくなったものを排出する収縮胞などがあります。

また、ゾウリムシにはせん毛が、ミドリムシにはべん毛があって、運動に役立っています。
ミドリムシには、光を感じる眼点もあります。

食胞・収縮胞・せん毛・べん毛・眼点などのようなものを細胞器官と言いますが複雑なつくりをもつ多細胞生物の器官とは区別しています。


群体

単細胞生物は、細胞分裂によって増えますが、分裂によって生じたたくさんの個体が、はなれないで群体(細胞群体)をつくって生活するものがあります。

たとえば、べん毛をもつ単細胞のゴニウムやパンドリナは1個の個体が4回分裂して16個の個体となり、そのままはなれないで群体をつくっています。

群体をつくる個体のあいだには、栄養に関係する個体と生殖に関係する個体というように、そのはたらきに分化がみられる、クダクラゲのようなものもあります。

多細胞生物

多細胞生物は、細胞分裂によって生じたたくさんの細胞からできています。

アオミドロやコンブなどは、同じ形の細胞でできているだけですが体のつくりが複雑な生物では、体の部分によって、細胞の形やはたらきが違っています。

形もはたらきも同じ細胞が集まっているのが組織で組織がいくつか集まって1つのまとまったはたらきをする、器官をつくりあげています。

生物の体は、複雑になればなるほど、組織や器官が複雑にむすびついていますし動物と植物とでは組織や器官のつくりもはたらきも違っています。




細胞分裂とは? 体細胞分裂・減数分裂・無糸分裂とは?

細胞分裂

生物の体は、これをつくる1つ1つの細胞が大きくなるばかりでなく、その数も増えて成長します。
細胞の数が増えるのは、さきにあったものが2つにわかれるからでこのことを細胞分裂と言います。

細胞が分裂するには、まず、核が2つにわかれます。これを核分裂と言います。

それから細胞質がわかれます。これは細胞質分裂と言います。
この場合、もとの細胞を母細胞、分裂してできた2個の細胞を嬢細胞と言います。

多くの生物では、核分裂は、おもに有糸分裂(関節分裂)というかたちでおこなわれますが、そのほかに、特別なものとして無糸分裂(直接分裂)があります。

なお、有糸分裂には、体細胞分裂と減数分裂とがあり、いずれの場合も、複雑な道筋をたどります。


体細胞分裂

体の細胞が増えるときにおこなわれる細胞分裂で動物では肺の組織や成長の終わった成体の骨ずいや皮膚などで植物では、根・茎の生長点や形成層などでさかんにおこなわれています。

分裂がはじまるまえの細胞は、核がとくに大きく、核の中には染色糸がみられます。このような状態の核を静止核、または休止核と言います。

体細胞分裂の道すじは、ふつうつぎの4つの時期にわけることができます。

①前期

染色糸は、ある決まった数の染色体となります。
そして、それぞれの染色体は縦に裂けて、やがて、核膜や仁は見えなくなります。

この染色体は、有糸分裂のときにあらわれるものでその数と形とは生物の種類によって決まっています。

②中期

染色体は、細胞の赤道面(細胞にも地球のように極とか赤道とか呼ばれる部分がある)に、ほぼ放射状にならびます。

このとき、両極と赤道面とのあいだに、ぼうすい体があらわれます。
ぼうすい体は、ぼうすい糸と呼ばれる糸のようなもので、できています。



③後期

縦に裂けていた染色体は、2つにわかれてそれぞれの極に移動します。
したがって、極に集まる染色体の数は、最初の数と同じになります。

④終期

ふたたび核膜や仁があらわれ染色体が染色糸になり、ここに2個の嬢核ができます。

そのころ、細胞の赤道面のあたりに細胞のしきりがしだいにあらわれて、細胞質分裂がはじまります。

やがて、細胞質が2つにわかれ、完全な2個の嬢細胞がつくられます。

減数分裂

卵や花粉・精子など、生殖と関係のある細胞が増えるときに見られる細胞分裂です。
嬢細胞の染色体の数が、母細胞の染色体の数の半分に減ることから、減数分裂と呼ばれます。

無糸分裂

無糸分裂は、ハツカネズミのけん細胞、ヒトの軟骨細胞、ムラサキツユクサの茎の節間細胞などに見られます。
そのほか、古くなった細胞や、病気になった細胞に起こると言われています。

無糸分裂の場合、有糸分裂に見られるような、ぼうすい体や染色体があらわれません。
核がくびれて、引きちぎられるようにして2つにわかれるのです。

そして、できた2つの核の中身は同じではなく、大きさも違うことがあります。




細胞のつくりとは?細胞の形と大きさとは? わかりやすく解説!

細胞

生物には、体が1つの細胞からなる単細胞生物とたくさんの細胞からなる多細胞生物とがあります。

しかし、多細胞生物でも、受精卵の時代にはただ1つの細胞ですから細胞が生物の体のもっとも大事な生活単位となっています。

細胞は生命をもっていて成長や生殖をして子孫を増やすこともできます。
多細胞生物の体は、このような細胞が集まって組織をつくり違った組織が集まって器官をつくり、その器官のはたらきによって生命現象が営まれています。

1665年、イギリスのフックはコルクの切片を顕微鏡で見てハチの巣のような小さい部屋からできていることを発見し、これを細胞と名づけました。

フックが見たものは、中身のなくなった死んだ細胞膜でしたがその後、細胞膜に包まれている中身のほうが重要であることがわかり細胞の意味も今日のようにかわりました。


細胞の形と大きさ

細胞の形は、卵や花粉のように、1つの細胞がはなれているときは球状であることが多く若い細胞がぎっしりつまっているときは、たいてい正多面体に近い形をしています。

しかし、細胞が成長すると、いろいろな形にかわっていきます。
細胞の大きさもいろいろです。

ふつうは顕微鏡でないと見られないくらいの大きさですが大きなものでは、ダチョウの卵のように直径が9センチもあるものもあり動物の神経細胞の神経突起のように、長さが1メートルぐらいのものもあります。

小さいほうでは、バクテリアに1ミクロン以下というものもあります。

原形質

細胞のつくりは、図の通りです。

細胞の中で生きているのは、原形質の部分だけで、これは核と細胞質にわけられます。

また、原形質のいちばん外側の部分は原形質の固まったうすい膜となっていて原形質膜と呼ばれます。

核は、ふつう球形または楕円体で、それぞれの細胞に1個ずつあります。
核を薬品である状態のままにし、塩基性の色素(カーミン・メチレソブルーなど)で染めて顕微鏡で見ると網のめのようなものが見えてきます。

これは染色糸と呼ばれます。

また、核の中には仁と呼ばれる小さな粒があります。
染色糸ち仁以外の部分は、透明な核液で満たされ、核膜によって細胞質と区切られています。

細胞質

卵の白身のようにどろどろとした半流動体のもので、その中にはいろいろな粒があります。

すなわち、動・植物いずれの細胞にもある短いひも状や棒状のミトコンドリア、それよりも小さいミクロゾーム、動物細胞にふくまれている中心体・ゴルジ体、植物細胞にふくまれている色素体などがあります。

色素体には、葉緑体・有色体・白色体の3種があります。
葉緑体は、緑色のクロロフィル(葉緑素)、だいだい色をした少量のカロチン、黄色のキサントフィル(葉黄素)をふくんでいて緑色をしており光合成に大切な役割りを果たしています。

有色体は、ヒマワリやそのほかの黄色い花、ミカン・トマト・カキなどの果実、二ンジンの根などの色のもとになるものでカロチン・キサントフィルそのほかのカロチノイド色素をふくんでいます。

白色体は、特別な色素をふくまないもので貯蔵でんぷんをつくるはたらきに関係しています。

なお、単細胞生物にみられる擬足・べん毛・食胞・収縮胞などの細胞器官は細胞質がとくにかわってできたものです。

原形質流動

ムラサキツユクサのおしべの毛やアメーバなどを顕微鏡で見ると原形質は流れるように動いており、これを原形質流動と言います。

アメーバや白血球は、この原形質流動によって体を移動させます。
しかし、原形質流動のしくみには、まだわからないところがあります。



後形質

細胞には原形質のほかに細胞膜・液胞などのように原形質によってつくりだされたもので生活作用を営んでいないものがあります。

これは後形質と呼ばれ、おもに植物細胞にみられます。

細胞膜は、高等植物では、おもにセルロースでできています。

植物の若い細胞は、原形質で満ちていますが成長するにつれて細胞質中に液胞ができ、これがしだいに大きくなります。

成長した細胞では、液胞が細胞の大部分をしめ原形質は細胞膜の内側にうすい層となっています。

液胞の中には細胞液があって、糖類・アミノ酸・有機酸・無機塩類などの養分が溶けており、また、しゅう酸カルシウムなどのような、いらない物質もふくまれています。

花びらや葉などの液胞には、しばしばアントシアンなどの色素がふくまれています。
この色素は、赤・紫・青などの花の色や、紅葉の色のもとになっています。

動物細胞では、細胞膜はなく、また液胞は少なくて、はっきりわかりません。

植物細胞の中には、でんぷんの粒、脂肪の粒、しゅう酸カルシウムの結晶などがふくまれています。

動物細胞の中には、油てき・グリコーゲンなどの粒がふくまれています。

異形質

中心体・生毛体・せん毛・べん毛・眼点・神経原線維・きん原線維などは原形質が変化してできたものです。

これらは、後形質に対して、異形質と呼ばれています。




ヘリコプターが飛ぶわけとは?垂直離着陸機と短距離離着陸機とは?

ヘリコプターの役目

飛行機は、いったん空中へ上がってしまえば、すばらしい速さで自由自在に飛び回ることができますが、離陸のときと着陸のときは地面を滑走しなければなりません。

とくにスピードの速い飛行機では、できるだけ空気抵抗を少なくするために翼が小さくなっています。
このような飛行機では、よほど長い距離を滑走しないと、飛び上がることができません。


そのため、ちかごろでは、滑走路の長さは2000メートルから3000メートルくらいがふつうになり、広い飛行場が必要になりました。

そこで、滑走なしで空中へ上がり、また下りるときも滑走なしですむものがいろいろ研究されています。
そのなかでもいちばん成功し、いろいろの役目に使われているのがヘリコプターです。

ヘリコプターは滑走なしで地面から垂直に上がり空中でとどまることもでき、垂直に地面に下りることもできます。
飛行機は、スピードを出すことで揚力をえているので空中に留まることはできません。

また、ヘリコプターは、空中でまえでもうしろでも横でも、自由自在に飛ぶことができます。
しかし、飛行機にくらべてスピードが遅く、遠くまで飛べない欠点もあります。

このような性質を利用して、ヘリコプターは、道のない不便なところまで人や荷物を運んだり、海上で遭難した人をつなでつりあげて助けたりビルの屋根の上から発着したり、いろいろなことに使われています。

現在、海難救助や郵便空輸によく使われているのは、小型のベル47G型やシコルスキーS55型です。

旅客や兵隊の輸送には、30人もの人を乗せることができる大型のバードルV107型やシコルスキーS61型が使われています。

ヘリコプターの飛ぶわけ

ヘリコプターは、飛行機の翼のかわりに大きなプロペラのような回転翼を、上向きにつけています。
エンジンによってこの回転翼をまおすと、この回転翼には、上向きの揚力が起こり、これでヘリコプターの重さを支えます。

回転翼に揚力が起こるのは、プロペラに推力が起こるのと、まったく同じわけです。
プロペラのうしろに立つと、強い風が吹いてくるのと同じようにヘリコプターの回転翼の下に立つと、強い風が吹き付けてきます。

ヘリコプターには、翼のかわりになる大きな回転翼のほかに尾部に小さな回転翼が横向きについているのがふつうです。

これを補助回転翼と言います。

エンジンで大きな回転翼をまわそうとするとその反動でヘリコプターの機体が逆にまわされてしまいます。
それをふせぐために、この小さい回転翼を使っているのです。

また、ヘリコプターには、大きな回転翼を胴体のまえとうしろにつけて反対の方向にまわしているものもあります。

このようなものでは、まえの回転翼とうしろの回転翼とが胴体をまわす反動を消し合うので、補助回転翼はいりません。

ヘリコプターは、飛行機と違って、まえ向きのプロペラもジェットエンジンもつけていません。
それでいて、まえにもうしろにも進むことができるのは、上向きの大きな回転翼をまえやうしろに少し傾けることができるからです。

たとえば、回転翼をまえに傾けると、回転翼にはたらく上向きの力が、少しまえに傾きます。
このまえ向きの力で前進することができるのです。

うしろに傾ければうしろに、横に傾ければ横に進みます。
ふつうは回転翼のつけ根を蝶番にして、自動的に翼の角度をかえられるようになっています。



垂直離着陸機と短距離離着陸機

垂直に離陸や着陸ができる飛行機を垂直離着陸機(VTOL・ブイトール)と言います。
ヘリコプターでも、滑走なしで離着陸でき、空中で止まることもできますが水平に飛ぶときの性能は、ふつうの飛行機には適いません。

スピードも、時速200キロくらいで、同じ距離を飛ぶのに、燃料をたくさん使ってしまうからです。

そこで、離着陸はヘリコプターのように滑走なしでおこない水平に飛ぶときは飛行機と同じように飛ぶものが開発されてきました。

このなかにはジェットエンジンを垂直につけ、その上向きの推力で離陸上昇し、ある高さまでいったらエンジンを水平にむけ、そのまえ向きの推力と翼の揚力で飛行機と同じように飛ばすものがあります。

また、世界ではじめて実用化された、イギリスのホーカーシドレー1ハリアーはジェッ卜噴流の向きをかえて垂直に離着陸できるようになっています。

そのほか、離着陸には、大きなプロペラをヘリコプターのようにまわし水平飛行のときは、プロペラをまえ向きにして飛ぶものもあります。

短距離離着陸機は、STOL(エストール)とも言いふつうの飛行機が離着陸するときの滑走距離より、ずっと短い距離で離着陸できるものを言います。

ホーカーシドレー1ハリアーは、VTOLであるとともにSTOLでもあります。
また、アメリカのグラマンOV-1モホークも、すぐれたSTOL機です。




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