ニッケルとコバルトの性質・用途とは? わかりやすく解説!

ニッケルの性質

ニッケルは銀白色の金属で、展性・延性があります。
また、強い磁性があり、左の表のような物理的性質をもっています。


二ッケルは鉄と違って常温では空気中にそうとうの湿り気があってもほとんど変化しません。

熱をくわえると紅色となり、赤熱すると灰緑色の酸化第一ニッケルが表面にできさらに熱すると四三酸化二ッケルができて、暗緑色になります。

また、赤熱して水蒸気をとおすと水蒸気を分解し、水素を発生して酸化第一ニッケルとなります。

常温では塩酸や硫酸にはあまり溶けませんがうすい硝酸にはすぐ溶けます。

また、濃硝酸につけると、鉄と同じように不動態となります。
二ッケルは、酸に溶けると緑色になります。

ニッケルめっき

電気分解による電着を利用して、二ッケルめっきをすることがてきます。
めっき液は、ふつう、硫酸ニッケルと塩化二ッケルの溶液に少量のフッ化ナトリウム・ホウ酸などをくわえてつくります。

そして、陽極に二ッケルを使って電気分解すると陰極につけた金属の表面に二ッケルが析出してつきます。

ニッケルの用途

純粋な二ッケルは二ッケルめっきに使われるほかるつぼなどの器具としても使われます。

また二ッケルは合金としての用途も多く銅・亜鉛・鉄などと、いろいろな合金をつくります。

そのおもなものには、特殊鋼・囗銅・洋銀などがありそのほか、つぎのようなものがあります。

ニクロム

クロム30パーセント以下をふくむ、ニッケルとクロムの合金です。
電気抵抗が大きく、熱や酸・塩基などにも強いので電熱線・抵抗線などとして使われます。

コンスタンタン

銅を55パーセントふくむ、銅とニッケルの合金で電気抵抗が大きく、温度によって体積や長さがあまりかわらないので銅と組みあわせて、温度をはかる器具として利用します。

このほか、二ッケルは、石油精製のときの水素添加に、触媒として使われます。


コバルトの性質

コバルトは、銀白色か灰白色のつやのある金属で、展性・延性があります。
また、強い磁性があり、上の表のような物理的性質をもっています。

コバルトは空気中に、長いあいだほうっておいても表面が少しさびるだけで、たいして変化しません。
粉状のものは、空気中で熱すると、酸化されます。

また、酸には水素を発生して溶けますが濃硝酸には、鉄やニッケルと同じように不動態をつくって溶けなくなります。

コバルトの用途

コバルトは、めっきに使われるほか、合金としてよく利用されています。
コバルトのおもな合金には、高速度鋼・KS磁石鋼・硬質合金などがあります。

硬質合金は、コバルトに、クロム・タングステンなどの金属をくわえたもので非常に硬くたとえば、硬質合金のうちのウディアはダイヤモンドのような硬さをしめします。

また、コバルトは陶磁器・エナメル・ガラスなどの着色剤として使われたりホウロウ鉄器のうわぐすりとして使われたりします。

この場合に使われるのは、ふつう酸化第二コバルトで青色系統の色調をしめします。



鉄の性質とは? 軟鋼と銑鉄とは? わかりやすく解説!

鉄の性質

鉄の性質は、ふくまれている不純物の種類と量によって、いろいろと違ってきます。
とくに、鉄にふくまれる炭素は、その量によって鉄の性質をいろいろとかえるはたらきをします。

ここでは、純粋な鉄について、その性質を調べてみましょう。


純粋な鉄は白色のつやをもち、展性・延性のある金属です。
また、強磁性があり、左の表のような物理的性質をもっています。

鉄は、希塩酸や希硫酸にはよく溶け、水素を発生して塩をつくります。
いっぽう、鉄と硝酸の反応は非常に複雑で、希硝酸には溶けますが水素を発生せず、二酸化窒素などの窒素の酸化物を発生します。

また、濃硝酸に鉄を浸すと、非常に安定した鉄となりほかの物質と化合しにくくなります。

このような状態を不動態といい、不動態になった鉄はもう希硝酸の中に入れてもとけません。

鉄は、酸素とよく化合するほか塩素・イオウ・リン・炭素・ケイ素などとも直接化合します。

軟鋼と銑鉄

溶鉱炉からとりだした銑鉄を、酸化鉄といっしょに反射炉に入れて熱すると硫黄・リン・炭素などの不純物が酸化されて、取り除かれます。

こうしてできた鉄を軟鋼といい、ふつう使われている鉄のなかではもっとも炭素をふくむ量の少ない鉄です。
したがって、性質は、非常に純鉄に近いものです。

軟鋼は、融点が高く溶けにくいので、鋳物にすることはできませんが熱すると柔らかくなるので、叩いていろいろな形にすることができます。

また、軟鋼は展性・延性が大きいので針金・鎖・農器具などをつくるのに使われます。

しかし、最近では、鋼を使ってそういう物をつくることが多くなり軟鋼の使用量は次第に減ってきました。

これにたいして、銑鉄はもっとも不純物を多くふくむ鉄ですから性質も純粋な鉄とにかなり違います。

不純物の中でも、鉄の性質を加えるはたらきの強いものは炭素でいっぱんに炭素をふくむ量が多い鉄ほど、かたくてもろくなります。

また、鉄の融点は、ある一定の限度までは、炭素をふくむほど低くなります。

銑鉄はかたくてもろいために叩いたり引きのばしたりして加工することはできませんが1100~1200℃ぐらいの、わりあい低い温度で溶けますから鋳物をつくるのに適しています。

また溶けた銑鉄は、かたまるときに、少し膨張します。この性質も、鋳物をつくるときに役に立ちます。

しかし、銑鉄は、そのままで加工品をつくるよりもむしろ、鋼の原料として、非常に重要なのです。


鉄のさび

鉄を塩水の中につけておいたり、水がついたままほうっておいたりすると表面に赤かっ色をしたものができます。

これは、ふつう赤さびといわれるさびで、純鉄よりも不純物をふくむ鉄のほうが早くさびます。
また、湿り気が多いといっそう早くさびます。

このさびは、鉄が空気中の酸素平水蒸気と作用してできたものですがこの反応はただの酸化ではなく、非常に複雑な変化です。

したがって、さびの成分もただの酸化鉄だけではありません。
さびには、酸化第二鉄をはじめとして塩基性炭酸第一鉄や塩基性炭酸第二鉄などのような化合物がふくまれています。

このような化合物ができるためには、炭酸が必要です。
つまり、赤さびができるときには、空気中の酸素のほかに水蒸気や二酸化炭素も関係しているわけです。

赤さびは、空気や水分を通しやすいので長い間ほうっておくとしだいに鉄の内部までさびていきしまいには、すっかり腐ってしまいます。

いっぽう空気中で鉄を強く熱すると表面が黒色にかわります。
これは、鉄が酸化して、黒色の四三酸化鉄ができたためで、黒さびとよばれます。

黒さびは、目が細かいので、これが表面にできるとかえって鉄を赤さびから守るようになります。

また、赤熱した鉄に、水蒸気を通しても鉄は酸化されて、四三酸化鉄となります。

このような方法で、鉄の表面に四三酸化鉄をつくって鉄のさびどめにすることがあります。




硫酸アルミニウムとミョウバンの製法・性質・用途とは?

硫酸アルミニウムの製法

硫酸アルミニウムは、アルミニウムや水酸化アルミニウムに硫酸を作用させてつくります。
工業的には、アルミニウムの精練の中間製品である水酸化アルミニウムを原料として製造します。

硫酸アルミニウムの性質

純粋な硫酸アルミニウムは、白色の結晶で、水に溶けやすく水溶液は、加水分解して酸性をしめします。

水溶液から結品させた硫酸アルミニウムは、18水和物でこれを熱すると、結品水をなくして、白色の無水物の粉末になりさらに赤くなるまで熱すると、酸化アルミニウムになります。

ミョウバン

硫酸アルミニウムの水溶液に、硫酸カリウムを溶かし煮詰めてから冷やすと、カリウムミョウバンの結晶ができます。

この結晶が、ふつう、ミョウバンといわれているもので強く熱すると、結晶水がなくなって、白い粉末になります。

これを、焼きミョウバンといいます。

硫酸カリウムのかわりに、硫酸アンモニウムを使うとアンモニウムミョウバンの結晶ができます。

カリウムミョウバンとアンモニウムミョウバンは結晶の形が似ているのでアルミニウムミョウバン類ともいいます。

アルミニウムのかわりにクロムを使うと、クロムミョウバン類ができます。
この2種類は、結晶の形が似ているので、まとめてミョウバン類とよぶこともあります。



アルミニウム塩の用途

硫酸アルミニウムやアルミニウムミョウバンを水に溶かすと加水分解をおこして、目に見えないような細かい水酸化アルミニウムの沈殿ができます。

この沈殿は、ごみを吸いつける性質をもっているので水をすませるときに使います。

また、水酸化アルミニウムは、染料を吸いつける力をもっています。
この性質を利用して、染めにくい繊維の表面にアルミニウム塩をつけて、染めやすくしています。

このようなはたらきをする薬品を、染剤といいます。
媒染剤としては、硫酸アルミニウム・酢酸アルミニウム・アルミニウムミョウバン類などのアルミニウム塩が使われます。

紙のめをつめ、紙をなめらかにしてインキのにじむのをとめる薬品をサイズといいます。

水酸化アルミニウムは、このはたらきをするのでアルミニウム塩は、ほかのものとまぜてサイズとしても使われています。

複塩と錯塩

カリウムミョウバンは、カリウムイオン・アルミニウムイオン・硫酸イオン・水分子が1対1対2対12の割合で、規則正しくならんでできた結晶です。

この結晶を水に溶かすと、これらのイオンがばらばらになるのでカリウムイオン・アルミニウムイオン・硫酸イオンのそれぞれの性賢があらわれます。

つまり、硫酸カリウムと硫酸アルミニウムの性質をそのままもっているわけで
このような塩を複塩といいます。

いっぽう、シアン化カリウムとシアン化銀をまぜてできた銀シアン化カリウムは、もとの2つの塩と性質のまったく違った新しい塩です。

この塩は、カリウムイオンと銀シアンイオンとからできています。
この銀シアンイオンは、銀イオンにシアンイオン2個が強くむすびついたイオンで銀イオンとも、シアンイオンとも性質が違います。

このようなイオンを錯イオンといい、錯イオンをふくむ塩を錯塩といいます。



カリウム塩の製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

カリウム塩はナトリウム塩とならんで、化学工業の原料として、非常に重要な塩です。
カリウム塩には、炭酸カリウム・硝酸バリウム・塩化カリウムなど、いろいろな種類があります。

ここでは、これらのカリウム塩のうち、おもなものについて調べてみましょう。


カリウム塩の製法

カリウム塩のおもな原料は、天然にできる岩塩にふくまれている塩化カリウムです。

この塩化カリウムを原料として水酸化カリウムや炭酸カリウムがつくられ水酸化カリウムからは、さらにいろいろなカリウムがつくられます。

また、塩化カリウムと硝酸ナトリウムの複分解によって、硝酸カリウムがつくられ塩化カリウムの電気分解によって、塩素酸カリウムにや過塩素酸カリウムなどをつくることができます。

カリウム塩の性質

カリウム塩は水に溶けやすいものが多くきれいな結晶をつくる性質があります。
塩化カリウムは、透明な結晶で、ふつうの温度では、水に水の重さの3分の1の重さだけ溶けます。

また、化学的な性質は塩化ナトリウム(食塩)によく似ています。
硝酸カリウムは、白色の結晶で、水に溶ける量は温度によって非常に違い、水溶液は中性です。

高温に熱すると溶けて、亜硝酸カリウムになり酸素を発生します。

硝酸カリウムに木炭粉などをまぜたものは、ちょっとした衝撃でも
爆発する危険がありますが硝酸カリウムだけでは、その危険はありません。

塩素酸カリウムは、つやのある無色の結晶です。
水に溶けにくく分子中に酸素をわりあい多くふくんでいるので非常に強い酸化力があります。

そして、木炭・イオウ・リンなどとまぜたものは熱をくわえたり、衝撃を与えたりすると爆発します。

過塩素酸カリウムも、塩素酸カリウムに似た化学的性質をもっています。

カリウム塩の用途

カリウム塩は、カリ肥料として重要です。
植物にはカリウムがふくまれていますが、これを燃やすとカリ分は炭酸カリウムとなって、灰の中に残ります。

畑に灰をまくのは、この炭酸カリウムを肥料として利用するためです。

カリ肥料としてとくに大切なのは岩塩からとれる塩化カリウムです。
日本では、岩塩がとれないので、そのほとんどを輸入しています。

硝酸カリウムは硝石ともいい、粗製品は、カリ肥料として使われます。
木炭粉などを混ぜると激しく燃えるようになる性質を利用して黒色火薬の製造に使われます。

同じように、塩素酸カリウムはマッチの原料に過塩素酸カリウムは火薬の原料に使われています。

炭酸カリウムは、カリウム化合物を製造する原料として使われます。
そのほかカリガラスの製造やセッケンの製造に使われ、また写真の現像液の一部や医薬品として使われています。



硫酸銅と硝酸銀の製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

硫酸銅には硫酸第一銅と硫酸第二銅とがありますがふつう硫酸銅といえば、硫酸第二銅の五水和物CuSO4・5H2Oをさします。


硫酸銅の製法

硫酸銅は、濃硫酸に銅くずを溶かしててつくりますが工業的には銅の精練のときの副産物として、たくさんつくられています。

硫酸銅の性質

硫酸銅五水和物は、水をふくんだ結晶で美しい青い色をしています。
この結晶をるつぼに入れて、静かに熱すると水を失って無色の粉末になります。

この粉末は水をふくまない硫酸銅の細かい結晶で空気中にほうっておくと空気中の水分を吸って再び青色の結晶にかわります。

この性質を利用して水をふくまない無水硫酸銅の粉末は水分があるかどうかを調べるのに使われています。

硫酸銅の用途

硫酸銅は、銅のめっき液に使うほか、農薬として使われます。

硫酸銅の水溶液に水酸化カルシウムをくわえると、細かい沈殿ができます。この沈殿をふくむ液をボルドー液といい。

作物の病気の予防や消毒に使われています。
ボルトー液は、銅イオンのもつ強い殺菌力を弱めて細菌には効くが作物には無害にしたものです。

このほかにも、銅塩を原料にした、いろいろな農薬があります。



塩の結晶や水溶液の色

塩の結晶や、その水溶液には、きれいな色がついたものがあります。
これらの色について、調べてみましょう。

結晶が水をふくんでいる場合に、その水を結晶水といいます。
結晶水をもった結晶の中では、金属の陽イオンはまわりに水分子をひきつけて錯イオン (そのイオンと水分子いくつかとの集まり)をつくっていることがあります。

水溶液の中でも、これと同じことがいえます。
塩や、その水溶液の色はこの錯イオンの色なのです。

この五水和物の結晶を熱すると、水分子が逃げて、銅イオンだけが残ります。

この銅イオンには色がありませんから、無水の硫酸銅にも色がありません。

このように、塩の結晶や、その水溶液の色は、その塩をつくっているイオンそのものの色ではなく、イオンと水分子がいくつか集まってできている、錯イオンのもっている色なのです。

硝酸銀の製法

銀を硝酸に溶かすと、下の式のように一酸化窒素をだして硝酸銀をふくむ溶液ができます。

この溶液を蒸発させると右の写真のような硝酸銀の結晶ができます。

硝酸銀の性質

硝酸銀の結晶は、色がなく、透き通っています。
しかし、日光にあてると硝酸銀が分解して銀の細かい粉ができ、黒くなります。

硝酸銀の水溶液に、塩化ナトリウムの水溶液をくわえると白い沈殿ができます。

これは、銀イオンと塩素イオンが反応して左の①式のように水に溶けにくい塩化銀ができたためです。

塩化銀は、アソモニア水には、左の②式のような錯イオンをつくって溶けます。

この2つの性質は、銀イオンや塩素イオンの検出に使われます。

硝酸銀の用途

硝酸銀は、写真のフイルムや印画紙の感光材料の製造にたくさん使われるほか、銀めっき液や、銀鏡の製造などに使われています。



アンモニウム塩の製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

アンモニアと酸から硫酸アンモニウム・硝酸アンモニウム・塩化アンモニウムなどの塩ができます。

これらをアンモニウム塩といいます。ここでは、この3つの塩を調べてみましょう。

アンモニウム塩の製法

硫酸・硝酸・塩酸に、アンモニアを作用させてその溶液を蒸発させると、それぞれ硫酸アンモニウム・硝酸アンモニウム・塩化アンモニウムができます。

アンモニウム塩の性質

どの塩も色がなく透き通って、水によく溶けます。
水溶液は、どれも弱い酸性をしめします。

これは、塩の加水分解によります。
アンモニウムの塩、たとえば硫酸アンモニウムの水溶液に濃い水酸化ナトリウム溶液を少しくわえて静かに熱すると、変化してアンモニアが発生します。

この反応は塩がアンモニウム塩であることを確かめるのに使われています。
水酸化ナトリウムのかわりに、水酸化カルシウムを使ってもこの反応はおこります。

アンモニウム塩の用途

硫酸アンモニウム・硝酸アンモニウム・塩化アンモニウムはそれぞれ、硫安・硝安・塩安ともよばれ、窒素肥料として使われています。

このほか、塩化アンモニウムは乾電池の液や染料の製造などに硝酸アンモニウムは火薬の製造に利用されています。



炭酸水素ナトリウムの製法・性質・用途とは? わかりやすく解説! わかりやすく解説!

炭酸水素ナトリウムの製法

炭酸水素ナトリウムには、アンモニアソーダ法で炭酸ナトリウムをつくる途中でできます。

また、炭酸ナトリウムの水溶液に二酸化炭素を飽和させても炭酸水素ナトリウムをつくることができます。
医薬用の炭酸水素ナトリウムは、この方法でつくります。


炭酸水素ナトリウムの性質

炭酸水素ナトリウムは白色の粉末で、水にはあまり溶けませんがその水溶液は、弱い塩基性をしめします。

炭酸水素ナトリウムは、たいていの酸に溶け二酸化炭素を発生して、その酸のナトリウム塩をつくります。

また、炭酸水素ナトリウムの水溶液を空気中にほうっておいたり結晶を強く熱したりすると、二酸化炭素と水をだして分解し炭酸ナトリウムになります。

この熱すると二酸化炭素をたす性質を利用して炭酸水素ナトリウムは、ふくらし粉としても使われます。

炭酸水素ナトリウムが、炭酸ナトリウムにくらべて塩基性が弱いのは炭酸ナトリウムより加水分解のしかたが弱く水酸イオンのできる割合が少ないためです。



炭酸水素ナトリウムの用途

炭酸水素ナトリウムは、酸との作用が炭酸ナトリウムに似ていて性質がいっそう穏やかなので、医薬品に使われます。

その穏やかな性質を利用して、胃液中の塩酸の中和に使われるのです。

そのほか、消火器・ラムネ・ベーキングパウダーなどをつくるのに利用されます。

ベーキングパウダー

パンなどを焼くとき、ふくらし粉として炭酸水素ナトリウムだけを使うことがあります。

このときは、下の①式のような熱分解でできる二酸化炭素がふくらます役目をします。

この場合、炭酸ナトリウムができるので、少し苦味が残ります。

それで、菓子などをつくるときにふくらし粉として使うベーキングパウダーでは炭酸水素ナトリウムに①式でできる炭酸ナトリウムを分解するための酸をくわえたものです。

ふつう、酸としては酒石酸などが使われます。
この場合は。①式につづいて②式の反応がおこり、炭酸ナトリウムは酒石酸ナトリウムのような苦味の少ない塩にかわるので味がたいへんよくなります。

また。この②式の反応でも二酸化炭素ができるのでふくらますはたらきも、2倍になるわけです。



アンモニアの製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

アンモニア水の製法

アンモニア水をつくるには、アンモニアを水に溶かせばよいわけです。
アンモニアは、純粋な窒素と水素に、触媒を通して合成します。


市販の濃アンモニア水は約28パーセント、比重は0.9ぐらいです。
瓶のフタを開けると、アンモニアの刺激の強いにおいがします。

瓶の内側は、アンモニアの蒸気で高い圧力になっていますから
瓶を開けるときには、注意が必要です。

ふたを開けた瓶の口に、塩酸をつけたガラス棒を近づけると
塩化アンモニウムの白煙を生じます。

実験室ではこの濃いアンモニア水を、10倍の容積の水でうすめて使います。

アンモニア水には、アンモニウムイオンと水酸イオンが溶けていますが
アンモニア水は、電離がわりあい少ないので
塩基としては、弱い性質しかしめしません。

アンモニアは、金属の陽イオンとむすびついて
陽イオンを沈殿しにくくする性質があります。

たとえば、塩化銀は、水に溶けにくいため沈殿しますが
アンモニア水をくわえると、上の式のように塩化銀とアンモニアが反応して
銀アンモニア錯イオンができ、溶けてしまいます。

このようにイオンにほかの分子などが結びついてできているイオンを
錯イオンといいます。

アンモニアは塩基のアンモニア水として使われることは少なく
アンモニアガスとして使われ、重要な工業原料になっています。

アンモニアを酸で中和すると、酸の種類によって
硫酸アンモニウム(硫安)・硝酸アンモニウム(硝安)・塩化アンモニウム(塩安)などの塩ができます。

これらは窒素肥料として使われていますが
それぞれの成分を調べてみると
硫安塩安にくらべて硝安窒素のふくまれ方が多いので
窒素肥料としてすぐれていることがわかります。

また、アンモニアと空気から硝酸、アンモニアと二酸化炭素から
尿素をつくることができます。

尿素は窒素肥料として使われるほか、合成樹脂の原料としても重要です。
アンモニアはこのほかにも染色や氷の製造、冷凍用に使われています。



水酸化カルシウムの製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

水酸化カルシウムの製法

水酸化カルシウムは、石灰石を原料としてつくります。
石灰石は天然に産出する炭酸カルシウムで、これを焼くと二酸化炭素にをだしてつぎの①式のように酸化カルシウムになります。


生石灰ともよばれる白色のかたまりです。

酸化カルシウムの固まりに水をかけると熱をだしてこなごなにくずれ上の②式のように変化して水酸化カルシウムができます。

この変化を消化といい、水酸化カルシウムを消石灰ともいいます。

水酸化カルシウムの性質

水酸化カルシウムは、水に溶ける量が非常に少なくふつうの温度では、約0.2パーセントしか溶けません。

そのため、塩基性が非常に弱いのです。

水酸化カルシウムを水に溶かした溶液を石灰水といいます。
石灰水に、さらに水酸化カルシウムをまぜると白くにごって、牛乳状になります。

これを石灰乳といいます。石灰水は塩基性が弱く酸の中和などの化学反応に使われることがあります。



石灰水に、二酸化炭素を通すと、だんだん白くにごってきます。
これは、水酸化カルシウムと二酸化炭素が作用して、つぎの①式のように、水に溶けない炭酸カルシウムの細かい結晶ができたからです。

この反応は、二酸化炭素の検出に使われています。

水酸化カルシウムがすべて炭酸カルシウムにかわっても二酸化炭素を通し続けると、炭酸カルシウムが溶けて再びすんだ溶液になります。

これは余分な二酸化炭素が水に溶けて、炭酸ができ②式のように炭酸カルシウムに作用して、水に溶けやすい炭酸水素カルシウムをつくるからです。

水酸化カルシウムの用途

水酸化カルシウムは、固体のままでも、空気中の二酸化炭素を吸って固くなる性質かわります。

その性質を利用して、しっくい・モルタルなどに使われています。
水酸化カルシウムは、塩基としては非常に値段が安いので工業原料として使われるほか皮をなめすときや消毒用、肥料にまぜて使うなど広い用途があります。



水酸化ナトリウムの性質・用途とは? わかりやすく解説!

水酸化ナトリウムの性質

水酸化ナトリウムは、白色のもろい固体で比重2.13、融点は318.4℃です。
水に非常によく溶けて、そのとき熱をだします。


水溶液は強い塩基性をしめしますがこれは、水に溶けた水酸化ナトリウムが水の中ではナトリウムイオンと水酸イオンとに、ほぼ完全に電離しているからです。

また水酸化ナトリウムは空気中の水分を吸ってべとべとになる性質があります(潮解性)。

さらに、空気中の二酸化炭素をよく吸い炭酸ナトリウムになる性質があります。

それで、固体の水酸化ナトリウムをつめた瓶に空気などの気体を通すとその気体にふくまれる水分や二酸化炭素を取り除くことができます。

水酸化ナトリウムの水溶液は、酸と中和反応をおこすほかアルミニウムや亜鉛などの金属を溶かして、水素を発生します。

このときの溶け方は、酸の場合とは少し違っています。

アルミニウムや亜鉛は、そのままイオンになってとけるのではなく上の式のようにそれぞれアルミン酸イオンや亜鉛酸イオンなどになって溶けるのです。



また水酸化ナトリウムは、たんぱく質を溶かします。
そのため、毛や毛糸につくとこれを傷めます。

また、皮膚につくとぬるぬるとした感じがするのも、このためです。

水酸化ナトリウムが毛や毛糸・皮ふなどについたときには酢酸など弱酸のうすい水溶液で洗うとよいでしょう。

油に水酸化ナトリウムを作用させるとふつうでは水に溶けない油が、水に溶けるようになります。

これは、水酸化ナトリウムの作用で油がセッケンにかわったためです。

このように、水酸化ナトリウムと油脂とからセッケンができる作用をケン化作用といいます。

水酸化ナトリウムの用途

水酸化ナトリウムは、非常に重要な工業薬品で水酸化ナトリウムを使わない化学工業はないといってもよいほどです。

レーヨン(人造絹糸)の製造に多量に使われるほか製紙・アルミニウムの製造、染料・セッケンの製造および石油精製に使われています。



濃い酸のはたらきとは? 王水とは? わかりやすく解説!

濃い酸のはたらき

うすい酸のはたらきを調べたときと同じようにして濃硫酸や濃塩酸のはたらきを調べてみましょう。 


濃硫酸と濃塩酸は、どちらも取扱いには、充分注意しましょう。

亜鉛・鉄・スズ・銅を濃い酸に入れた場合いの結果をまとめるとつぎのようになります。

① 亜鉛・鉄・スズは、水素を発生して濃塩酸に溶けます。
スズは、濃硫酸にほとんど溶けません。

② 銅は、濃塩酸には溶けませんが、濃硫酸にはゆっくり溶けます。
亜鉛・鉄も溶けます。

このとき発生する気体には、刺激臭があります。
それは、この気体に二酸化硫黄がふくまれているからです。

濃硫酸との反応は、温度が低いとはっきりしませんが加熱するとよくわかります。

いっぽう、銅は、濃塩酸には溶けませんが濃硫酸には、二酸化硫黄を発生して溶けます。

濃塩酸の場合の反応は、希塩酸のときとまったく同じですが、濃硫酸の場合に、反応のしかたが少し違います。

まえに述べたように、硫酸は強い酸化力をもっています。
その性質は希硫酸ではあまりあらわれませんが濃硫酸では強くあらわれてきます。

たとえば、銅を濃硫酸に入れると銅の表面はすぐに酸化されて、図の①式のように酸化第二銅になります。

このとき、硫酸自身も変化して、二酸化硫黄を発生します。

こうしてできた酸化第二銅は、すぐに酸が電離してできている水素イオンと作用して、②式のように第二銅イオンとなって水に溶けます。

硝酸も.硫酸と同じように、非常に酸化力が強いのでもともと酸に溶けない銅や銀などの金属を酸化銅や酸化銀などの酸化物にかえて溶かしてしまう性質をもっています。


王水

銅や銀は、濃硝酸を使って酸化物にして溶かすことができますが金や白金は、硝酸の酸化力では酸化することができません。

ところが、濃硝酸と濃塩酸を1対3の割合でまぜた液を使うと金や白金も溶かすことができます。

この混合液を王水といいます。
王水の中には、硝酸と塩酸が化合して塩化ニトロシルという、非常に酸化力の強い化合物ができこれが、金や白金を塩化物にかえるはたらきをしてこの塩化物が塩酸に溶けるのです。

金属酸化物への酸のはたらき

濃い酸のはたらきで調べたように、イオン化傾向が小さくてそのままでは酸に溶けない金属でも、酸化剤で酸化物にかえると溶けるようになります。

つまり、金属の酸化物は、金属そのものよりも水素イオンと反応しやすいわけです。

この金属の酸化物と酸の反応について、もう少しくわしく調べてみましょう。

酸化第二銅に硫酸が作用する場合を考えてみます。
酸化第二銅は.硫酸が電離してできた水素イオンと反応して、上の①式のように、第二銅イオンになります。

硫酸は完全に電離して、水素イオンと硫酸水素イオンになりさらに硫酸水素イオンの一部は水素イオンと硫酸イオンとに電離しています。

酸化第二銅と硫酸との反応をまとめると②式のようにあらわすことができます。

この溶液をに詰めると、銅イオンと硫酸イオンとがむすびついて、硫酸銅の結晶ができます。

酸化第二銅は、塩基ではありませんが、この変化は酸と塩基の中和反応によくにています。

それで、中和反応でできる物質を塩というように硫酸銅を銅の硫酸塩といいます。

このように、金属の酸化物を酸に溶かすと金属とその酸の塩ができます。



酢酸の性質・用途とは? わかりやすく解説!

酢酸の工業的製法

酢酸は、アセチレンガスと水を作用させるかニチレソガスからアセトアルデヒドをつくりさらに、マンガン塩を触媒として、空気中の酸素で酸化させてつくります。

私たちが、調味料として使っている食酢には数パーセントの酢酸がふくまれています。

食酢をつくるには、酢酸発酵法という方法を使います。
酢酸発酵法は、穀類や果実類からアルコールをつくり
このアルコールを酢酸菌のはたらきで、酢酸にかえる方法です。

酒が古くなると、すっぱくなることがありますが
これも酢酸菌のはたらきで、酢酸ができたためです。


酢酸の実験室的製法

実験室では、ふつう、アセトアルデヒドやエチルアルコールを酸化して
酢酸をつくっています。

そのほか、木材を蒸し焼きして木炭をつくるときに
木酢液としてえられます。

酢酸の性質

純粋な酢酸は、融点が16.7℃、無色の刺激臭のある液体で
水・アルコールーエーテルなどと、どんな割合にでもまざります。

水分を少量ふくんだ酢酸も融点が低く
わりあい低い温度で固体になります。

このような濃い酢酸を、とくに氷酢酸といいます。

酢酸は、電離がごくわずかしかおこらないので弱い酸です。
そのため、酸としては、塩酸や硫酸ほど強酸ではありませんが
工業原料としては非常に大切です。

濃い酢酸には、いろいろな有機化合物に作用する性質があります。
この作用を、酢酸化作用、またはアセチル化作用といいます。

たとえば、繊維素(セルロース)に作用させると
アセテート繊維の原料になる酢酸繊維素ができます。

酢酸の用途

酢酸は、アセテート繊維の原料になるだけでなく
日本で発明されたビエロンや写真の不燃性フィルムの
原料として使われます。

そのほか、染料・医薬品・香料の製造にも使われています。



硝酸の性質と用途とは? わかりやすく解説!

硝酸の工業的製法

硝酸は、アンモニアを空気とまぜ約800℃に熱した白金触媒の上で燃やしたものを水に溶かしてつくります。


このときの化学変化は、非常に複雑ですがまとめると図の式のようになります。

この方法でつくった硝酸は、純粋で濃いすぐれたものです。

現在では、ほとんどの硝酸がこの方法で製造されていますがむかしは、硝酸カリウムや硝酸ナトリウムに硫酸をくわえそれを蒸留してつくっていました。

しかし、この方法はアンモニアから製造するのにくらべて原料や費用の点ではるかに劣るので現在では行われていません。

硝酸の実験室的製法

実験室では、ふつう硝酸カリウムや硝酸ナトリウムに硫酸を注ぐ方法で硝酸をつくっています。

レトルトに、粉にした硝酸カリウムを30グラムほど入れこれに濃硫酸20立方センチをくわえます。

レトルトは石綿金網か砂ざらの上におきその先を冷たい水で冷やした受器にさしこんでおきます。

そして。レトルトを静かに熱すると硝酸の蒸気が受器に入りそこで冷やされて液状になります。

受器には、いつも冷水がかかるようにしておかなければなりません。

このときの反応は温度が比較的低いと①式のようにすすみます。

また、温度が高いと、②式のように反応します。
硝酸ナトリウムから硝酸をつくるときの反応も硝酸カリウムからつくる場合と同じです。



硝酸の性質

純粋な硝酸は、硝酸の蒸気による刺激臭のある無色の液体で、比重は1.52です。

硝酸は、湿気を吸う性質が非常に強く空気中では煙をだします。

日本薬局方の濃硝酸は、約25パーセントのものですがこれを2倍の容積の水でうすめると、使いやすくなります。

また実験室では、ふつう濃硝酸を12倍の水でうすめた希硝酸を使っています。

濃硝酸には、いろいろな有機化合物に作用する性質があります。
この作用を硝化作用、またはニトロ化作用といいます。

繊維素(セルロース)に作用させると火薬やセルロイドの原料になるニトロセルロースができグリセリンに作用させると、火薬原料のニトログリセリンができます。

このほか、たんぱく質に作用して、黄色にする性質がありこれをキサソトプロテイン反応といいます。

硝酸がつくと、皮膚や爪などが黄色くなるのはこの反応のためです。

硝酸の用途

硝酸は、火薬・染料・セルロイドなどの製造に使われるほかアンモニアと作用させて、硝酸アンモニウム(硝安)をつくります。

硝酸アンモニウムは、非常に窒素分の多い肥料で硫酸アンモニウムにかわる窒素肥料として重要になってきています。

また、硝酸を、塩基や金属酸化物に作用させると硝酸塩ができます。
硝酸塩は大切な化学薬品で、水によく溶ける性質をもっています。



硫酸の性質と用途とは? わかりやすく解説!

硫酸の製法

硫黄や硫黄をふくんだ鉱石を、空気を通しながら焼くと二酸化硫黄(亜硫酸ガス)ができます。


硫酸は、図の式のように、二酸化硫黄を空気中の酸素で酸化して三酸化硫黄とし、さらに水を反応させてつくります。

しかし、この反応は触媒がなければうまくおこりません。
触媒というのは、化学反応を助けたりさまたげたりして、反応速度を加えるけれどもそれ自身は変化しないような物質のことです。

鉛室法

大きな鉛ばりの部屋(鉛室)の中で二酸化窒素を触媒として二酸化硫黄を硫酸にかえます。

鉛室法による硫酸はあまり純粋ではなくまた、この方法は現在、ほとんど行われなくなりました。

接触法

二酸化イオウと空気を400~550℃に熱した触媒(五酸化バナジウムまたは酸化鉄)の上を通すと、①式のように、三酸化硫黄ができます。

酸化硫黄を水に溶かすと、②式のように硫酸ができます。
三酸化硫黄は、無水硫酸ともいいます。

接触法でできた硫酸は純粋です。

したがって、接触法は、純度の高い硫酸や濃硫酸・発煙硫酸などの製造に用いられています。


硫酸の性質

水をふくまない純粋な濃硫酸はねばりけのある無色の液体で比重は1.84です。

硫酸は、どんな割合にでも水とまざります。
水にその5分の1の容積の硫酸をくわえたものは濃硫酸ほど危険ではないので、使用に便利です。

また実験室では、ふつう、この硫酸をさらに5倍の水でうすめた希硫酸を使います。

硫酸を水でうすめるときには熱が発生して温度があがり、加えた水が急に沸騰して硫酸が飛び散る危険があります。

ですから濃硫酸を水でうすめるときには硫酸の中に水をくわえてはいけません。

水の中に硫酸を少量くわえてよくかきまぜ冷えてからまた少量くわえるようにします。

濃硫酸は、水を吸う性質が非常に強いのでデシケーターに入れて、乾燥剤として使います。

硫酸は水分を吸収するだけではなく化合物の中から、酸素と水素を水の割合でうばいとるはたらきもあります。

たとえば、砂糖や紙などが濃硫酸にふれると水素と酸素が水の割合でとれてあとに炭素が残るので黒くこげたようになります。

このような硫酸が水を吸いとる性質を脱水作用といいます。
このほか、高温の硫酸には、非常に強い酸化作用があります。

硫酸の用途

硫酸は、脱水作用や酸化作用をもっている薬品のうちでは
もっとも安いので、利用範囲が非常に広く、重要な工業薬品です。

硫酸の大部分は、肥料の原料として使われます。

硫酸とアンモニアからつくる硫酸アンモニウム(硫安)は窒素肥料としてもっとも重要なものですしリン酸肥料として大切な過リン酸石灰もリン鉱石に硫酸を作用させてつくります。

硫酸はこのほかにも、いろいろな化学工業で広く使われています。

とくに、火薬・染料・医薬品などの製造には、硫酸はなくてはならないものですし、石油の精製にもぜひ必要です。

また、銅の電解精練などの冶金工業でも重要な薬品です。



塩酸の性質と用途とは? わかりやすく解説!

塩酸の工業的製法

塩酸は、塩化ナトリウム(食塩)の電気分解でできる水素と塩素から塩化水素をつくり、これを水に溶かしてつくります。


塩化水素は、黒鉛でできた耐火性の太い円筒の中で水素を塩素で燃やしてつくります。

できた塩化水素は、冷やしてから水に溶かします。
この方法を合成法といい、合成法でつくった合成塩酸といいます。

合成法は費用が安くてすみますし合成塩酸は、品質が非常にすぐれているので現在では、塩酸のほとんどがこの方法でつくられています。

合成法以前の塩酸は、塩化ナトリウムに硫酸を注いでつくっていました。

塩酸の実験室的製法

実験室で塩酸をつくる場合は、塩化ナトリウムに硫酸を注ぐ昔の方法が使われます。

塩化ナトリウムをフラスコに入れ、ろうとの口から硫酸を注いでフラスコの底を静かに熱すると塩化水素が発生します。

このとき、温度がわりあいに低いと図の①式のような反応がおこりますが温度が高いと、反応は②式まですすみます。

こうしてできた塩化水素を冷やして水に溶かし、塩酸をつくります。

この実験は危険ですから、ひとりで行ってはいけません。



塩酸の性質

約20パーセントの塩化水素をふくむ塩酸は沸点が110℃で一定です。
これ以上濃い塩酸を濃塩酸といい、これより薄い塩酸を希塩酸といいます。

日本薬局方の濃塩酸は、30パーセントで、比重が1.05ですが市販の濃塩酸は36パーセントぐらいです。

純粋な塩酸は無色の液体ですが工業用のものは塩化第二鉄をふくむので黄色です。

濃塩酸は、さかんに塩化水素の蒸気をだします。
そのために瓶詰の塩酸は瓶の内側が塩化水素の蒸気で圧力になっていて危険です。

新しい瓶をあけるときには、注意が必要です。
また、この塩化水素の蒸気は強い刺激臭がありアンモニア水をつけたガラス棒を近づけると、白煙を生じます。

この白煙は、塩化アンモニウムです。濃塩駿は、ふつう水でうすめて使います。

実験室で使うには、10倍の容積の水で薄めた希塩酸がよいでしょう。

塩酸の用途

塩酸や塩化水素はアミノ酸醤油などの調味料の製造や塩化アソモニウムなどの薬品の製造に使われています。

また、塩酸は、金属のさびを溶かすのにも利用されますが最近では、合成繊維や合成樹脂の原料として重要な塩化ビニルなどの製造にも、多量に使われています。

塩化ビニルは、アセチレンに塩化水素を作用させてつくったものです。

塩化アンモニウムは、窒素肥料として使われます。
また、純粋塩化アンモニウムは、乾電池の中の薬として使われます。



酸と酸性とは? 酸の性質とは? わかりやすく解説!

アサガオの花やシソの葉からしぼりとった色水に酢やナツミカンの汁を入れると色が赤くなります。

一方、この色水に、灰じるのうわずみ液を入れると色が青くなります。

また、酢のかわりに塩酸を灰じるのかわりに水酸化ナトリウムの水溶液を使っても、同じ実験ができます。
酢や塩酸は酸とよばれ、水酸化ナトリウムは塩基とよばれます。

酢や塩酸と、灰じるや水酸化ナトリウムの水溶液とでは花の色水のかえ方が違います。

この酸や塩基は、どのような性質をもっているか調べてみましょう。


二酸化炭素の水溶液

二酸化炭素は、15℃の水に、水と同じくらいの体積が溶けこみます。

二酸化炭素の水溶液に、青色リトマス紙と赤色リトマス紙を入れると青色リトマス紙は赤くなりますが赤色リトマス紙は色がかわりません。

一方、乾いた二酸化炭素の気体の中に青色リトマス紙と赤色リトマス紙を入れてみるとどちらも色がかわりません。

しかし、この場合でも、リトマス紙が水分を吸っていたり二酸化炭素がよく乾いていないで水分をふくんでいたりすると二酸化炭素の水溶液のときと同じよう青色リトマス紙の色が赤くかわります。

これは、二酸化炭素の気体が二酸化炭素やリトマス紙にふくまれる水分といっしょになって二酸化炭素の水溶液と同じはたらきをするからです。

二酸化炭素は、水に溶けると、水と反応して図の式のように炭酸ができるのです。

この実験によって、乾いた二酸化炭素(濃硫酸を通す)は乾いたリトマス紙(塩化カルシウムデシケーターに入れる)の色をかえるはたらきがなく、水に溶けて炭酸になること青色リトマス紙の色を赤色にかえるはたらきをもつことがわかりました。

炭酸のように、青色リトマス紙の色を赤色にかえる物質を酸といいます。
また、酸のもっている性質を酸性といいます。

酸の電離

二酸化炭素が水に溶けた炭酸は、酸のはたらきをしますが炭酸そのものが酸のはたらきをするのではありません。

炭酸の一部に水とはたらきあって、左の①式のように変化しヒドロニウムイオンH3O+と炭酸水素イオンHCO3とに分かれています。

同じように、塩化水素が水に溶けると塩酸という酸になりますが塩酸では、そのすべてが水とはたらきあって上の②式のように、ヒドフニウムイオンと塩素イオンとに分かれています。

このように、酸が、ヒドロニウムイオンと炭酸水素イオンや塩素イオンのような陰イオンとに分かれることを酸の電離といいます。

酸のはたらきをするのは、炭酸や塩酸そのものでけなくて、これらが電離してできるヒドロニウムイオンH3O+なのです。

電離によってできる陰イオンは、酸のはたらきには直接関係しません。



水素イオン

酸の電離によってできるヒドロニウムイオンは酸からでる水素イオンが水の分子とむすびついてできたものです。

つまり、酸からでる水素イオンは、水中ではそのままで入れなくて必ず水の分子とむすびつき、ヒドロニウムイオンになっているのです。

しかし、ふつうは、ヒドロニウムイオンを水中の水素イオンという意味でたんに、水素イオンといっています。

ですから、ここでも、とくにヒドロニウムイオンと水素イオンH+を区別しないで、両方とも、水素イオンH+と書きあらわすことにします。

したがって.いま述べた意味での水素イオンを使って酸と酸性をいいあらわすと酸というのは電離によって水素イオンH+をつくりだす物質のことであり酸性とは、水素イオンH+のもっている性質であるということができるのです。

酸の性質

酸は、水素イオンH+をつくりだす物質ですからいろいろな酸は、水素イオンの性質を共通にもっているわけです。

つまり、酸に共通な性質は、水素イオンの性質ということになります。
水素イオンのおもな性質は、つぎのとおりです。

① 酸味をもっています。
これは、水素イオンの刺激による味です。

② 亜鉛・スズなどの金属とはたらきあって水素を発生します。
これは、これらの金属原子が、酸の中の水素イオンに電子をあたえ水素ガスにするからです。

金属は、イオンになって、水に溶けるのです。

③ リトマスのような指示薬に、酸性に特有な色をつけます。

④ 塩基と中和反応をおこします。



窒素の製法・性質・用途とは? アルゴンとは? わかりやすく解説!

窒素

空気の成分は、酸素と窒素が主ですが瓶の中などでロウソクを燃やすと酸素が使われて、二酸化炭素ができます。


それで瓶の中に残った空気中には窒素のほかに、二酸化炭素もふくまれているわけです。

図のように、底のない瓶の中で黄リンを燃やすと酸素が使われて五酸化リンができます。

五酸化リンは水に溶けるので酸素の量だけ水が瓶の中にあがりあとに、窒素とアルゴンが残ります。

窒素の製法

窒素は、酸素と同じように液体空気から分けてとりだされます。
これは、液体から気体になる温度が酸素と違うことを利用するのです。

窒素の性質

窒素は、色もにおいもない気体で比重は、空気を1とすると0.967です。

窒素は、酸素と違って物を燃やすはたらきをもっていません。
また、人をはじめ、ほかの動物も窒素だけの中では生きていられません。

しかし、窒素は毒ではありません。
窒素は、アンモニアや硝酸カリウムとなって植物の肥料になっています。

窒素肥料とよばれているのはこれら植物の生長を助ける窒素化合物のことです。

また、食物にふくまれていて私たちになくてはならない栄養素のたんぱく質も、窒素をふくむ化合物です。



窒素の用途

液体窒素は、液体酸素と違って物を燃やす心配がないので温度を低くしなければできない研究などによく使われます。

また、窒素が物を燃やさない性質を利用して、電球につめられます。

しかし、このように窒素がそのままで使われる例は少なくたいてい、アンモニアや硝酸などのように窒素を化合物としてから利用しています。

窒素化合物は、火薬・染料・医薬品などいろいろなものの原料として使われるのです。

アンモニア

窒素と水素を体積で1対3の割合にまぜ大きい圧力をかけ、50℃ぐらいに熱するとアンモニアができます。

このとき、触媒として、鉄に酸化アルミニウムをまぜたものを使います。

また、実験室でアンモニアをつくるには試験管に塩化アンモニウムと水酸化カルシウム(消石灰)を入れて熱します。

アンモニアは、鼻をつくようなにおいのある無色の気体です。
空気より軽く、水によく溶けます。
その水溶液をアンモニア水といい塩基性をしめします。

また、アンモニアは液体になりやすく15℃では7気圧、零下33℃は1気圧でも液体アンモニアになります。

この液体アンモニアが気体になるときは周りから大きな熱量を奪うので氷をつくったり、物を冷やしたり凍らせたりするときに使われます。

アルゴン

アルゴンは、空気中に1パーセントしかない気体です。
燃えもせず、物が燃えるのを助けるはたらきもなくまた、どんなものとも化合しません。

電球などにつめておくとフィラメントが蒸発するのをふせげるのでガス入り電球に利用されています。




酸素の性質と用途とは? わかりやすく解説!

酸素の性質

酸素は、色もにおいもない気体です。
水には溶けにくく、20℃の水1立方センチにたいして
0.031立方センチしか溶けこみません。


比重は、空気を1とすると1.105です。
酸素は、物が燃えるのを、助けるはたらきをします。

空気中で物が燃えるのも、酸素のはたらきによるのですが
空気は、酸素が4倍もの窒素で薄められているので、物の燃え方も静かなのです。

酸素のこのはたらきを調べるには集気瓶に集めた酸素の中で
いろいろな物を燃やしてみるとよくわかります。

実験

①燃焼さじに、硫黄の粒か粉を少しとって
アルコールランプの炎にかざして燃やします。

空気中では、うす紫色の弱弱しい炎を出して
燃えますが、これを酸素の入った瓶の中に入れると、激しく燃えだします。

②鉄製の針金の先に小さい木ぎれをむすびつけ、この木ぎれに火をつけます。

このままでは、鉄が燃えだすことはありませんが
これを酸素の入った瓶の中に入れると鉄が激しく燃えます。

③赤く火のついた木炭の1かけらを
酸素の中に入れると、激しく燃えだします。

このような実験によって
酸素には、物を燃やすはたらきがあることがわかります。

もし、空気中に窒素がなくて酸素ばかりだったら
ちょっとマッチをすっても、激しく燃えだし
間違えると大火事になってしまうわけです。



酸素の用途

酸素は、生物の呼吸になくてはならぬものです。
それで、潜水夫や呼吸困難な病人の吸入用などに使われます。

また、酸素アセチレン炎といって酸素とアセチレンをいっしょに燃やすと高い温度の炎がでるので鉄の溶接や、切断などに利用されます。

そのほか、金属の製練や炉を使う工業にまた、口ケットの燃料などとして大量の酸素が使われます。

オゾン

乾いた酸素中か空気中で火花を飛ばさない放電を行うと酸素の一部がかわってオゾンができます。

ふつうの酸素は、2つの酸素原子が集まって、1つの分子になっていますがオゾンは、3つの酸素原子で、1つの分子を形づくっているものです。

オゾンは、特別のにおいのあるうす青色の気体で、殺菌力や漂白作用(色を白くする作用)が強くまた、酸化されやすいものに触れるとそのものを酸化して、すぐふつうの酸素にもどる性質をもっています。

このような性質を利用して空気や飲料水の消毒、油の漂白、酸化剤などとして使われています。

オゾンは、放電によるだけでなく紫外線が空気にあたるときなどにもできます。






空気の性質と成り立ちとは? わかりやすく解説!

空気

空気は、目では見ることができないものなので私たもの身の周りにあることがわかりにくいものです。


しかし、風となって、私たちにふきつけたりすると風がふいたといって何かがあることがわかります。

そして、それは空気が動いてつきあたったためだということに気がつくでしょう。

また、からのコップを逆さまにして水の中に押し込んでみると水はコップの中にまで入ってきません。

これは、コップの中に空気があるためです。
このコップを少しずっ傾けていくと空気が泡になって出ていくのが見られます。

空気の性質

空気は、色もにおいもない気体で水にはあまり溶けません。

重さは、水の約1000分の1で0℃1気圧の空気1リットルの重さは1.293グラムしかありません。

実験

1リットルの丸底フラスコに100立方センチほどの水を入れます。

フラスコの口には、ガラス管をさし通したゴム栓をしてガラス管の上のほうにはゴム管をつないでおきます。

①まず、プラスコの底をアルコールランプで熱しよく沸騰させてから上のゴム管にガラス棒をさしこんで管の囗を塞ぎます。

そして火を消し、中の水がよく冷えたらフラスコの重さをはかります。

②次に、ゴム管にさしこんだガラス棒をぬきガラス棒もいっしょにしてフラスコの重さをはかります。

すると、①のときに比べて約1グラム重くなったことがわかります。

これは、熱いうちは水蒸気がフラスコにいっぱいになり、空気が追い出されれるのです。

ところが、冷えてくると水蒸気は水になり管の口を開けたとき外から空気が1リットルほど入ってくるのでそれだけ重さが増したわけです。



空気の成り立ち

空気中では、いろいろな物が燃えます。
ところが、口を塞いだ瓶の中などでは空気が入っていても、しばらくは燃えていますが、やがて消えてしまいます。

これは空気が物を燃やすはたらきのあるものと燃やすはたらきのないものとからできているためです。

物を燃やすことのできるものは酸素という気体で、空気の約5分の1を占めています。

残りの5分の4は、物を燃やすことのできない気体で、大部分が窒素です。

また、ごく少し、空気の1パーセントぐらいはアルゴンという気体です。

水の場合は酸素と水素とが化合して水という物質の分子になり、それが集まって水ができています。

しかし、空気は酸素の分子、窒素の分子、それにわずかなアルゴンの分子がまじりあってできているのです。

これらの気体のまじりあう割合は酸素21、窒素78、アルゴン1です。

実験

試験管の内側を水でぬらし、鉄粉をつけます。
この試験管を、水を入れたガラスの水槽の中に、逆さまにして立てておきます。

一週間ほどしてから試験管の内部の様子を見ると鉄粉は赤くさび、しかも、試験管の中の水面が、はじめよりも5分の1ほどあがっています。

この試験管の口を、水槽の中にガラス板を入れてふたをしてからおもてに取り出し口を上に向けて、すばやく燃えているロウソクを入れます。

すると、火はすぐに消えてしまいます。
これらのことから、次のようなことがわかります。

つまり、鉄がさびたのは試験管の中の酸素とむすびついたのです。

水が、前よりも5分の1あがってきたのは、それだけの酸素があったことです。

そして物を燃やさない気体が残ったのです。



炎の部分と性質とは? わかりやすく解説!

炎の部分と性質

物がよく燃えるためには、燃える物が空気によく触れることが必要です。

ロウソクの炎の仕組みで調べた各部分の色の違いはロウの気体の燃え方が部分によって違うからです。


芯の周りの光らない部分にはロウの気体はあるのですがそれが、空気に触れないため燃えていないのです。

ここの温度は低く、約400℃ぐらいです。

その外側の明るい部分は、この気体が燃えているところです。

しかし、空気と充分に触れあわないので完全に燃えず、気体にふくまれていた炭素が燃えきらないで小さな粒になってでてきます。

この粒がススです。

そしてこの炭素の粒が1000℃以上に熱せられて明るく光り全体として明るい部分を形づくっています。

その外側のうすい光のさやは空気によく触れるため完全に燃えているところで温度も1400℃ぐらいです。

実験

①太さ2ミリぐらいの針金を炎に入れてみると炎の明るく光る部分にあたったところだけにススがつきます。

このススは、燃えきらない炭素の粒なのです。
炎心や、外炎の部分にあたった針金にはススがつきません。

②ガラス管を短く切ったものを炎心の部分に差し込むと他のはしから白い煙のようなものがでます。

これに火をつけると炎をあげて燃えます。

同じことを、炎の明るい部分ですると黒い煙がでて火をつけるとときには赤茶けた炎が少しでます。

また、外炎の部分に管をおいても燃える気体はでてきません。

これらのことからも、炎の部分によってロウの気体の燃え方が、それぞれ違うことがわかります。

アルコールランプの炎

アルコールランプの炎は、液体のアルコールが芯を這い上がり、そこで蒸発して気体となってから燃えてできたものです。

ところが、アルコールでは、炭素のふくまれ方が少ないので、炎にはススがでません。

そのために、炎に輝きがないのです。

しかし、このアルコールランプの炎の中に細かい土のような燃えない物質の粒か粉をふりかけると、星のように輝きます。

つまり、炎が明るく輝くのは炎の中に固体の粒があるときなのです。

アルコールランプの炎についてもロウソクの炎と同じ実験ができます。



ガスの炎

風のない部屋で、管の先からガスを少しずつだして火をつけると三角すいのような決まった形の炎ができます。

しかし、ガスのでかたが激しくなると炎の形は複雑になります。

私たちが見ると、分かれたたくさんの炎のように見えますが、実際には1つの炎が左右に揺れているのです。

また、台所のガスコンロやガスストーブには栓のところに空気をまぜるしかけがあります。

これらの器具を使うとき、空気穴を閉めたままだとだいだい色の大きな炎がでますが空気を入れると、青い小さな炎になります。

青い炎はガスが完全に燃えているときで赤い炎は、空気の入り方が充分でなくガスがよく燃えきらないときなのです。

しかし、空気を入れすぎると炎が消えたり、吹き飛んだりするので空気穴の調節はうまくしなければなりません。

ブンゼン燈を使うと、空気の入れ方と炎の様子との関係が、よくわかります。

ガスコンロやバーナーで、ガスに火をつけているときに空気を入れすぎると
炎が消えたように見えます。

これは炎がガスの入口のほうにうつって、そこで燃えているのです。
このようなときは、ガスの栓を止めて火を消さなければなりません。

実験

ブンゼン燈に1メートルほどのガラス管をとりつけます。
一定のガスを出しておいて、ガラス管の先に火をつけます。

空気穴を開けていくにしたがって炎の色はだいだい色から青い色にかわります。

空気が入りすぎると炎がガラス管を下がっていき空気の入れ方を少なくすると、また炎は上にあがります。

空気とガスの入る割合をうまくすると炎は管の一定のところにとまっていることもあります。




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